投稿者「dipex-j」のアーカイブ

英国人の乳がんの語り

乳房温存手術についての体験を説明している

入院して、もちろん一般の術前検査はすべて受けてから、手術室に連れて行かれます。先生達はまず鎮静剤を投与してから手術室へ連れて行き、手術を行います。外科医がやってきて、何が起こるか、何をしようとしているのか、どうして乳房切除術はなくこの方法をとるのか説明してくれます。温存術を行うので、乳房は一部残ります。形は変わってしまいますが、希望するなら再建できると言うの。でも、望みませんでした。私にはあまり重要なことではありませんでした。どうせ若くないし。
その後手術が始まったら、当然ですが手術室から出てくるまで何もわかりません。手術の後は痛みがひどかったですね。

――ドレーンのようなものはついていましたか?

ええ、ドレーンはつながっていましたよ。外されるまで歩き回るときも終始つけたままです。そう、袋でしたね、つけていたのは。

――縫い目はどうですか、ありました?

いいえ、縫い目はありませんでした。ドレーンだけでした。いや、違いますね、嘘です。当然縫い目はありますよね、手術を受けたところに縫い目がありますよ。先生方がリンパ腺を除去して、腋の下にも縫い目が残りました。でも、先生はすごく優秀な先生でしたよ。ほとんど縫い目がわかりませんもの。

英国人の乳がんの語り

手術に備えて体調を整えたこと、そうやって自分も何かをしていると思うことが救いになったことについて話している

はい,総合病院において,患者はビタミンCや様々な栄養分が配合された点滴治療を受けることができます.また,患者一人一人のニーズにあった特別配合された治療を受けることもできます.そこにいる医師たちは,GP (一般診療医)ですが,患者に対する栄養面や治療においてはスペシャリストです.
このことについて議論する専門家が多くいますが,あまり取りざたされなくなってきているのが現状です。
私は2,3回この治療を受けました.点滴につながった注射針が私の腕に挿入されます。この状態で同じ治療を受けている他の患者と一緒に座っている2,3時間はとても長く感じられます.そして大量の水を飲みます。そうすると治療後には見違えるほど元気になっているのです.
治療後数週間は調子よく過ごすことができました。治療が効いていると信じていましたし、そう感じていました。それは,ただの精神的なものかも知れませんが,確かに自分が信じている治療を実行することで病気とも闘っていました。
栄養剤の点滴治療は,身体に危害を及ぼすものではありませんし、感染症の予防など手術へとむけて身体の準備をしていく役割があったと思います。
現状はこのような感じでした。

英国人の乳がんの語り

手術前と直後の自分の気持ちについて語っている

私はこれまで一度も入院したことがなかったので、すごく不思議な体験でした。病院では、何て呼ばれたいかって聞かれたから、「そうねXXとかにして」って答えたら、それをドアにかけてくれたの。看護婦さんたちはとても素敵で親切で、私のところに来ては話しかけてくれました。お医者さんも来てくれて、これからの予定を説明してくれました。
それから、手術の日の朝に睡眠剤か鎮静剤のようなものをもらって、それからストレッチャーの上に寝かされて、なにかを注射されたの。
それから次に起こったことは、これまで手術を受けたことも、入院したこともなかったからちょっと心配だったのだけれど、でも、すべてがとても快適で、これからどうなるかを説明してくれている間に、うとうとしてあとはもう何も・・・。そして、次に聞こえてきたのは“これから病棟に戻るわよ、いいですね?”だったの。驚いちゃいました・・
つまり、手術を受けるひとは分かると思うんだけど、ほんのちょっと意識がなくなって、次に聞こえてくるのはもう終わったという声で、ほんとに驚いたわ。信じられないくらいでした。それでもう自分の部屋で覚醒して、すっかり元気なのよ。正気にもどって、衝撃を受けるかと思ったのだけど、自分以外は全てOKなの。

英国人の乳がんの語り

補正用パッドを選んだときのこと、またその品質に驚いたことについて話している

ともかく、補正用パッドに話を戻しましょう。
ここの癌ケア専門の看護師さんは優秀な方でした。何か問題が起きた時にはいつでも電話することができるというのは本当に素晴らしいことですよ。補正用パッドについても、この同じ看護師さんが対応してくれました。
その当日に病院へ行くと、看護師さんはパッドの箱で一杯になった部屋にいました。サイズも形もいろいろあって、何もかもが揃っていました。私は看護師さんに「つけてみることができるといいんだけど」って言ってみたの。
すると看護師さんは「もちろんかまいませんよ」といってくれました。私は信じられないほど感嘆しました。明らかに、それらは出来上がってから1年以内の新品でした。ですから迷うまでもありませんでした。私は「ほら見て、私は絶対にどれかをいただくわ」と言いました。
サイズや何もかもがピッタリ合うものを見つけようと、全ての種類を試しました。そして私は、これらの補正用パッドがどれほど本物らしいかに完全に圧倒されました。つまり、それらは正に本物の乳房のように感じられるのです。本当にビックリしました。そして実際に、驚くほどピッタリと体にくっつくのです。もし誰かが補正パッドを使用するなら、私は間違いなく貼り付け式を推薦します。

英国人の乳がんの語り

なぜ入院生活を楽しいと思えたか説明している

私の他にその日の夕方に手術を終えた女性がもう一人いて、とても親しくなりました。二人でよく病院中をぶらぶらしに行きました。こんなこととんでもないと承知の上ですが、私は本当に病院での時間を楽しんだのですよ。この女性と私は、お友達になって楽しく過ごしました。私たちはとことん楽しみました。よく真夜中にクリームケーキを食べたりしたものです。そしてある夜には、チップスとビーフバーガーの販売機がある1階に下りて行って、食べました。あまり美味しくはありませんでしたけど、私たちにとってはちょっとした冒険だったんだと思います。私は病院で元気そのものでした。

英国人の乳がんの語り

乳房切除術を行った多くの女性たちが感じる喪失感について述べている

そう、私がなによりも最初に思っている事は、わたしの夫が本当に素晴しかったということ。これは言っておかなければいけないわ。でも、外観が醜くなったことを自分の目で見たときは、だれでもそう感じるというわけではないかもしれないけど、その瞬間は落ち込んで、失ったことを嘆き悲しむわ。だって、身体の一部が失われるんですものね。
新聞・雑誌、テレビ画面、どこを見てもボディイメージがあふれているのに、自分のボディイメージが突如奪われることを考えてみるといいわ。トップレスでビーチになんて行きたくもない、そんな感じね・・・。でも今は、それをするチャンスさえ失くしたの。決意する権利さえもどこかへ行ってしまったわ。

英国人の乳がんの語り

手術後の合併症の経験について話している

えーと、その後で何が起こっのだったかしら? あら、何だか忘れちゃったわ。
木曜日に退院した後、先生に診てもらいに行った時のことだわ。先生は液体を抜き取って、それから血腫ができていたとも言ったわ、一種の大きな血の塊ね。つまり、それは液体じゃなくて、実は固体なのね。先生は「最良の処置は入院して除去手術を受けることです」と言い、それからこう続けました「今日の午後入院してください」
それで私は再入院したのです。脇部屋にベッドを見つけてくれましたので、一晩中そのベッドにいました。そしてまた全く同じ手順で、手術室に入りました。
どちら側だったのですか?
そう、それはとってもはっきりとわかりました、というのは青黒いあざのようになっていましたから。何はともあれ大丈夫でした。すぐに手術になり、先生は「以前と同じ所を切開しましょう」と言いました。それを聞いて私はちょっと引き気味になりましたけど、手術してくれて、すべて無事に終わり、ちょっとしたケチがついただけで済みました。

英国人の乳がんの語り

手術が終わったときには、次の日から体操を始められると思った

それから上の階の病棟へ戻りました。すると外科医たちが私を待っていました。彼らは、私に準備はいいかどうかを尋ねて、これからどういうことをするのか説明しようとしたんです。だから、私は言ったんですよ。「先生方は、自分のやるべきことをしてください。私は私のやるべきことをやりますから」って。医者はがんを取り去るわけだから、取ってくれればそれでいいんです。あなたたちがこれからどんなことをするのか、前もって知っておきたいなんて、思わないんですからってね。
先生に「本当にいいんですか?」と聞かれて、私は「はい、本当にいいんです。知りたくないですよ。目が覚めたら、もうがんはなくなっているということがわかればいいんですから」と答えました。それから先生方は私を下の階へ連れて行きました。そこで麻酔薬の注射とガス麻酔をしてねむってしまって。そして目が覚めたときには回復室(リカバリールーム)にいました。
そこでは、子供たちが側で私が目を覚ますのを待っていてくれました。そして子供たちが私を病棟へ連れて来てくれたのです。
痛みはまったく感じませんでしたが、翌日になると痛みがあって、体操を始めました。乳がんの手術をした従姉妹がいて、体操が載っているリーフレットを送ってくれたんです。それで、ほんとに手術の翌朝から体操を始めました。理学療法士の女性が入って来た時には、私はもう起き上がって腕を上げたり下げたりしていました。彼女は「まあ、すばらしいですね」と言いましたよ。あれはおかしかったですね。
孫たちがお見舞いに来てくれて、息子の嫁たちも、家族のみんなですよ。家族みんなが来てくれました。

英国人の乳がんの語り

術後の処置について話している

手術の後は、あまり痛みはありませんでしたが、ふらつきがありました。
最初はトイレに行くために起き上がる時です。そしてもちろん、寝返りを打たなければならない時です。
それから次に意識するのは、2本のドレーン(註:手術部位にたまってくるリンパ液などを排出するための管)が脇腹から出ていることです。
1本目のドレーンは2本目をつける前に抜かれるんですけどね。手術の翌日に医師達は最初のドレーンを引き抜きました。それは乳房のあった部分に沿って走っていました。 私はその場所を見てみようと思いました。
 もちろんぞっとしました。ドレーンが身体の中から出てずんずんと長く傷口に沿って走っているし、ドレーンには浸出液を排出するように小さな穴が沢山開いているし、で。
そんなものは見てはいけないという教訓を得ましたけど、凄く奇妙な感じでした。でも、見て落ち着きもしました。
 それにボトル類です。ボトルは小さなバッグに入っています。ちょうど雪だるまが持っているような小さな手さげ袋の中に2つのボトルが入っていて、トイレに行かなければならない時などに携帯することができます。

英国人の乳がんの語り

手術に備えて体調を整えた

そこで、私は乳房切除術を受けました。今年の1月で術後1年になりました。手術は成功でした。手術を待っている間に、可能な限り体調を整えようと決意しました。何でもよく食べて身体を動かし、手術を受ける時にも、それ以外にどんな治療を受けることになっても、できるだけ良い状態で臨もうとしたのです。できるだけ体調を整えられれば、手術や治療の負担が少ないかもしれないと考えました。実際、その通りだったと思います。
私は既にスポーツジムへ通っていましたが、定期的に行くように心がけました。週に3回が目標でした。また、果物や野菜をたくさん摂るようにし、脂肪の摂取量を減らそうとしました。総合ビタミン剤やミネラルの服用も始めました。
さらに、私は以前から月経前症候群の症状があったため月見草油を服用していましたが、これはそのまま続けました。また、日頃から自分自身に気を配るように心がけました。