診断時:62歳
インタビュー時:63歳(2012年11月)
関西地方在住。会社勤務を経て喫茶店経営をしていたが、大腸がんに罹ったのを機に辞めた。肛門からの出血で大腸がんを疑い、インターネットの検診を申し込んだ。潜血反応が出ており、医師の診察を要すると書いてあったので、すぐに近所のかかりつけ医に行き、総合病院を紹介してもらった。内視鏡検査を受けてポリープを切除、後日がんだとわかって手術を受けた。再発や転移はなく、現在は食事や運動など日常の生活に気を配りながら、元気に過ごしている。

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プロフィール詳細

西野さん(仮名)は自分はがんにはならないだろうと思っており、これまで地域の検診でも便潜血検査は受けてこなかった。しかし、2011年8月に便に血が付いていることに気づき、インターネットで便潜血検査を申し込んだ。当時喫茶店を経営しており、比較的高齢のお客さんが多かったせいか、がんの話を聞くことは度々あった。肛門からの出血は痔が原因のこともあるが大腸がんの症状のひとつであることから、もしかしたら大腸がんなのかもしれないと心配になった。早く発見して早く治療した人は転移や再発をしている人が少ないと感じていたことから、地域の検診を待つのではなく、インターネットを調べて、薬局サイトで見つけた会社に申し込んだ。病院に行くという方法もあったのだろうが、検便で病院に行き看護師さんと話すのは少し恥ずかしかった。インターネットなら誰とも話さずに申し込めるし、忙しい人も病院の時間に合わせる必要がないので良いと思う。

けれども、趣味のマラソンの大会が10月にあり、実際にはそれが終わってから検査をした。結果は2度の採便が両方とも陽性だったため、近所のかかりつけ医に行き、その場で総合病院に紹介状を書いてもらい、翌週には総合病院の受付をすませた。とにかく早い方が良いという気持ちが強かったので、医師を選ぶというよりも、今日診てもらえる先生にしてください、とお願いした。総合病院で初めて内視鏡検査をし、3つのポリープをとってやれやれと思ったが、細胞の成分を検査した結果、ひとつのポリープが悪性とわかった。ステージ1だったが、皮膚を1枚超えていたら手術という境界の数値だったため、医師は手術をするか「どちらにしますか」と聞いた。「お願いします」と答えた。色々な人に聞いたら、きっと手術が怖くなって受けられなくなるだろうと思ったし、妻も一緒にいて反対しなかったためである。帰宅して手術までは図書館に行ったりインターネットで調べて、やはり怖くなった。「切らないでいい」という情報はできるだけ見ないようにした。

その後、検査入院中に行った大腸カメラや胃カメラ、注腸検査、点滴などみな苦しかった。注腸検査ではバリウムでアレルギーが出た。歯を食いしばって耐えていたせいか、歯が痛くなったりもしたが、手術の後麻酔のせいかがくっと元に戻ったような気がして、良くなった。術後は歩行訓練で気分が悪くなったり点滴がなくならないか心配で夜眠れなかったり、また便がなかなか出ないため退院前に気をもんだこともあった。今は3か月に一度検査を受けているが、幸い転移はなく、抗がん剤も使っていない。医師は「何を食べても良いですよ」と言ってくれるが、消化の悪いものや便にそのまま出てくるような野菜の皮などは食べないように気を配っている。もう少し早くわかれば、開腹手術はせずに内視鏡検査の時に切って終わったかもしれない。便潜血検査は痛い検査ではないので、他の人には検診を是非受けてほしいと思っている。

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