家族への影響

家族のひとりひとりが示した反応は実に多様でした。

インタビューを受けた患者たちの中には、家族が予想以上にうまく対処していたと話す人がいる一方、思いもよらないほど動揺する家族もいたと話す人もいました。がんの診断が兄弟姉妹に強い衝撃を与えたことを話す女性もいました。また、自分が家族や親類を支えて安心させてあげなければならなかったと語る人もいました。別の女性は、家族の反応があまりにも激しくて、その時は彼らと話をする気になれなかったと回想していました。

ある女性は、前に姉妹が乳がんで亡くなっていたので、診断を家族に告げることが不安だったと語っていました。家族は、しばしば診断を聞いてショックで取り乱しても、当初のショックを乗り越えたあとは、支えや助けになってくれたと何人もの人が話していました。ある女性は、実際的な支えも、気持ちの面での支えと同じぐらい大切だと語っていました。

ある患者たちは、年老いた親に告げるのは、他の家族に告げること以上に難しく、親を心配させたくなかったと語っていました。大抵、年老いた親たちにとって、彼ら自身が健康であるのに子どもが病気であるという知らせは、受け入れ難いものであると話す患者もいました。家族に乳がん経験者がいた若いインタビュー回答者は、母親を支えなければなりませんでした。また別の女性は、具合の悪い父親に自分の病気を伝えたくないと思っていましたが、病院でバッタリ彼に出くわしてしまい、他に選択の余地がなかったと話していました。

これは子どもの年齢によるものでしたが、多くの場合、患者たちは子どもに何をどれだけ伝えるか悩んでいました。成人した子どもがいた人は、子どもたちが支えになり、よくいろんな情報を探してくれたり、病院の予約に付き添ってくれたりすると語っていました。

ある女性は、自分の子どもは怒ってしまって病気のことを話題にしたがらなかったと述べていました。また、ある患者は彼女の診断後、10代の娘たちが立ち直り、家事を引き受けてくれたことについて話していました。

ある患者たちは、診断を受けてから、娘や女性の家族のことが心配になったと話していました。非常に幼い子どものいる女性たちは、情報を少しだけ選んで与えたと言っていました。他の女性たちは、子どもにも理解できる方法で、病気についてすべて説明することの大切さを強調していました。このうちのひとりは、自分自身が子どもの時に似たような体験をしたことから、息子がすべてを知ることについて心配だったと語っていました。何人かの患者は、子どもたちがそれぞれ違った方法で反応し対処したことについて語っていました。7歳以下の子どもを持つ2人の女性は、子どもたちが理解できるようになったら、乳がんについてもっと話してやるつもりだと言っていました。

何人かの女性は、病気が家族の結びつきを強くしたと語り、ある女性は、今では子どもたちがこれまで以上に理解と思いやりを持つようになったと話していました。また、診断が配偶者に与える衝撃について語った患者もいました(Talking about「ボディイメージ」を参照)。