インタビュー内容テキスト

その時、私は仕事中だったわ。6月の水曜日よ、お昼を食べに出て戻ってきたら、上司が私のオフィスに来て、警察官が私に話しがあるというの。いったい何をやってしまったのかと、二人の警察官がわざわざ来るなんてよほど悪いことをしたに違いないとパニックになったわ。オフィスには、上司、私、そして人事課から呼ばれたもうひとり。まず、警察官から腰掛けるように言われたの。もしかして、仕事を首になるのかと思ったわ。それから、娘がトラックにはねられ死んだことを告げられたのよ。信じられなかった。理解できないの。ショックが大きすぎて、いったい何を言われてたのかわからなくて。娘がどこにいるのか聞いたけれど、警察官は知らなかったわ。彼らは概要説明を十分に受けていなかったから。実際、彼らは何が起こったのかよく知らなかったの。言葉にならないほどショックが大きかったわ。事故の前の夜、娘と電話で話したところだったのよ。娘と私は、ほとんど毎日のように電話をしたり、メールをしたりしてたの。娘はアパートに友達と住んでいたけれど、ほとんど毎日なにかしら連絡はしていたわ。事故の前日の夜はヘアーカットのことを話していたの。2日後に彼女の働いているオフィスでパーティーがあって、たまたまその日は彼女がボーイフレンドと出逢って1年目の記念日だったから、二人はそのお祝いもするつもりだったのよ。ヘアースタイルや着ていく服のことなんかを話していたわ。こういう前日の娘との会話と警察官が私に言っている娘が死んだという事実が、まったく同時には受け入れられなかったのよ。信じられなかった。ただただ娘に会いたかった。
1時間半後に、警察官はなんとか娘のいる場所を探し出せたの。それはロンドン検死局の遺体安置所。上司がタクシーをつかまえ私をそこに連れて行ってくれたの。検死官に娘がどこにいるか聞くと隣の部屋だと言われたわ。「娘に会えますか」と聞くと 「それはできません。行きつけの歯医者の名前を教えてください。娘さんの身元確認に彼女の歯科医の治療記録が必要なので。」という答え。今でもある意味信じられないわ。もちろん解っているの、それが本当に起ったことだと。でもどうしても受け入れられないのよ。ショックはとても長い間続いたわ。そうね何ヶ月も。クラクラしてめまいがしたわ。でも、仕事として事故に関与している人というのは、自分たちの仕事に必要なことを私に告げるだけなのかもしれないわね。

「語ってくれてありがとう!」と思ったらこちらをクリック →

あなたのひと言をどうぞ → ひと言