利益相反に関するディペックス・ジャパンの理念
利益相反とは、
特定の組織や人との経済的な利益関係により、活動の本来の使命や理念が損なわれる事態のことを言います。こうした事態を避けるだけでなく、第三者にそのような懸念を与えることがないようにしなければなりません。
患者の語りに耳を傾けることを通じて患者主体の医療の実現をめざすディペックス・ジャパンと、営利を目的として経済活動を行う企業とでは、必ずしも利害や目的が一致しません。
そのようなときに、お金や物をもらったからといって、理念を曲げるようなことがあってはいけないということです。
お金や物をもらっても理念を曲げなければいいではないか、という考え方もあり、誰からもらったかを隠さずにオープンにして、理念を曲げたかどうかを見る人に判断してもらうこともできます。
しかし、ディペックス・ジャパンは、この点をとても厳密に考えており、「医薬品・医療機器、その他保健医療関連製品を製造・販売している企業・団体」からは、便宜、財政的支援、援助を受けないことを宣言しています。
なぜ、厳密にそこまで徹底する必要があると考えているか?
経験から発せられる患者の語りは強い影響力を持っている
「健康と病いの語り」データベース(ウェブサイト)は、たくさんの患者さんやそのご家族が病いの体験を語ってくださった証言集です。
経験から発せられた言葉には強烈なインパクトがあり、患者・家族だけでなく、医療関係者や健康な人々の行動さえも変えうる強い影響力をもっています。
それだけに、私たちの活動が、ある特定の治療法や商品の使用を促す目的で偏り歪められることがないように、また病気と死への怖れをことさらに煽り医療サービスへの依存を過度に高めることがないように、注意深くありたいと思っており、そのために利益相反には細心の注意を払っています。
それで、私たちは「利益相反に関するディペックス・ジャパンの理念」にもとづき、以下のことを宣言しています。
【利益相反に関する倫理コード】
- 私たちは医薬品・医療機器、その他保健医療関連製品を製造・販売している企業・団体からの、便宜、財政的支援、援助を受けません。
- 原則年間1万円を超える寄付者の氏名又は法人名及び寄付金額は、ウェブサイトにて公表します。
- 年間10万円を超える法人からの寄付、及び年間50万円を超える個人からの寄付については、情報開示の求めに応えます。
- この倫理コードに抵触する可能性のある事柄への対応については、外部委員を含む利益相反管理委員会において、利益相反に関するディペックス・ジャパンの理念に照らして討議し、その結論に従います。