語りのデータベースについて

語りのデータベースとは

データベースとは、様々な情報を蓄積して簡単に利用できるような形に整理したもののことです。語りをデータベースにするとは、インタビューを行って集めた体験者の語りを、見る人が自分の目的に合わせて探し出せるように加工したものです。

語りのデータベースの目的と意義

健康や病いを実際に体験した人に、自分の体験や思いを語っていただき、その内容を整理して、情報を探しやすいようにデータベースにするのが目的です。その一部は「健康と病いの語り」データベースとして、インターネット上に公開されます。

「健康と病いの語り」データベースを通じて、同じ病気の診断を受けた方々が、病気と向き合うために必要な情報や心の支えを得たり、ご家族や友人、医療に携わる人々が、病いの体験について理解を深めたりできればと考えています。

体験者の貴重な語りは、視聴するだけでも強いインパクトがありますが、より良い医療を実現するためには、ただそれをインターネット上に公開するだけでは不十分です。個々の語りを分析し、そこから何を読み解くかを研究し、客観的・普遍的な意味を与えて、はじめて医療の実践や医療システムの改善など、広く社会に還元することができるのです。私たちが、社会科学の分野で発展してきた質的研究の手法を用いて、語りの学術的研究を進めている意義もこの点にあります。

集めた語りは「健康と病いの語り」データベースで公開されます

インタビューを通じて集めた語りは、見る人が探しやすいように経験を積んだ調査スタッフの丁寧な分析を経て加工した上で、「健康と病いの語り」データベースとして公開されます。公開された語りは、インターネット上で誰でも見られる状態になります。

「健康と病いの語り」データベースでは、“診断”“治療”“生活”などのトピックごと、および、“20代”、“30代”など体験者の年齢ごとに分けられたページを開くと、そのテーマに関する1 人1~2 分の語りを読むことができます。一部については、文字だけでなく、実際にインタビューの映像と音声を見たり聴いたりすることができます。個人情報は厳重に管理され、本人が特定されるような情報(名前、病院名、地域など)は削除されます。

インターネット上で公開されない語り(語りのアーカイブ)

アーカイブとは、一般には書庫や公文書館のことを指します。ディペックス・ジャパンでは、体験者がインタビューで話したことのうち、ウェブサイト上に公開されない部分も含む語り全てを収録したものを、語りのアーカイブと呼んでいます。語りのアーカイブには、語りのデータの全体が、個人情報を削除した状態で保存されます。アーカイブに保存されたデータは、研究者が、研究テーマ(例えば“人はがんと診断された時、何を感じ、何を不安に思うのだろう”といったテーマ)に沿って分析を行い、今後の医療をより良くすることに役立てられます。また、現場で直接患者さんと接する医師や看護師の教育プログラム開発に活用されます。

この“語りのアーカイブ”を利用して、研究や教材開発を行うことを、“データシェアリング”と呼んでいます。具体的にどのような研究・開発が行われているかをお知りになりたい方は、データシェアリング実施状況をご覧ください。

なぜビデオ映像なのか?

ビデオ映像や音声を用いるのは、匿名の情報が多いインターネットの世界において、体験者が実際に語る自らの姿を公開することが、信頼性を高いめることに連なると考えるからです。インタビュー協力者の個人情報や、ビデオカメラでの記録、インターネット上での情報公開等について詳しいことは、インタビューの方法をご覧ください。

関心を持ってくださった方へ

ディペックス・ジャパン、および「健康と病いの語り」データベースに関心を持ち、協力したいと思われた方、ご質問のある方は、参加する・支援するをご覧ください。

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