診断時:54歳
インタビュー時:57歳(2011年)
インタビュー介護者15 の夫
大学で教職にあったが、2009年に若年性認知症と診断され、現在休職中。週の1日はサポートセンターを通じて受けた仕事をし、1日は家族会で英語を教えている。母親を含め認知症の高齢者が気になっており、自分のできることをしてあげたいと考えている。最近はやることが複雑に感じられ、考え方をもう少し変える必要性を感じている。2012年春に退職予定だが、現在働いている妻と二人暮らしで、落ち着いた日々を送っている。

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プロフィール詳細

近畿地方の大学で教鞭をとっていたK.M.さんは、2009年に若年性認知症と診断された。認知症そのものは不思議な病気ではないので、診断を受けても平気だったし、今もそう思っている。現在、K.M.さんは1週間のうち1日は草むしり等サポートセンターで受けた仕事をし、1日はサポートセンターで英語を教えている。それ以外は、グループホームに入所している認知症の母や特別養護老人ホームの認知症高齢者を訪問するほか、センターで過ごす時間が増えている。

老人ホームでのクリスチャンの人たちと活動に参加したり、見学したりしたときに感じたことがある。一見お年寄りが一緒に元気よく歌い、にぎやかにしているが、実際はどこに行っていいのかさえはっきりと分からず困っている人たちがたくさんいる。帰り際には、数人から腕をぐっとつかまれて簡単には帰してくれない。それぞれの人に喜び、悲しみというものが、ぽつん、ぽつんとでもちゃんとある。それをみた上で、手を取って向き合って話すことが必要なのではないかと感じている。K.M.さんは、かっこよくすることではなく、自分にできることをしてあげたいと思っている。話をして喜んでもらえることが一番ホッとすることであり、サポートセンターでみんなと楽しくやっていくことができる状況自体がすてきなこととして自分の中にあり、それが自分の誇りにもなっている。

最近は、K.M.さんは自分の中でうまくできてないことが出てくると、やはりしんどくなる。やることが複雑に感じられ、考え方をもう少し変えないと駄目だなと思い始めている。難しいことを全部したいというよりも、今できることは何かをちゃんと考えていかないといけない。草むしりもそうだったが、いろんなものに出くわしていくことができれば、それはそれで面白いのかもしれない。面白いものが出てくるというのは悪いことではないし、むしろいいことだろう。

K.M.さんは12年春に退職予定で、職場の方を引っ越して、すべて取り外してゼロからのスタートとなった。本は大切で、捨てられずにいる。現在、働いている妻と二人暮らしで、それなりに落ち着いた日々を送っている。

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