インタビュー時:64歳(2018年3月)
診断時:59歳
診断名:高脂血症、心筋梗塞、心不全
首都圏在住の男性。大学教員。家族は妻と娘2人だが、妻は単身赴任中である。

2015年4月に出張途中で心筋梗塞を発症し緊急入院。2カ所の冠動脈に経皮的冠動脈形成術(ステント挿入)を受けた。
心機能は普通の人の2/3ほどと言われているので、心臓に負担がかからないよう脈の変化を物差しにして行動している。塩分やアルコールも控えている。
現在はコレステロールを下げる薬、抗血小板薬、利尿薬などを服用しながら、経過をみている。

プロフィール詳細

首都圏に1人暮らしで大学教員をしている。2015年4月に出張途中の新幹線内で胸が痛くなり、そのまま車内で我慢して東京駅に到着後、自分で救護所に向かい、紹介されたクリニックへタクシーで向かった。そこで心筋梗塞を発症していることがわかり、対応できる病院を紹介され、緊急入院した。詰まっていた2カ所の冠動脈に経皮的冠動脈形成術(ステント挿入)*¹を受け、1週間後には退院し、仕事に復帰した。以後、コレステロールを下げる薬、抗血小板薬、利尿薬などを服用し、定期的に検査を受け、経過観察している。薬に関して、品行方正に医師の言うことを守って服用している。

心筋梗塞になったときの痛みを思い出すと、喉が渇いた感じがして、その次に、自分がミイラになっていくような全身が渇いた感覚に襲われて、最後に心臓だけがきゅーっと乾燥していくような感覚だった。痛いけれど、気を失わないので、我慢できるだろうと思った。しかし、高い確率で亡くなってもおかしくないぐらいの重症の心筋梗塞だったとあとで聞いた。そのときはまさか自分が死ぬとは考えなかった。

発症前は、少し太りすぎであったが、健康体であった。発症してからは食事面、特に塩分と脂分などに気をつけて生活している。自慢は、心筋梗塞となってから、アルコールは一滴も口にしていないこと、ラーメンを一度も食べていないことだ。しかし、妻に言わせると、食事については5年経ち、ずいぶんいい加減になった。現在、心機能は普通の人の半分ちょっとであり、運動負荷試験*²で脈拍が113以上になると心臓に負担がかかりすぎるので、運動の際は気をつけている。速足で歩くとき、速足で階段を上がるとき、小走りするときのそれぞれの脈の変化を物差しとして行動している。普段の生活では、ほとんど制限を感じることはない。

心臓と精神的なストレスとは関係が深いと考えており、ストレスのコントロールのため、精神科を受診して話を聞いてもらったり、御守り代わりの薬を処方してもらっている。定年近い年齢となり、仕事を続けるかどうか、どちらのストレスが少ないか考えることがある。今のストレスは主に仕事から来るものだが、仕事を辞めることで、環境の変化によるストレスを体験するだろうし、仕事は社会から必要とされている存在意義を感じられるものであり、辞めて家族やペットと向き合う生活となれば、アイデンティティにずれが生じるかもしれないと思う。なかなか結論を出すのは難しいと妻と話している。

娘二人はすでに独立し、妻も教員で、現在は単身赴任をしている。再発作に対する不安は、自分も妻も常に頭のどこかにある。妻と離れて住んでいるため、入浴前後には安否確認の連絡をすることが習慣になっている。
父がすい臓がんで最期まで苦しんで亡くなった。自分は元気なので考えたことはなかったが、痛いのは嫌なので、どんなときも痛くないようにしてほしい。循環器の病気に対する緩和医療にも期待したい。


*¹経皮的冠動脈形成術(ステント挿入):足の付け根または手首の内側の動脈から「カテーテル」という細い管を入れて、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈まで進めて、狭くなった冠動脈を血管の内側から広げたのち、再度狭くならないようにステントという金属のチューブのようなものを留め置くこと。


*²運動負荷試験:運動中の心拍数や心電図を観察し、どの程度の強さの運動に耐えられるかを評価するテスト


私は: です。

(アンケート結果の扱いについては個人情報の取り扱いについてをご覧ください。)

認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。

ご支援
ご協力ください

モジュール一覧