インタビュー時年齢:77歳(2015年2月)
【1】心筋梗塞のあとの抗凝血薬の治験(詳細不明)に参加、【2】脂質代謝異常改善薬の治験(第3相・プラセボ対照試験)に参加
北関東地方在住。2005年に心筋梗塞を発症し、地域の基幹病院で手術を受けた。その後、その病院で2回治験に参加(2005年ごろと2013-14年)。その病院を信頼していたので、お礼の意味も込めて協力した。普段から薬を複数飲んでいるので、治験の薬が増えても負担にはならなかった。偽薬が含まれる治験にも参加したが、偽薬かどうかは気にならなかった。

この人の語りを見る

プロフィール詳細

飯田さん(仮名)は、2005年に心筋梗塞を発症し、地域の基幹病院にかかって手術を受けた。退院のときに、治験担当の人から「血液のかたまりを防ぐ薬の治験をやっていただけますか」と声をかけられた(①)。その病院では手術もうまくいったので、お礼の意味もあり、これは受けるべきと考えて受けた。その際に、海外での治験は終わっていて日本人の体質に合うかどうかを見極めるのが主たる目的だと説明を受け、一層安心して参加した。

その後、経過観察で定期的に通っていたところ、2013年に別の治験に誘われ、前回の経験で特に困ったこともなかったので快諾した(②)。治験担当の人からは「よいコレステロールを増やして、悪いコレステロールを減らす目的の薬で、海外では認められているものが日本人に合うかどうかの試験です。大体、1年半ぐらいかかります」という説明を受けた。医学的なことは聞いてもわからないし、細かい説明も苦手だが、目的がわかったのでそれだけで参加してもよいと決めた。参加してもよいと思ったのは、それまでずっと通っていた医療機関との間に信頼関係ができていたからである。

2か月おきぐらいに薬をもらいに通院し、治験担当の人が診察の時からついてくれ、検査の手伝いなどもしてくれた。治験があってもなくても10年前に心筋梗塞になってから薬は毎日飲んでいるので、そこに治験の薬が増えたからといって特に負担に思ったことはない。検査の当日は朝食を抜いてくるように言われていたのでそれさえ気を付ければ他に特別なことはなかった。プラセボが含まれている治験だったが、自分の役目は治験の薬を飲むことだったのでそれが偽薬かどうかということは気にすることではないし、知る必要もないと思った。後で、体調の変化から治験薬を飲んだかもしれないと思うことはあった。2カ月前に治験薬の服薬が終わり、先月検査に行って「今日で全部終わりです」といわれた。

また治験に誘われたときには、健康状態が条件にあえば参加してもよいと思う。誰かが協力しなければ新薬は生まれないので、そこに100万分の1程度でもそこにかかわれることは、これまで世間様に生かされてきた身としてやり甲斐がある。人間に投与するまでにねずみなどの動物に投与してある程度の安全性が確認されていると思うので、そんなに心配することはないのではないか。ただ、地元の小さな病院で誘われても参加しないかもしれないが、地域の基幹病院などの病院であれば参加してもよいと思う。

「語ってくれてありがとう!」と思ったらこちらをクリック →

あなたのひと言をどうぞ → ひと言