インタビュー時年齢:46歳(2015年4月)・女性
尋常性乾癬の治療のための生物学的製剤の治験(第2相・プラセボ対照試験)に参加。
四国地方在住。尋常性乾癬という皮膚の病気でかかっていた大学病院の主治医から紹介され、2012年頃から参加し(第2相)、2015年現在も第3相に参加中。受けてみたいと思っていた薬で、途中でやめるのも自由だったのですぐに同意した。この薬が高額なのは知っていて、治験費用が無料なのは怖いとも思った。承認後もこの高額な薬を使い続けるために、何らかの公的支援が欲しい。

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プロフィール詳細

高橋さん(仮名)は、12~3年前から皮膚がむずむずすることがあり、皮膚科に通っていた。6年前ごろから皮膚症状がはっきり出てきて、乾癬と診断された。皮膚に何か当たるだけでそこから皮膚が崩れてしまったり、人に触られるだけで痛かったりして横になることができず、夜も座ったままうたたねするような状態が2年ぐらい続いていた。うつるものではないのに、カンセンという言葉の響きからうつる病気だと誤解されたり、皮膚が落ちるので外出や人の目を非常に気にしなければならなかった。

紫外線治療や抗生物質、塗り薬などの治療に限界を感じていたところ、生物学的製剤(注射)を知った。費用がとてもかかるので(月5万円)悩みに悩んだ結果、破産宣告をしてもいいからこれを使おうと決意し、2012年末に大学病院の外来を受診した際に主治医に希望を伝えた。生物学的製剤を使うのに必要な条件もクリアしていたが、ちょうどその頃、これまでに一度も生物学的製剤を使っていない人を対象とした治験があるのでまずはそれに参加してみてはどうかと誘われた。その薬のお試しにもなるし、やめるのも自由だったのですぐその場で同意した。

3か月間、2週に1回通院して注射を打ってもらった。この治験では2本の注射を打ち、組み合わせによって高濃度か低濃度かプラセボということだった。2本ともプラセボだったら皮膚の状態が悪化してしまうと思ったが(実際に悪化してしまい辛かった)、今参加している治験が終われば、次に必ず実薬(発売予定の用量)にあたる治験に参加できるということを知らされており、それを目指してがんばった。治験参加中はCRCの存在が非常に大きく、主治医以上によく面倒をみてくれ、心理的なサポートもしてくれたので心強かった。治験終了後、主治医との会話の中で自分がプラセボにあたっていたことを知った。その時は「プラセボを打つのに必死になっていたんだな」と思った。

治験にかかる費用は無料だったが、無料だということが逆に怖かった。何かあれば補償しますとは言われたものの、無料なのをいいことに好きにされたらどうしようと思った。「治験」という言葉は、以前に高額アルバイトで検索していた時に見かけたことがあり、第1相の健康な人がやるものとして理解していた。ニュースなどで、がんや神経系の難治性疾患の人が新薬を試すために都会の大学病院などに行くというようなのを見たことはあったが、自分に身近なものだとは思っておらず、主治医から治験のことを紹介されたときはびっくりした。治験をするほどの特殊な病気なのかと思った。

現在は、実薬を使う治験に参加中で、劇的な効果が得られているが、承認された後に今の皮膚のよい状態を維持するために現在治験で使っている薬を使い続けるとなると、経済面で不安がある。仕事ができる状態なので難病指定までは望まないが、自己負担の上限設定や年収に応じた費用面での援助をしてもらえると嬉しいと思っている。

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