インタビュー内容テキスト

ご自身のお許しになられる範囲でよいのですが、事故へ至る経緯をお話し願えますでしょうか。

私たち、夫のオースティンと私は、ロンドンから、私たちの家があるロンドンから、ケンブリッジへ、パーティーに向かう途中で、ある方の80歳の誕生日で、リバークルーズをする予定でした。私たち夫婦はそのままケンブリッジに一泊して、ささやかな休日に充てるつもりでした。そして家を少し余計に早く出ました、いつもそうなものですから。結果、あわやというところで、もともと乗るつもりだった電車より前の電車に間に合いました。それが間違いだったのです。

予定より早い電車に乗ったのですか?

そうです。必要以上に早く家を出て、先ほど言いました通り、まあそうは言っても、定かではないのですが、予定していたよりも早い電車に乗り、とにかく、私たち、夫婦で、二人でとった休日だったということもあり、一等車に乗り込んで、用意した雑誌や本、それによくある旅行グッズ等も取り出していました。同じ車両の中には、私たちの他に1人乗客がいましたが、特にこの話に関係があるという訳ではありません。私たちはお互いに笑顔で、それはもう幸せを感じていました。天気のいい日でした。川への旅行にぴったりの服を着ていて、パーティー、誕生日、まあ誕生日パーティーと言えばいいのでしょうか、お祝いもあり、そしてそのまま素敵な高級ホテルに泊まる予定でしたから、もう本当にそれだけが、そのことだけが思い出されます。
手術は定期的に受けていました。手術を受け続けなければならないことも知っていました。医者は一連の手術を止めました。当初、命を救う為に左足を切断する予定だったものまで。それというのも、私にまた違う形で、みじめな思いをさせてまで、左足を切断する価値は無いと判断したからです。とにかく私は一命を取り留め、足も切断せずに済んだことには感謝しています。しかし実際に事故がどんなものだったかは解っていませんでした。ぼんやりと息子の言葉を思い出します、「私は列車事故にあって、オースティンが亡くなった」と。信じなかったと思います。そうは言っても、自分が病院の寝台に横たわっていることは分かっていて、何かが起こったのだということは察しましたが、これは何かの夢なのではないかと決め込み、自分が一体どの時点で事故を信じたのかも思い出せません。

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