診断のための検査

ここでは、前立腺がんの診断のために必要な、さまざまな検査に関する体験者の語りを紹介しています。

がんの疑いがあるかを調べる

PSA検査で異常が認められたり、何らかの自覚症状があったりした場合、肛門から指を入れて前立腺の状態を調べる直腸診(触診)と呼ばれる検査や、専門の器具を肛門から挿入する経直腸的前立腺超音波検査(エコー)で、がんの疑いがあるかどうかを調べます。

超音波検査と触診を受け「様子を見よう」と言われたが、不安だったのですぐに専門医で生検を受けた。その後、転移の有無を調べる画像検査を受けた

直腸診を受けた後に、生検をしないと確定診断は出来ないけれど、触った感じで表情が厳しい、立派ながんだと言われた

前立腺の組織を調べる

前立腺がんの疑いが濃くなると、最終的な診断のために前立腺生検を受けることになります。前立腺生検とは、肛門から挿入した器具で超音波を用いて前立腺を写しながら、直腸もしくは会陰部(えいんぶ:肛門と陰茎の間)から、前立腺に細い針を刺して、数カ所~十数カ所の組織を採取するというものです。
前立腺生検を痛い検査だと思っていた人は、検査前の不安について語っていました。実際の痛みの程度は、人によって差があり、思った以上に痛かったと話す人もいましたし、痛いと思ったけれど受けてみたら、全然痛くなかったという人もいました。なかには、生検をうけたかどうかさえ忘れてしまうほど印象が薄かったという人もいます。

生検が非常に苦しかった。細胞を取る、その一つ一つが痛かった。腹の中にピストルを撃たれるような感じ

会陰式で生検を受けた。麻酔が効いていなくて、顔全体から脂汗が出た。死ぬほど痛くて、信じられない思いをした

生検はもっと簡単だと思っていたが、案外そうではなかった。全然痛みはなかったが、カチンという音が気持ち悪かった

自分が知る中で1、2の痛い検査だったから、前立腺の組織を取ると言われたときは一番ショックだったけれど、実際は全然痛くなくて驚いた

生検が終わった後、尿道留置カテーテルで痛みを感じたという人や、尿に血が混じったり、排尿痛があったという人もいました。

生検中は麻酔をしていたので痛みはなかったが、翌日少し痛みと血尿があった。だがそんなにひどいものではなかった

生検後の夜の痛みがひどかった。尿道カテーテルの挿入部がずきずき痛み、抜いた後も血尿が出たり、1週間ほど排尿痛がひどかった

採取した組織は、病理医によって顕微鏡下で調べられ、確定診断が行われます。まず、採取した細胞のうち何カ所に、がん細胞があるかを確認します。この「何カ所からがんが見つかったか」について、注目していたという人がいました。

生検の結果を聞き、初めはあまりピンとこなかったが、本を読んだりして12本中9本の的中率というのは、かなり危険なんだと認識した

生検の結果、6か所のうち1か所がん細胞が出てきて、「幸いにして1発あたった」という医師の説明に、自分でもそう思った

生検の結果、1本からだけがんが出たというので逆に困ってしまった。しばらく様子を見るか?それとも早めに治療した方がいいのか?と悩んだ

次に、がんのタイプを判定します。グリーソンスコアという病理学上の分類で、「悪性度」「がん細胞の顔つき」とも言われ、2~10の数値で評価されます。顔つきの悪いものは「低分化がん」(8以上)、良いものを「高分化がん」(6以下)、その間を「中分化がん」と呼んでいます。

生検結果でwell differentiated(高分化という意味)とあるのをみて、ステーキの焼き方みたいだと言った。がんでもいいほうだと言われた

PSA値はグレーゾーンで問題なかったが、生検で非常に性質の悪いがんと言われて絶望的な気持ちになった

一度の生検でがんが見つからず、診断までに数回受けたという人もいました。なかには、受けた病院や施設で、検査結果が違ったと話す人もいました。

PSA値は高いのに、生検を受けても「がんではない」と言われた。1年後に再検査と言われ「がんだとしたら1年も持つかなあ」とひどく不安だった

検査担当者や病院によって悪性度が微妙に変わることがあると聞いている。結果的に2つの病院で検査を受けてよかったと思う(テキストのみ)

同じ生検標本なのに、オーストラリアでは5個ががん、日本では2個だけと言われ、病理診断の見解の違いに衝撃を受けた

ある男性は、生検のやり方や採取本数が、医師や病院で違うと聞いて、一体どれが適切なのかがよく分からないと語っていました。生検でがんをみつけられるかは、確率の問題だと話す人もいました。

生検は医師によってやり方が違うし採取する数も病院によって違うらしい。どれくらい採取するのが適当か、決まっているといいと思う

生検は確率の問題。世の中に100%という化け物はなく、運と思わなければしょうがない。あきらめるのも人生だ(テキストのみ)

前立腺生検の結果を聞いたときのことは診断されたときの気持ちもご覧ください。

転移の有無を調べる

前立腺がんと診断されると、がんの広がり具合を確認するため、CTやMRI、骨シンチグラムによる画像診断を受けることになります。CTではエックス線によって、がんのリンパ節への転移や、周辺への進展の有無を確認し、MRIでは、電磁波によって前立腺内のがんの存在する場所、前立腺周辺へのがんの進展状態をチェックします。骨シンチグラムは、アイソトープと呼ばれる物質を注射して、骨の異常を調べ、転移の有無を確認するものです。
これらの検査では、苦痛はなかったという人がほとんどでしたが、検査を受ける環境が辛かったという人たちもいました。

MRIのような検査は、もっと事前に情報が欲しい。狭い場所に閉じ込められ、身動き取れない状態で大きな音で責められ、まるで拷問のよう

閉所恐怖症なので、MRI検査の時に発狂するかもと思った。担当技師が、つらかったらボタンを押すよう笑顔で言ってくれ、安心して受けられた

骨シンチでは苦痛はなかったが、検査用注射液が高かった。注射した検査液が全身に回るまで4時間もかかった

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