インタビュー内容テキスト

息子(の遺体)は翌週に家に戻ってきました。翌週の月曜日に。遺体が到着する前に、面会したのが、えーと、何って言いましたっけ?・・・

検死官ですか?

そう、そうです。とても感じの良い女性で、これから何が行われるのか説明してくれたわ。そしてこの時、検死解剖がこれから必要なのだと解りました。会社からは息子は沢山の外傷を頭等に負っていると聞いていました。彼の体は明らかにぺちゃんこに押しつぶされて居ると聞いていました。これからまた、解剖する事により体を更に引き裂かれ切り刻まれると思うと、「どうして?」と思うばかりでした。彼は明らかに何によって怪我をして死んでしまったのかは、一目瞭然であり、解剖する意義がどこにあるのでしょう。
しかし、悔しいことですが、これは法律で定められた解剖で、私たちにはどうする事も出来ませんでした。
一方、良かった事は彼らが息子の遺体を月曜日には飛行機でこちらに送り返してくれるということで、火曜日には検視解剖が行われるというのです。私はどうしても火曜日の検視解剖の前に息子に会いたい、会わなければならないと強く要求したのです。
息子は月曜日のお昼頃ヒースロー空港に到着し、私たちが住んでいる町に戻り、葬儀場に着きました。会社の人達は午後11時45分に私たちに、息子が着いた事を知らせに来てくれました。

そして次の日に彼に会いにいったのですか?

ええ。次の日の朝に。起きてすぐに向かいました。だって私たちの息子だって事を確認しなくてはならないから。彼は2、3個のタトゥーがあったのですぐに身元が確認が出来きました。彼女がどんなタトゥーかって聞いて、私がどんなタトゥーかって答えて。それで、彼女は息子のパスポートを持っていて、その中の写真を私に見せて、息子かどうか確認しました。

検死官がですか?

ええ、そうよ。「これは私の息子だったの?」と聞きました。「はい。そうでした。」と答えてくれました。彼女は死体を綺麗にする作業に従事していると言ってたから、息子も綺麗にしたか聞きました。そして、「私が息子を見たら、わかる?」って聞いたら、「多分、わからないと思います。」って言ったわ。これは少しショックだった。続けて彼女は、「彼はパスポートの写真と同じ姿はもうしていないと思います。」と言い、私は遺体を確認しに向かいました。

気持ちをしっかり保つことが出来ましたか?

はい。でも、旦那と娘は息子に会いに行きたがらず、結局一度も見ないままです。行きたくないのですよ。

彼に会って良かったですか?

絶対に、良かったと思います。息子だと確認しなくてはならなかったし。それにもしかしたら、万が一、彼らは人違いしてるかもしれなかったし・・・、でも間違いなく息子でした。

彼としばらく一緒にいる事は出来ましたか?

ええ。居たいだけ、居る事ができました。

つまり、独りで居られたということですか?

彼ら、いいえ、彼女が後ろに居ました。でも、決して押し付けがましくはなかったです。彼女は部屋の真後ろに居ました。しかしそれは初日だけで、その後に私が訪れたときは誰もいなかったです。初日以降は、私独りで部屋に入り、独りでそこにいました。

という事は、また彼に会いに戻ったのですか?

毎日行きました、埋葬の日まで、毎日会いにいきました。ええ。彼の友達にも何時でも訪ねていけるようにしました。彼に会いたい人には誰でも会ってもらえるようにしました。

彼と一緒にいると気持ちが安らぎました?

安らぐ?

というか、彼は本当に死んだのだと自分に言い聞かせるほかなかったのでしょうか?

そうですね。これは私の息子だろうと理解しなくてはいけなかったの。わかるでしょ。沢山の怪我があって、酷い頭の損傷もあって、足は折れてて、体の左半分は完全に怪我しているというよりも押しつぶされているのよ。こんな体になっても、私の息子なんだって。たったイラクに行ってから1週間だけど、それでもやっぱり、これはデイブなのだって思いました。

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