眼鏡をかけた女性

理工系インタビュー12

インタビュー時年齢:49歳(2021年2月)
障害の内容:オーディトリー・ニューロパシーによる聴覚障害
学校と専攻:大学・文学部(1992年度入学)、大学院(修士課程)・発達社会科学(1997年度入学)、大学院(博士課程)・心理学(2000年度入学)、大学・福祉経営学部(2017年度入学)

北陸地方在住の女性。小学校5年生の時祖父に聴覚異常を指摘され、耳鼻科を受診したが、原因が特定されなかった。その後も聞こえの悪さに苦労しつつ、大学で心理学を専攻し、博士号を取得後、大学教員になった。2017年に精密検査を受け、音は聞こえていても言葉が聞き取れない、オーディトリー・ニューロパシーという病気であることがわかり、2020年に左側の人工内耳の手術を受けた。現在は教職の傍ら、大学で社会福祉を学んでいる。

手話で話す男性

理工系インタビュー08

インタビュー時年齢:32歳(2020年11月)
障害の内容:聴覚障害(先天性難聴)
学校と専攻:大学・産業技術学部(2007年度入学) 大学院・建築デザイン専攻(2011年度入学)

首都圏在住の男性。4歳のときに先天性の難聴と診断され、補聴器を使う生活が始まった。小中高と普通校で学んだが、大学進学にあたって聴覚障害者に特化した教育を行っている大学を選び、そこで手話を覚えた。子どものころから絵を描くのが好きだったので、大学・大学院では建築を学び、建設会社に就職した。設計の仕事は様々な立場の人とコミュニケーションをとる必要があり、電話や会議で苦労することもあるが、相手と良い関係性を作っていく努力が鍵だと考えている。

眼鏡とヘッドホンをかけた男性

理工系インタビュー07

インタビュー時年齢:30歳(2020年10月)
障害の内容:聴覚障害(中途難聴)
学校と専攻:大学・工学部(2008年度入学) 大学院・情報工学(2012年度入学)

関西地方在住の男性。10歳のときに難病と診断され、目や手に若干の不自由はあったものの、大学までは日常生活に障害を感じることなく過ごしていた。しかし、22、3歳の頃から聴力が低下し始め、ここ3年ほどで聴力低下が進み、対面で話すことが難しくなってきた。大学時代から情報工学を学んでいたが、病気の進行を食い止めるような医学的な研究に情報工学を生かしたいと考えるようになって、大学院に進んで、現在は研究所でヒトや細胞に関する研究を続けている。

インタビュー34

インタビュー時年齢:29歳(2020年11月)
障害の内容:聴覚障害(難聴)・内部障害(慢性腎不全)
学校と専攻:大学・看護学(2012年度入学)

関東地方出身の女性。中3の時に鼻咽頭がんになり、化学療法の副作用で難聴と慢性腎不全になった。通信制の高校で学びながら腹膜透析の治療を5年ほど続けて、腎移植を受けた。入院中、気にかけてくれた看護師のことが印象的で、自分の経験を役に立てたいとも思って、高校卒業後に3年間の療養期間を経て、看護系の大学に進学し、その後看護師として就職して現在4年目になる。

インタビュー27

インタビュー時年齢:40代(2019年8月現在)
障害の内容:聴覚障害(ろう)
学校と専攻:大学・心身障害学(1991年度入学)

関西地方在住の女性。両親と妹、弟の5人家族。5歳の時の高熱のあと聞こえなくなった。小中高は普通校に通い、とにかくしっかり勉強をしようと努力していた。大学は、心身障害学を学べるところを選んだ。大学に入ってろう者の先輩に会い、手話を覚えて世界が大きく広がり、その後大学院に進学し、アメリカへの留学も経験した。現在は研究者で、障害学生支援の仕事をしている。

インタビュー26

インタビュー時年齢:35歳(2019年8月)
障害の内容:聴覚障害(難聴)
学校と専攻:大学・障害児教育(2002年度入学)

東北地方出身の女性。生まれつきの難聴。4世代の大家族で育ち、小中高は普通学校に通ったが、聞こえないことを誰にも言わないで過ごしていた。大学進学を機に実家を離れて、初めて聞こえない人と交流を持ち、授業にはノートテイクをつけ、手話も学んだ。大学時代は自分の聞こえ方と向き合う機会が多くあった。現在は、夫と義両親と四人暮らしで、小学校の教員として働いている。

インタビュー21

インタビュー時年齢:28歳(2019年6月)
障害の内容:聴覚障害(難聴)
学校と専攻:大学・工学部(2009年度入学)

首都圏在住の男性。先天性の難聴。小学校は普通学校、中高とろう学校へ通った。大学は、ドラえもんを作りたいと工学部へ進学した。学部では情報保障がなかったが、聞こえない仲間との交流が楽しかった。大学院は聴覚障害学生が多い所へ進学し、研究を通じてディスカッションなども学ぶことができた。現在、メーカーで働き始めて5年目になる。

インタビュー19

インタビュー時年齢:29歳(2019年5月)
障害の内容:聴覚障害(難聴)
学校と専攻:大学・人間科学部(2008年度入学)

首都圏在住の女性。小学校2年生で難聴と診断された。高校までは九州地方で、両親と妹二人の5人家族で育った。大学入学を機に上京し、初めて聞こえない人と交流して手話を覚えた。大学ではライフセービングに熱中した。大学卒業後、専門学校で言語聴覚士の資格を取り、現在は大学で障害学生支援の仕事をしている。夫と息子と3人暮らし。

インタビュー14

インタビュー時年齢:42歳(2019年4月)
障害の内容:聴覚障害(難聴)
学校と専攻:大学・政治学(1996年度入学)、大学院(2000年度入学)、アメリカPh.D.プログラム(2006年度入学)

関東地方在住の女性。小学校低学年の時に、担任の先生に言われて感音性難聴だと分かり、中学あたりで徐々に聴力が下がった。小さい頃から政治に関心が強く、研究者になることを決めていた。大学では政治学を専攻し、勉強以外ではサークルやアルバイトも楽しみ、その後、大学院に進学して日本とアメリカの両方で博士号を取得した。現在は、大学に研究職・教員として勤務。夫と聴導犬と一緒に暮らしている。

インタビュー07

インタビュー時年齢:27歳(2019年2月)
障害の内容:重複障害(盲ろう)

学校と専攻:大学:社会福祉学(2011年度入学)、大学院:情報アクセシビリティ(2017年度入学)
関東地方在住の男性。大学入学前は、盲学校、ろう学校等で学んだ。点字や触手話を使う。将来、盲ろう者の役に立つ仕事がしたいと思い、社会福祉を学ぶために大学に入学して、6年かけて卒業した。大学で健常者の人と一緒に学んだことで、大きく世界が広がった。卒業後は、情報アクセシビリティを学ぶために大学院に進学し、現在は寮生活を送っている。

インタビュー02

インタビュー時年齢:25歳(2018年12月)
障害の内容:聴覚障害(ろう)
学校と専攻:大学・看護学(2011年度入学)、大学院(2015年度入学)

関東地方在住の女性。生まれつきのろうで、両親もろうの家に育った。中学2年生の時に看護師になりたいと思い、看護大学に進学した。大学では、ノートテイクや手話通訳のサポートを得ながら講義や演習、実習をこなし、看護師の国家資格を得た。その後大学院に進学し、ろうの利用者が集まる施設で看護職として働いたり、ろう団体から依頼されて講演活動などをしている。