診断時:61歳
インタビュー時:61歳

2000年に診断を受け、外照射と短期ホルモン療法を選択

語りの内容

ガンに関する知識が欠けていると思います。誰かがガンになると、こっちの身にもふりかかってくるとでも思うみたいです。ガン患者に触れるとうつされるぞとでもいう感じです。道路の向こう側にいたら、向こうから大声で呼ぶようなことはあっても、こちらに私をつかまえにくることはありません。

――そう思うようなことが実際あったのですか?

とても仲の良かった友人が二人いました。私たちは月に一度は4人で出かけていたものです。私の車に彼らを乗せて出かけ、パブで食事をしたものでした。でも、私がガンだと知ったとたん、「いついつの晩に食事にでも行こうか、じゃ、あのホテルで待ち合わせよう」みたいになってしまって、誰が本当の親友か、思い知らされました。

――お友達は一緒の車に乗りたくなかったと?

ええ。そうなんです。

――それはいやな思いをされたでしょうね?

ひどいもんです。まあ、さっき言ったように、誰が友人で誰がそうでないかはっきりしたりしますが、恐れずにガンの話をすることです。ガンであることを知られるのなら、他の人の口からではなく自分から話をした方がいい。というのも、実は、地元の女性経営者に会った時、彼女は私が余命3ヶ月だと思いこんでいたのです。これは本当の話なんですが、最初のうちガンのことを2人の人に話しただけだったのに、村中に「かわいそうに、あと3ヶ月の命だって」という噂が広まっていて、その彼女とは30年来の知り合いだったものですから、会った時に私も悲しいわと打ち明けてきたわけです。ですが、われわれガン患者が求めているのは同情ではなく正しい理解なのです。

私は: です。

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