プロフィール

インタビュー20

サラ
事故当時:60歳
インタビュー時:62歳
卒後教育の大学のマネージャー。夫は4子を残して死亡。 夫のラッセルは、2006年に、バスを運転中に突然隣接車線から飛び出してきた車両に追突して死亡。サラはショックを受け、今も自分の人生が粉々になったように感じている。

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語りの内容(テキストのみ)

食事ができないということはなかったし、大抵は良く眠ることもできたけれど、その一方で、ひどく恐ろしい夢を見たことをお話しました。でも、そのような夢を見る頻度は少なくなってきました。朝は目覚めることが特に難しく、非常に気分が悪くなってしまうことがちょくちょくあることにも気がつきました。不定の症状ですが、でもとても具合が悪くって、ベッドから離れられないんです。幸いなことに、3週間後に仕事に復帰したことが非常に助けとなり、刺激が得られてベッドから起き上がることができました。私にとっては、いつもの日課を維持することが確かに助けとなりました。朝に具合が悪いことが最初の一年間は続きましたが、時間が経過するにつれてそれは確実に減って行きました。でも、時々全く理由もなしに、朝具合が悪くなることは今でも続いており、ひどいものです。
「現実にぶち当たること」、これはとても不安な感情で、通常、突然起きるのです。時々、何かを考えていると、突然に、起こってしまった現実が蘇ってくるのです。例えば、ある日洗面所で顔を洗っていると、車の音が聞こえ、「ラッセルが帰って来たわ」と思うのですが、彼は殺されたのだからそんなはずはないと気づくのです。
そう思うと、まるでみぞおちに強い一撃をくらったような感覚を覚えます。それは急激で、表現できないほど素早く起こるのですが、身体に猛烈なパンチを一発受けたような感じがして、息を飲み込んでしまい、落ち着きを取り戻すまでは数回深呼吸をしなければいけません。とりわけ全く前触れなしに現れるときの不快な感覚は、潜在意識下で起きる反応のように思えます。
制服を着ている人、たいていは店の警備員なんかなのですが、そんな人物と遭遇したときに突然「パニック発作」反応を起したことが2、3回あります。例えば、ある日、警備員が私の後ろに近付いてきて、「すみません」と話しかけてきたのです。振り向いてその警備員を見ると、突然パニック状態に陥るのです。実際、その警備員はもうすぐ閉店することを話していただけなのですが、私は一瞬、それがほとんどわからなくなってしまったのです。彼はあの最初の日にやって来た警察官と同じ白いシャツと暗い色のズボンを着ていました。
それから数回同じようなことが起きました。本当に突然起きるので不安を感じます。救急車のサイレンの音が非常に異なって聞こえることにも気がつきました。何とか自分の感情を強くコントロールしていますが、このような身体的な兆候は前兆無しに起きてしまい、完全に潜在的なのでコントロールすることはできません。だからとても恐ろしいのです。
最後に、一番難しいこと、そして今でもまだ直視できなくて、時々私をとても悩ませることは、ラッセルに起きたことを考えるといつも体調が悪くなってしまうことです。いま、このことを書くことですら気分が悪くなってしまうので、もうこれ以上はお話ししません。9月21日の4時30分までは普通の生活を送る普通の女性でしたが、今はもう二度と普通に戻ることができないと感じています。私の母がいつも言っていることは「受容」です。生活の中に幸せと平和を見つけるためには、人は自分に起きることを受け入れなければならないというのです。でもそれは私には不可能と思います。なぜなら、ラッセルと私の家族に起きたことはどう考えても受け入れることができないからです。

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