診断時:66歳
インタビュー時:70歳

1996年にTURPを受け、同年前立腺がんの診断を受けて、外照射を選択

語りの内容

正直に言うと、選択肢は全く与えられませんでした。ただTURP(経尿道的前立腺切除)手術が必要だと言われただけです。「TURP手術を行ったら、切除した部分を検査、分析します。つまり生検です。もしそれが癌だったら、進行性の癌だったら、放射線治療が必要となります」と言われました。一切の選択肢は与えられませんでした。私にはされなかった手術なのですが・・、ええと、なんて言うんでしたっけ?

――前立腺切除術?

そう、前立腺全体を再建する・・・

――前立腺を全部取るのですか?

その通り。これはもっと若い人にはよいようだけれど、年齢が上がるとそれほど効果的ではないらしい。大きな問題は、術後、尿失禁になる可能性があること。この(手術を受けるという)選択肢は私には与えられなかったけれど、尿失禁になってしまうのはあまりいいことではありません。

――いまから振り返ってみて、何もしないという選択肢もあればよかったと思いませんか?

いや、それができたとは思いません。癌を除去しなければならないのだから、それはないな。いろいろ考え回ったところで、依然として癌はそこにあるのだから。実際、まだやっていて、だれかが何かをやってくれていると思ったら、何もしないなんてことは耐えられないな。

私は: です。

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