投稿者「dipex-j」のアーカイブ

英国人の乳がんの語り

がんと診断されたときの考えや思いについて語っている

(乳がんと診断されることを)まったく予期していなかった事だったので、すごくショックでした。私はただ死んだように固まって、どうしたら良いか分からずにいました。私はひとりぼっちで、医師達は私を小さな部屋に一人残してオフィスに行ってしまいました。そのとき初めて泣き崩れてしまいました。現実が私を襲った瞬間だったのです。
それからは、色々な思いが頭をめぐりました、発症してどのくらい経っているのだろう、それが最初の疑問でした。もう末期なのだろうか。どのくらいの希望が残されているのだろう。そういう事ばかり考えていました。
皆たぶん、そういう風に考えると思います、私にとってはそれがすごくショックな事だったのです、まだ若いし、ずっと健康だったのですから。家族の中で喫煙している人は私だけではありません。お酒を週末には楽しむけど浴びるように飲んだ事はありません。食生活だって大方健康的に食べていたし、体型も維持していました。それなのになぜ私が、なぜ私ががんにならなければいけないの?私が何をしたって言うの?
“過去に何かちょっと悪いことをしたに違いない、きっとそうよ“と考えました。本当に誰かを責めることができればと思いましたが、誰を責める事もできませんでした。だって、だれもそんなことをしていないんですから。

英国人の乳がんの語り

自分ががんだと聞いても、信じられなかった

医師達が私にガンがあると言った時、私は本当に子供のように泣いてしまいました。そして思ったのです、「なぜ私なの?私は関節炎を患っているし、血圧のことだってあるのに。どうして乳がんまで背負わなければならないの?なぜ・・・?」と、泣いてしまった。
医師達は私に言いました。「泣かないで、必ずあなたの命を救いますよ」と、そう言ったのは○○先生、私が診てもらっている専門医でした。「必ず助けてあげますから」と言って、「乳房を全部とってしまいましょう」って言うんです。「なんですって?!」驚いてまた、その日1日中私は泣き通しました。私が医師に話したのは、私自身、あなた方の事をまだ信用しきれていません。だから、医師として、患者の疑いを消すためにもっと何かするべきです、私が納得できるまで継続してほしいと言ったのです。
医師達は「他の検査をしてみましょう」と言い、それから3日間、私は注射を2度、3度と繰り返し打たれました。
そして、それから医師達は私に言ったのです、「○○さん、あなたは自分がガンであるという事実を受け入れなければいけません」、そう言うのです。他に何ができるでしょう。だから、私にはもうガンを受け入れるしかありませんでした。

英国人の乳がんの語り

診断の結果を聞いて感情のスイッチを切ってしまった

全く妙な感じでした。窓際の隅っこに座っているような気分で、幽体離脱したような感じでした。我に返って、というか、現実に戻って、自分を元の椅子に戻そうとするのですが、その度に窓際に戻ってしまうんです。みんなは、私が自分をよくコントロールしており、ちゃんと受けとめていると思ったでしょうね。その時、私は完全にスイッチを切っていました、ですから、友人がこの時も一緒にいてくれたのは幸いでした。お医者さんに診てもらっていると悪いニュースには耳を塞いでしまうものだって、よく聞かされていました。私も同じだったことに、実際は気づかなかったんですが、先生からの一言を伺って私の頭はほんとに真っ白になってしまいました。

英国人の乳がんの語り

自分がいくつかの危険因子のカテゴリーに当てはまったことを話している

自分ががんになる可能性が高いことも知っていました。
家族歴としては、姉は乳がんで亡くなりました。父方の伯母もです。母は卵巣かどこかの婦人科系のがんで亡くなったようですが、はっきりしたことはわかっていません。以上が家族歴です。出産は遅く、最初の子供は29歳になる少し前に出産しました。今と違って、当時としては遅いほうだったのです。母乳育児はできませんでした。1人目は未熟児だったので、しばらくは手元で育てることができなかったのです。そして、この考えは間違っていたのですが、子供は皆平等に育てたいと思うあまりに2番目の子供にも母乳を与えませんでした。私は小さい頃に甲状腺機能亢進症にかかり、甲状腺の切除を受けました。詳しいことはわかりませんが、このことも少しはがんの誘発因子になったようです。それから、私はかなり長い間ホルモン補充療法を受けていました。これは一種の賭けでした。ホルモン補充療法によって乳がんのリスクがほんの少し高くなることは知っていました。一方で、冠動脈血栓症や脳出血がわずかに予防されることも知っていました。結局私は、脳卒中や心臓発作ではなく、乳がんと闘おうと決めたのです。

英国人の乳がんの語り

乳がんが増えているように見えるのにはさまざまな理由があるのではないかと述べている

今日では、がん発見の設備が以前より充実しています。それにみんなのがんに対する認識も深くなりました。それにまた、人々の寿命が非常に延びているという事実があり、これも大きな要因だと思いますね。また、否定する人もいますけど、60年代や70年代におきた環境汚染もガンの原因ではないかと私は思うのです。

英国人の乳がんの語り

乳がんの原因についてのさらなる研究を深めるべきであると述べ、研究に関わる諸団体の利害関係についても触れている

 乳ガンの原因と予防法についての研究はまだ十分ではありません。
原因は言うまでもなく喫煙と遺伝ですね。遺伝はガンになる感受性の8~10%を占めているだけで、それがあるからと言ってすぐガンになることではないのです。
 乳ガンの研究が十分に進んでいないのは、ひどいことだと思います。理由のひとつは、治療に向けての研究が製薬会社の資金でおこなわれていて、彼らはガンの治療から大きな利益を得ているからなのです。あの人たちは、自分の倫理観を見直してみる必要があるのよ、本当に。
 製薬会社の取締役会の中で、ガンで亡くなった親戚や知人を持つ人が、何人いるでしょう?次世代の人たちのためにも、ガンについてもっと知る必要があることを彼らに伝えるべきだわ。そうすれば、みんなはライフスタイルだって選ぶ事ができるのよ。
 他にも問題はあるのね、しばしば役立つというわけではないけど。たとえば、食事に気を使ったり、運動したり、広汎に汚染された今の環境の中でどう暮らすかなんてこともね。
それから、政治的なことが関与している団体もありますね。

英国人の乳がんの語り

乳がんと化学物質の関係について疑っている

砂糖大根に付着している物質が、癌を引き起こすのだって聞いたことがあります。ちょっとその名前が思い出せないのだけど、でもそんな説があるんです。それを食べるからというわけではなく、それに接することで癌になるのだっていうの。リンカーン州にいた頃、砂糖大根の工場の周りを歩いたことがあって、そのときは砂糖大根がすぐ身近近くにあったの。
でも、癌になるには、きっと10年くらいはその近くで過ごさなければならないのだと思うの。この手の話は誰でも聞いていると思うのだけど、でも何が原因で自分が癌になったのか私には分かりません。私は、タバコもすわないし。お酒は少しは飲むけど、身体には良いと言われていますから。

英国人の乳がんの語り

ストレスが乳がんの発症に関連しているかもしれないと考える理由について説明している

ストレスが一因だと思う。私の場合はストレスが部分的に関係していると確信している主人と別れて片親として12年間も子供を育ててきたんだもの。生活していく中でストレスのない人なんていないけど、でも片親で家族を育てるのはとてもストレスなのよ。
私は同じ状況にあるほかの人よりは ずっと恵まれていたとは思うけど、ただ疲れや他の生活上のストレスとか全部重なって、もしかして自分でも気づかないくらいストレスがたまっていたのかもしれないわ。
その時点では、誰もどんなストレスがあるかはっきりとはわかっているわけではないのよ。ストレスをできるだけ減らすのが有益だと思う。背負えない重荷は背負わないことね。
ずいぶん多くの女性を知っているけど、実際、病院で会ったほとんど全ての女性が皆、何らかのトラウマや問題を抱えていたわ。
つまりこういうことね。大概の人は中年になるまでの人生で何らかのトラウマを経験しているわけだけど、驚くほど大勢の人が何かしらの困難に直面して、結局は乳がんになってしまうのよ。 だから私の個人的な意見ではストレスと乳がんは何らかの関係があると思うわ、理由をいうのは難しいけど。

英国人の乳がんの語り

自分は危険因子のカテゴリーのいずれにも当てはまらないと述べ、乳がんの原因についてのメディア報道に批判的である

情報検索したり、Imperial Cancer Care Book(王立がん研究基金の出版物)の「乳がん」の本(とても参考になる本だと思うんだけど)などを読むと、いくつかのリスク因子が挙げられているけれど、私はどの因子にも当てはまりませんでした。
だから私にとって乳癌は誰でもかかるたちの悪い病の一つにすぎません。
そう、禁煙(私は11年位前に禁煙した)のような自分でできる予防策があり、これは一旦癌にかかったら確実にやらなくてならないことです。
実行するには正しい情報が必要です。メディアは全く人騒がせともいえる対策をいろいろとあげています。例えば、ヘアダイとか、授乳したかどうかとか、閉経したかどうかなど。私はそのうちどれが事実に基づいたものなのか分かりません。私が強く云いたいのは無視した方がよいということです。驚かされたり、怖がったりしてはいけません。その代わり専門家のいうことを大事にして、事実にこだわることね。
もし何か疑問があったら、挫けそうになったら質問してみたらいい。そうすれば「そうだったかもしれない」とか、「そうすべきでない」とかが分かります。
また、自分にはしたいと思ったことや長年抱いてきたことをする時間は大いにある、あるいはそれをするための時間を繰り合わせてきたのだということです。

英国人の乳がんの語り

食生活と、日本での乳がんの発生率が低いことについて話している

私はいろいろな推測があると思っていますが、実際に証明されたものは何もありません。遺伝だけが証明されており、医師もそれについては助言をします。しかし、私はまだ乳がんの確実な原因を発見したという人はいません。私は他の国にもそのようなものはないと思っています。たとえば日本では乳がんの発生率が低いようです。でも彼らは他のがんに侵されているのです。だから、もしかしたら食事と何らかのかかわりがあるのかもしれませんが、私にはわかりません。証明されていることは何もないのです。