インタビュー内容テキスト

便中の血液、便ヘモグロビンという蛋白を調べる検査ですので、一番奥のほう、上行結腸というところにがんがあって、そこから少し出血していても、なかなか便潜血陽性となりにくい場合も少なからずあるということは指摘されています。ただ、ある程度の出血量があれば必ず陽性になりますし、特に便秘をお持ちの方は、腸の中に血液が混じった便が停滞していますので、いろんな腸内細菌によってそれが壊されて陽性とはなりにくいということは指摘されています。だから、便秘の方に関しては、特に偽陰性になりやすいということも予測はされています。
ただ、これは、すべて100パーセントの検査ではないわけです。危険因子のある方を拾い上げてやっていくという検査で、かなりの感度・特異度(*1)は高いと……この便潜血検査ですね。今やっているこの便潜血検査ですけれども、いろんな検診の方法がありますけれども、これは被ばくもありませんし、ただ排泄物を2日間取るだけなんです。それで有効性が極めて高いということが認められてますので、これは積極的に、やるほうとしては進めていく必要があると。偽陰性の方もいらっしゃるかもしれませんけれども、これはやはりもっともっと広めていく必要があると思います。多くの方を救命可能ながんで見つけるということとしての対策型(*2)の検診という考え方で、多くの方にたくさん受けていただいて救命可能ながんをたくさん見つけるというのが、この便潜血検査の方法です。だから、症状があれば、必ずそれは便潜血検査じゃなくて、内視鏡やエックス線検査などの画像検査を精密検査で受けることが大切であります。

*1:「感度」とは、病気にかかっている人の中で検査結果が陽性になる人の割合、「特異度」とは、病気にかかっていない人の中で検査結果が陰性になる人の割合を指します。「感度」と「特異度」が高ければ、その検査は正確だということになります。

*2:対策型検診とは、集団全体の死亡率減少を目的として実施するものを指し、公共的な予防対策として行われます。このため、有効性が確立したがん検診を選択し、利益は不利益を上回ることが基本条件となります。わが国では、対策型検診として市区町村が行う住民検診が該当します。これと対照的に、個人が自分の健康リスクを回避するために選択的に行う検診を任意型検診といい、人間ドックが代表的な方法です。

(国立がん研究センター がん検診アセスメント)

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