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インタビュー時:55歳(2012年1月)
関係:長男(実父を介護)
診断時:実父88歳(89歳で逝去)、長男54歳

2010年に実父がアリセプトを内服していたことを知る。父親と2人暮らしだった長男は仕事を休み、嫁いだ姉の協力を得て、自宅介護を開始。しかし夜間の排泄介助の多さに限界を感じ、有料老人ホームに入所。帰宅願望が強く、一旦退所し、精神科病院へ入院したが、拘束され、やせ衰える父が心配になり、他の施設を探した。やっとグループホームに入所できたが、肺炎を起こし、4カ月の闘病の末、逝去した。

語りの内容

なかなか、あの、看られないっていうような。ま、直接そういうふうには言わなかったんですけども。えー、精神科で薬をもらって、そういう…の考えてみてもらえますか?とか。あと、朝だけでいいんですけども、部屋に鍵をかけて…えー、その1日のうちに、まあ、うーん、数時間とか数分だとかは、鍵をかけさせてもらって、えー、お願いしたいんですけどっていう、そういう感じ。

―― その有料老人ホームの入所のときに?

そう、そうですね。入所してたときに、そういう感じで。えー…そうですね。で、夜もこう、そこは60人いるんですけども、入ってる人が。夜が3人だけなんで、職員の人が。3人だと、どうしても1人で20人見るんですからっていうことで。あのー…1人の人ばっかりには、あのー、でき、できませんからっていうこと言われましたね。ええ。

―― うん。それは「おうちに帰りたい」っていうことをおっしゃるだけではなく、実際に荷物まとめて、こう、出ていくとか、そういう行動があったので。

は、できないですね。

―― あ、それはできないのに、鍵をかける。

で、できないですね。ええ、はい。

―― あ、お父さまはご自分で歩いて出るということは?

歩けなかったですね。ええ。車いすです。

―― それでも鍵をかけるというのが、不思議ですね。

えー……ま、うーん、鍵をかけさせてもらってっていうんで、こう…そうですね、こう、たぶん…外だと歩いて、歩いてっていうか、ま、少しは立てるんですね。立てて、えー、外に出て倒れたりなんかするとっていうことで危ないからっていうので、だと思うんですけど。

―― ああそうでしたか。

はい。それが、そうですね、続いたんで、じゃあっていうので…じゃあ、こちらで、じゃ、違うとこ見つけますからっていうので、ええ。で、結構ほら、お金も…(笑)。

―― 高いですよね、有料老人ホーム。

ええ。何か、えーっと、7、7、21万。最低22万から、だいたい25万。最初は27万ぐらいかかったんですけど。1カ月が。えーと、これからずっと続くとなると、ちょっと、あのー。

―― そうですね。

給料あれなんで。あのー、やっぱり確かにいいんですけど。ええ。ちょっと25万ぐらいだと難しいんで、じゃあ、ほかのとこ探しますからっていうので、ええ。えー、退院してきたんですけど。

私は: です。

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