インタビュー時:28歳(2019年11月)
診断時:26歳
診断名:うっ血性心不全、心サルコイドーシス
首都圏に夫と2人暮らし。元会社員。

喘息持ちで、咳と息苦しさがあり、受診したが、胃痛と胃の張りも感じたので、消化器内科に受診し、胸水と腹水が貯まっていることがわかった。
大学病院に入院し、心不全と診断された。
一時は心臓移植が検討されるほど心機能が低下したが、ステロイド治療とバルーンパンピングによるものか奇跡的に回復した。
1カ月半はICU、残りは一般病棟で計4カ月間入院した。
まさか自分が心不全とは思いもしなかった。
心臓病と闘う日常は長期戦になるかもしれないが、諦めないでやりたい。

プロフィール詳細

首都圏在住。夫と2人暮らし。正社員として働いており、残業して帰宅は8-9時になるという生活だった。初期症状は、咳と息苦しさで、呼吸器内科の病院に行ったら、喘息という診断だった。どんどん症状がひどくなり、呼吸がしづらい状態となった。再び、受診したところ、喘息の薬を出されたが改善せず、胃痛と胃の張り、嘔吐と下痢が一気にくるようになり、食事もとれなくなった。そこで、一般内科に行ったが、整腸剤の処方のみで、息苦しさはいよいよひどくなり、食事をとっていないのに体重が1日に2キロぐらい増加していた。消化器症状が強かったので、消化器内科に行ってCT検査を受けると、胸水と腹水が貯まっており、大学病院で詳しく検査したところ、心不全がわかり、入院することになった。この間、2カ月ほどで、まさか自分が心不全になっているとは思いもしなかった。

すぐにICUに入り、心不全で胸水や腹水を抜くため利尿剤や強心剤の点滴を受けながら、並行して原因を調べるための血液検査、心エコー、血管造影、心筋生検などを受けた。心臓の動きはどんどん悪くなり、大動脈内バルーンパンピング(足の付け根から入れたカテーテルの先に風船がついていて、それが心臓の動きに合わせて動いて心臓を補助する治療)をすることになったが、このままだと心臓移植が必要とまで言われ、とてもつらい状況だった。カーテン越しに聞こえる「苦しい」という声や血圧低下で鳴るアラーム音で夜中目が覚め、自分もそうなるのではないかと不安が募った。お迎えに来たのかと思うような黒い人影の幻覚が見えたこともあった。途中から半個室の部屋に移してもらい、家族や結婚前の夫が交代で面会に来てくれたのは心の支えとなった。

心臓移植をするには、遠方の病院に入って補助人工心臓を用いながらドナーを待つ必要があり、ドナーが現れたらすぐに手術が必要なので、移り住んだ状態で待たなくてはならず、地元に戻ることができなくなるという話だった。家族のこと、結婚を考えていた現在の夫を思うと考えられないくらいつらかった。しかし、数日すると、奇跡的に心臓の動きが少しずつ回復し、バルーンパンピングで補助する回数を減らしていき、始めてから10日間ほどで抜け、起き上がることが可能となった。少しでも動けるようになったとき、ああ生きていてよかったと実感した。ICUに入ってずっと寝たきりだったので、筋力が完全に落ちていた。徐々にリハビリを行い、立てたときは看護師も一緒に喜んでくれた。点滴を内服薬に変えて、入院後1カ月半を経てICUから一般病棟に移ることが可能となった。

一般病棟に移ってからは、意識を失ってもおかしくないような不整脈が見られ、一時はICDが検討された。何回か異なる薬を試したところアンカロンという薬で不整脈が収まり、退院までは、週4日自転車こぎなどで筋力をつけるようにがんばって心臓リハビリを行い、4カ月の入院の末、退院することができた。

退院後、仕事は2年間休職して実家で療養し、復職を目指しながら、体力をつけた。医師からは立ち仕事はしないように言われ、会社に相談したがフルタイム以外の雇用は難しいということで、やむを得ず退社した。現在は、自分にもできる週2-3回のデスクワークの仕事を探している。毎月のリハビリ代や薬代を含めた医療費の支出は4万円程度あり、身体障害者手帳3級だが医療費に関する補助はない。

現在までに明らかな心不全の症状は出ていない。おそらく心サルコイドーシスだろうということでステロイドによる治療を受けている。検査で僧帽弁の動きが悪く、血液の逆流があると言われたが、2年経っても悪化はしていない。最初、心不全と聞いて、ぽかんとしてしまった。入院中、回復の兆しが見えて、やっと少しだけ心に余裕が持てるようになり、自分の状態や治療をしっかり理解したいと思って、先生にいろいろと質問し説明してもらった。心臓病と闘うのは自分が生きていくには必要なことで、それが当たり前となっていくのだろう。長期戦になると思うが、諦めないで一つずつやれたらいいなと思う。

私は: です。

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