診断時:30歳
インタビュー時:34歳

1997年に乳がんと診断。乳房温存手術、化学療法、放射線療法。

語りの内容

どうしても、とにかくガンを取り去って欲しい、ということが最大の関心事になるので、“外見はどうなるんだろう?”ということまではなかなかうまく考えられないものですが、私自身は、結婚して強い絆を得ていたので、そんなにうろたえることはありませんでした。夫が、「あとで外見がどんなふうになっても僕は気にしない。君は君だよ」と言ってくれたんです。そして傷が治ったとき、傷跡にキスしてくれました。そのことで私は、本当に本当に救われました。
けれども、男性のほうにとっても、あなたを安心させよう、“あなたはあなた”だと言ってあげようと思えば思うほど、それは難しいことなのだと思います。彼らもまた、私たちと一緒に乳がんを経験しているからです。彼ら自身は患者でなくても、彼らもうろたえていて、あなたを安心させようとして、あなたのために強くなろうとしているのです。
私は、夫との関係がより強くなったと思います。彼は本当に思いやりのあるひとで、治療のあいだずっと本当によくしてくれましたし、それにいつもとびきりのユーモアセンスを持ちつづけていました。たとえば、治療の説明を受けているときに、夫は看護師さんに、「術後、泳ぐことはできますか?」とたずねました。彼女が「ええ、もちろん、できないわけはありませんよ。」と言うと、夫は、「それはすばらしい。今、彼女、泳げないんですよ」と。何事においてもユーモアというのは大事ですよね。闘病のあいだもお互いに笑顔をわすれず、ときには病気のことも笑い飛ばせるなら、“笑いは百薬の長”というのは本当ですよね。

私は: です。

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