再発予防と体調管理
インタビューでは多くの人が、がんと診断されたことをきっかけに自分のそれまでの生活を振り返り、食生活や睡眠時間、運動習慣などを改めたり、それまで以上に気をつけたりするようになったと話しています。病気や治療で落ちてしまった体力を回復したいという人もいれば、再発を予防したいという人もいて、どの程度真剣に取り組むかということも人によってまちまちですが、専門家の助けを必要とする西洋医学的な治療法とは別に、自分でもできることとして、免疫力を高めることによりがんに負けない体づくりをしたいという考えを持つ人が多いようです。
玄米に野菜、魚や“ぬるぬる・ねばねば”食品などを中心にした食事療法は、健康食品やサプリメントに比べてお金がかからないこともあって、多くの人が行っていました。
食事のカロリーバランスを考えて野菜中心で、温野菜にしたり、サラダでも冷蔵庫で冷やさないようにしたりしている
インターネットや本で免疫力を高めるものを調べ、ニンジンジュースや野菜スープ、ねばねば食品、発酵食品など自分なりに1日分の食事のメニューを作っている
がんの先輩を見習って玄米食と菜食中心で肉や魚、脂っこいものや甘いものは必要以上にとらないようにしている。玄米の美味しい炊き方を研究して上手に炊けるようになった
農薬が使われていない草(薬草)やぬるぬるの食品、黒い食品、根菜類などをとるようにして、薬には頼らない
水泳やウォーキング、ストレッチなど運動療法についての語りは初発の人から多く聞かれましたが、半身浴やモーツァルトの音楽、ペットとのふれあいなどを通じたリラクゼーションは再発を経験している人たちも実践していました。また、睡眠時間の確保、規則正しい生活を重要なこととして上げた人もいました。
抗がん剤の副作用で足のしびれがあるときも、水中ウォーキングが抵抗なく歩けたし、腕のリハビリを兼ねて泳いでいたら1キロも泳げるようになった
いついつまでに何かをするといった目標を立てるのをやめ、頭を真っ白にする時間を作るようにしたら、気持ち的にすごく楽になった
外食が多いので食べものに気をつけるより、ハーブティーを飲んだり、お風呂にゆっくり入ったり、音楽を聴いたり、猫をなでて話しかけたり、ゆったりすることを心がけている
体力が落ちているので、歩くにしても毎日続けるのは大変。疲れをためないよう、夜更かししないで、最低でも夜5時間は寝るようにしている(音声のみ)
生活の仕方だけでなく、気持ちの持ちよう、心のありようを変える努力をしている人たちもいます。ストレスをためない、無理をしないというのは、病気になる前の生活に対する反省から来ているようです。また、免疫力や笑いの効用について書かれた文献を読んで、それを実践している人もいました。
無理をしたり流されたりしないで、自分にとって本当に居心地のいい状態でいられるようにすることを心がけている
免疫学の専門家が書いた本を読み、頑張り過ぎてしまう自分の性格を反省し、いつもニコニコして副交感神経優位の生活を心がけている
1回笑うと3分長生きするという話を聞いたので、他の人にも笑うことを勧めている
夫がいろいろ調べてくれて、免疫力を高めるのは「笑い」だということで、一生懸命笑わせようとするので、おかげで自分からも冗談を言うようになった
中には、厳密に食事療法をしたり、生活習慣を改めたりすることはかえってストレスになると考える人もいますし、とにかく好きなことをするのがよいと考えている人もいます。また、予防すること自体が難しいのではないかと考えている人もいました。
もともとマクロビオティック(※)には関心があったが、あれこれと気を付けるよりも、積極的に生きることにエネルギーを費やしている
※20世紀前半に桜沢如一が独自の陰陽論に基づいて考案し、欧米で広まった、玄米菜食を基本とする食生活法
神社仏閣巡りとかゲームとか、自分が好きなことをするのが大事だと思う。大きな幸せを一つ見つけるより、小さな幸せを100個見つけるほうが好き(テキストのみ)
心と体は一つととらえる立場から、ストレスをなるたけ軽減しようと思っていて、酒も飲み、食べたいものも食べ、言いたい放題、やりたい放題している
何を食べると乳がんになりやすいといった話も聞かないし、ストレスが一番いけないと言われるが、何がストレスになっているのかわからないので、予防は難しいと思う(音声のみ)
