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新型コロナウイルス感染症の語り

入院時の血中酸素濃度は86%ほどで、ひどい肺炎と言われた。ヤマ場と言われたときは、考え事をすると酸素を使うと思ったので、極力頭を使わないようにした(音声のみ)

で、その入院をしたときに、ま、車いすでこう押されていくわけなんですけど、まああの、指につけていたその酸素の…メーターっていうんですかね、酸素メーターっていうか、それが86ぐらいだったんですよ。で、まあ、それがどういう意味か分かんなくて。今は98とかそのぐらいが正常だっていうのは分かるんですけど、86ぐらいで、ああ、なんかよく分かんないけど、まあ86なんだなっていうふうに思っていて。で、「肺炎、ひどい肺炎なんで相当苦しいでしょう」と言われながらも、まあ車いすなので。ちょっと、まあ楽っちゃ楽だったんです。自分で歩ってないので。

――翌日、ヤマ場を越えたねってこう聞かれるまで、どういうふうなことを考えて、何かこうされたり、なんかお話しされたり、どんな感じだったんですか。

これ、これはですね、あの、自分の中での感覚なんですけど、考えたら駄目だと思ったんですよね。それはあの、頭使うと酸素使うじゃないですか。だからなんか、何にも考えてなかったんですよ、そのとき。もう何も考えないっていうふうにやってたんで。むしろそう、「ああ」って、「(死亡保険金が支払われれば)ああ、家のローンなくなるな」というぐらいにしか思ってなかったですね。はい。あともう、会社はもう会社なんで、自分いなくなってもなんとかなるだろうし。うん。ま、ローン、家のローンなくなったら、(家族は)なんとか暮らしていけるだろうなみたいな。なんかそのぐらいしかもう考えないで、もうあと考えるのやめましたもん、はい。

うん、なんですかね、あの、議員で亡くなった人いるじゃないですか。「俺、肺炎かも」とかっつって。で、あのとき電話してたって。すごく、仕事してたと思うんですよね。で、あれ、なんとなく感覚分かるんですよ。気失う感覚って。だから頭使っちゃいけないんですよ。あの、コロナになったら。まず、もうなるようになれって、もう頭使わない。で、脳みそ動かさない。もうこれを徹底すれば、血中酸素濃度は上がっていきますからもう*…っていうふうに、そう思いました。
*これはご本人の見解であり、医学的に証明されていることではありません。

新型コロナウイルス感染症の語り

入院中コーラを飲んだら甘い砂糖水みたいだった。整髪剤の匂いも感じなかった。食事が唯一の楽しみだったので残念だった。1つずつ味を思い出しながら食べるようにした

そのとき(入院中)にまあ、コーラをなんか、なんかそういうちょっと冷たくてシュワッとしたのが欲しくて、コーラもくださいっていうんで、コーラを(発症して7日目の)3日の日に飲んだら、味が全然しなくて。最初は何かなと思ったけど、何て言うんですかね、こう、甘みだけ感じる砂糖水みたいな感じで。や、これはちょうどその頃、言われてた味覚障害、嗅覚障害なのかなと思って。看護婦さんが来たので聞いてみると、臭いどうですかっていうので、臭いするの、そのときなかったんですけど、整髪料があったんで、それ臭うと、もう全然臭いしないんで、ああ、味覚も嗅覚も障害されたなっていうのを実感しました。

その症状自体はいいんですけど、まあ、入院してて、あんまやることもなくて、ご飯が、食べるぐらいしか楽しみがないんですけど、その病院も決して期待して僕は行ったんじゃないんですけど、意外と病院食がおいしくて。まあ、不幸中の幸いだったとは思ってますけど。だから食事3回するのが、ま、1日の中の唯一の楽しみぐらいではあったんですけど。その、味がなくなったんで、ちょっとこう、残念でしたね。

で、そのときだったかなー。あの、おすしをちょっと知り合いの人が差し入れしてくれたんですけど、それがそんなときなので、なんかこう、食べても味が分からなくて、でまあ、マグロだったらマグロ、ハマチだったらハマチって、見ながら食べたらそういう気にはなって、味しないんですけど、こう、目で見て確認して、味を思い出して食べるっていう感じで。食べたらいいんですけど、目つぶって食べたら、もう何食べてるのか全然分からない状態でしたね。

で結局、1日3回の食事も、それでちょっと学習したんで、自分でこう味を思い出しながら食べると。今日は肉じゃがなら、肉じゃがの味を思い出しながら食べると、ああ、なんか人間の記憶ってすごいなと思いながら、まあ、それは食べてました、そのときはね。で、実は4月4日は、えー、まあ、味もなくて、まだ熱もずっと38度あって、せきが出てて、ちょうどそのときに、えー、私50歳の誕生日がちょうど4月4日で、まあ人生最悪の(笑)誕生日を迎えたのが、4月4日でしたね。

新型コロナウイルス感染症の語り

コロナは発症から1週間以上熱が続いたり、経過がものすごく長い。インフルエンザより少し重い程度と思っている人は多いが、50~100倍きつかった

例えばですね、そのちょうどその、おととしになりますかね、あの、コロナにかかる前の年の暮れに、ええと、インフルエンザにもかかったんですよ。インフルエンザA型にですね。で、そのときは予防注射もしてたしね、まあ、予防注射してもインフルエンザにかかりますからね。で、そのときは熱発と、出て、それで、でもあの抗インフルエンザ剤ね、タミフル飲んだらね、3日ぐらいでね、熱も下がっちゃったしね。で全然、4日目、あ、5日目からもう職場にもうね、復帰してたんですよね。だからそれに比べるとやっぱりね、一つは経過がものすごく長いってことが分かりましたね。で、普通の風邪、風邪でもこんなに長くないでしょ。例えば1週間もね、微熱が続くとか、そういうことがちょっとね、なんかなかったんでね、これはちょっと違うなと思いましたね。それで入院してからもね、高熱が続くしね。

まあよくね、あの、この新型コロナね、インフルエンザよりちょっと重いぐらいでもって大したことないってね、思ってる方多いと思いますけどね、全然違いますね。ほとんどね、50倍から100倍くらいね、本当に(笑)きつかったですね。