診断時:72歳
インタビュー時:74歳

1998年に診断を受けたが,監視的待機(watchful waiting)を選択

語りの内容

――あなたがガンを患ったというこの状況全般について、どう感じていますか?

そうですね・・・、私自身が育った家庭がちょっと変わったところで、そこでは生きて在ることそのものが自分の咎であり、何か病気に罹ったとすると、そこでは常に・・・つまり、病気を患うことは自らの過失であるということなのです。思い返すと、「どこで、何を間違ったのか、一体自分が何をしたのだろう。」という思いが頭の中でいっぱいになっていました。確かに血圧が高めではあったけれども、それはわずかで、それほどひどくはなかったですし、私の年齢を考えればよくコントロールされていたと思います。薬は服用していますが、服用量は最も少ない量、つまり一日一錠を20年間続けています。だから、「なぜ、私が高血圧になるのか」といつも思ってしまいます。私は、太っているわけではなく、肥満でもない。もちろん、少しお腹が出てきてはいますが、私の年齢であれば当然のことで、厳密な健康管理でもしないかぎり、たいていの人はそうなります。まあ、私は全くフィットネス計画なんて行っていませんけどね。

――なぜ病気は自分の責任だと思うのでしょう?

それは・・・、一種の血、プロセイン人の血ではないでしょうか。私は移民ですが、ここではとても幸せに暮らしています。自分自身がプロセイン人であるという意識はないけれども、どんな家庭にもある種の家風は存在すると思います。病気を患うことは少しばつが悪く、病気になるべきではないと思っています。子供達もそれは同様で、良い感情を抱いてはいないようです。私は子供達にそういった考えを浸透させたとは思いませんが、これはある種の家風にちがいないと思っています。つまり、言葉で代々伝えられているもので、態度や遺伝によって規定されるものではありません。

私は: です。

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