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認知症の語り

インタビュー家族49

インタビュー時:67歳(2020年8月) 
関係:妻(夫を介護) 
診断時:夫61歳、妻57歳
公務員の夫は配置転換後から辞職を口にし、妻との合意もないまま、半年の休職後に54歳で退職。その後も無為に過ごす夫にストレスを覚えた妻は訪問ヘルパーの仕事を始め、互いに干渉しない生活の自由を一時は楽しんだ時期もあった。しかし、夫の動作や発言に異常を感じ、大腸憩室炎で入院時(61歳)に全身の検査を勧めてもらい、前頭側頭型認知症と診断された。娘と二人三脚の在宅介護で穏やかに過ごしたが、7年後に夫は歯磨き中に倒れ、寝たきりとなり入退院を2回繰り返し、心機能低下により69歳で逝去。自宅で看取った。

認知症の語り

インタビュー家族48

インタビュー時:76歳(2020年6月) 
関係:妻(夫を介護) 
診断時:夫67歳、妻65歳
共働きで夫婦2人暮らし。夫は50歳で1型糖尿病と診断され、56歳で退職した。67歳、糖尿病教育入院時にはアルツハイマー型認知症、翌年、画像診断で前頭側頭型認知症と診断された。血糖値不安定のまま、70歳前後で弄便(ろうべん)や不潔行為、昼夜逆転が始まった。親身になってくれたデイサービス施設が小規模多機能型居宅介護施設になったことを機に、看取りまでをお願いした。腎機能低下により76歳で逝去。

認知症の語り

インタビュー家族42

インタビュー時:43歳(2019年11月)
関係:娘(実母、祖母を介護)
診断時:母62歳、娘38歳、祖母88歳(3人家族)
20年ほど前に、娘(一人娘)は起業し実家から独立した。2015年頃から母の異常行動に悩まされ、ピック病を疑うも、母の激しい抵抗に遭い受診させることができなかった。ほどなく母は万引で警察に保護され、起訴・裁判を経て、前科一犯となった。裁判後に入院した病院の精神科で、前頭側頭型認知症で大脳皮質基底核変性症*の疑いがあると診断された。そのような中、祖母が2019年の夏に脳梗塞で倒れて認知症が進み、現在は、母と同じ特別養護老人ホームに入居している。
難病支援センター「大脳皮質基底核変性症」の項を参照

認知症の語り

インタビュー家族40

インタビュー時:59歳(2017年3月)
関係:長男の嫁(義母を介護)
診断時:義母78歳、嫁51歳 
2009年に同居していた義母が認知症の診断を受けた。しばらくはデイサービスやショートステイを利用しながら在宅で看ていたが、次第に症状が進行し、通帳を「盗った」と家人を攻撃したり、トイレにおむつを流したり、対応に困る出来事が続くようになった。会社員として勤務しながら、目を離すことのできない義母を在宅で看ることに限界を感じ、老健施設に3ヵ月、自宅に1ヶ月と、施設と自宅を往復するようなケアプランをケアマネージャーに組んでもらった。

認知症の語り

インタビュー家族41

インタビュー時:43歳(2019年1月)。
関係:長女(インタビュー時70歳の実母を介護)
診断時:母70歳、長女43歳
2018年5月、元気だった母の食欲がなくなり、7月に大腸ポリープが見つかる。衰弱がひどく切除できず、総合病院に入院。幻覚やせん妄も見られ、老人性うつの疑いで同月、精神科のある病院に転院。10月にレビー小体型認知症と診断された。仙骨の褥瘡と発熱により、半年の間に5箇所も医療機関を変わることになった。認知症の母を主に支える家族は父で、兄や自分は独立して近くに住んでいる。9月には自分も下血し、潰瘍性大腸炎と診断された。

認知症の語り

インタビュー家族39

インタビュー時:63歳(2017年3月)
関係:次女(実母を介護)
診断時年齢:実母89歳、次女53歳
2001年頃、当時84歳の実母と同居していた兄弟の転居をきっかけに、自宅近くの軽費老人ホームへ母を呼び寄せた。脳梗塞の後遺症で認知症の兆しがあった母は、89歳で症状が悪化(アルツハイマー型と診断)し、介護老人保健施設に入所となる。以後、老健と在宅とを往復しながら、夫と協力して母の介護をしている。在宅のたびに状態が悪くなる母をみて落ち込み、在宅は無理だと悩む一方、勤めに出ていないのに老健を利用する葛藤も抱えていた。

認知症の語り

インタビュー本人16

診断時:51歳
インタビュー時年齢:56歳(2016年7月)
2006年頃から計算ができない、字が書けない、靴下を丸められない等が気になり、受診。うつと診断されたが、年賀状の字を見た友人に勧められ、神経内科を受診。2011年アルツハイマー型認知症と診断された。診断時は公務員(調理関係)で息子・娘と同居。2014年より休職中。インタビュー時、息子は独立、娘は留学中で1人暮らし。平日はデイサービス、訪問リハビリ、ヘルパー等を利用し、週末は当事者の交流会、友人との会食を楽しんでいる。

認知症の語り

インタビュー家族38

インタビュー時:61歳(2016年7月)
関係:妻(夫を介護)
診断時:夫60歳(インタビュー本人15 )、妻54歳
息子2人はすでに結婚して家を出ており、現在は若年性認知症の夫との2人暮らし。夫は2009年に診断を受けた後、しばらく引きこもってしまったが、自分は近所の人に診断を隠さずに相談していたことで、仕事と介護で疲れがたまって倒れたときにも、周囲に助けられた。夫は数時間でも妻がそばにいないと不安になり、イライラしてしまうので、現在はパート勤務の時間を減らして、なるべく夫と過ごすようにしている。

認知症の語り

インタビュー本人15

診断時:60歳
インタビュー時:67歳(2016年7月)
インタビュー家族38 の夫
青果店に勤務していた2009年頃、計算を間違えたり、文字がうまく書けなくなったりするようになり、妻の勧めで受診して、若年性認知症の診断を受けた。診断後は、他人に病気を知られることが嫌で、9か月間家の中に引きこもっていたが、和菓子屋でアルバイトを始め、現在は週3日デイサービスにも通っている。診断前からの趣味であるインディアカ(球技)は今も続けており、気心の知れた仲間と過ごす時間を楽しんでいる。現在は妻と二人暮らし。

認知症の語り

インタビュー本人14

診断時:51歳
インタビュー時:61歳(2016年2月)
システムエンジニアとして仕事に追われる中、1987年に体調不良で休職。その後、休職と異動を繰り返すうち、2005年配送先で道に迷う、台車を置き忘れるなどが増え、精神科でアルツハイマー型認知症と診断された。当初は、認知症に対する誤解と偏見から絶望の日々を送っていたが、今は、認知症は不便であっても不幸ではないと思える。講演活動や当事者会の活動を積極的に行う。2015年、61歳を機に、ケアハウスに転居するも、iPadなどのIT機器を生かし単身生活を続けている。クリスチャン。