徴候と症状

乳がんにはいくつかの病期(ステージ)があり、診断と治療が早ければ早いほど、長期予後が良好です。(詳細はCancerBACKUP'sのウェブサイトを参照)。この20年のあいだに、乳がんが完治する可能性は大いに向上しました。その理由は、第一に、今は昔に比べて非常に効果的な治療があることによりますが、同時に早期診断にいたる取り組みが成功したことによるところも大きいです。これは、おもに50〜65歳の女性をターゲットにした英国の国民乳がん検診プログラム(注釈1)を通して、また、すべての年代の女性に対して乳房自己検診の重要性をアピールすることによって、達成されたものです。

ここでは、女性たちがどうやって病気を発見したかを説明しています。

乳がんの場合、多くは自分自身(あるいは、パートナー)によって発見されています。ある女性は、どのようにしこりを発見したか、そして、がんが診断されるまでにどのような検査が行われたかについて説明しています。

何人かの女性は、どういう場合に胸のしこりが心配すべきものなのか、判断に困ったと話していました。以前からずっと月経前には胸にしこりを感じていた人や、過去にしこりをみつけて病院に行って良性だと言われたことがあるという人もいました。しこりを見つけた乳房は、もう一方の乳房より常に大きくて変化に気付かなかったと言っている女性もいました。またある女性がしこりを発見したのは授乳中でした。妊娠中に診断された人もいました。たった18歳で乳がんを診断された女性もいました。このような若さで乳がんになるのは極めて稀なことです。そのため、彼女はしこりが見つかってすぐにかかりつけの一般内科医(注釈2)に相談しましたが、しこりが急速に大きくなっていることがわかるまで病院に紹介してもらえなかったということでした。

他には、マンモグラフィによる検診で乳がんを発見した人たちもいました。多くの場合、国民乳がん検診プログラムの一部として行われたマンモグラフィですが、中には参加していた臨床試験の一部としてマンモグラフィを受けたという人もいれば、年に一度の定期健康診断で診断された人もいました。

乳がんのしこりは痛くないというのは、大抵はその通りですが、時として当てはまらない場合もあり、痛みによって病気の存在に気づいた場合もありました。ある炎症性乳がんの女性は、痛みと乳首の痒さの両方を経験したということでした。

乳首の変化に気づくことも乳がんの存在を見つけることにつながります。炎症性乳がんになった女性で、以前から痛みは感じていたものの、乳首が陥没しているのに気づいた時、初めてこれはおかしいと認識したという人がいました。また、乳首の変化に気づいた別の女性は、その後パジェット病(乳首に影響を及ぼして湿疹のように見えるがん)であることがわかりました。ある男性患者は、乳首から血液の混じった分泌物が出ているのに気づきました。また、乳房の固さ、腫脹、肥厚をそれぞれ感じたと報告する人たちもいました。

インタビューに答えた女性の多くは、原発がんの再発を起こしていませんでした。しかし、がんではなかった反対側の乳房に前がん病変(DCISすなわち非浸潤性乳管がん)が発見され、追加治療が必要となった女性が2人いました。原発がんから広がったものではありませんが、2つ目にできたしこりが新たながんと判明した女性もいました。また、ある女性は転移したがんの発見について話していました。