理工系インタビュー11

インタビュー時年齢:26歳(2020年12月)
障害の内容:肢体不自由(下肢障害)
学校と専攻:大学・工学部(2014年度入学)、大学院・機械工学(2018年度入学)

関西圏在住の男性。脊椎・胸郭異形成症による体幹機能障害で、短い距離は歩くことはできるが、外出には電動車椅子を使用。軽度の難聴もあり、骨伝導の補聴器を使っている。小・中学校では普通学級で学び、高校に進学してまもなく大きな手術を経験して1年間休学した。国立大学に進んで機械工学を学び、大学院に進学して修士号を取得。総合職の技術職として採用してくれるところを求めて就活をして、大手電機メーカーに就職して研究開発の仕事に従事している。

セーターを来た男性

理工系インタビュー09

インタビュー時年齢:47歳(2020年12月)
障害の内容:多発性硬化症による肢体不自由(上下肢障害)・電動車椅子使用
学校と専攻:大学・理学部(1992年度入学)、大学院・化学専攻(1997年度入学)

関東地方在住の男性。大学院博士課程に進学して間もなく、右手がしびれて字が書けなくなり、脳神経外科を受診して多発性硬化症の診断を受けた。やがて歩くのにも支障が出てきて、苦労の末2004年に博士号を取得したが、車椅子に乗ってまで研究活動を続けることは思いもよらず、在宅でも仕事ができるようIT技術者の養成講座を受講して、国立大学の経済学部で研究補佐の仕事を得た。

シャツを着た男性の肩から上

理工系インタビュー06

インタビュー時年齢:31歳(2020年9月)
障害の内容:肢体不自由(上下肢障害)
学校と専攻:大学・理学部 (2008年度入学) 大学院・生物科学専攻(2012年度入学)

関西地方在住の男性。中学2年の時に顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーと診断された。腕・肩、腹筋、足などいろんな体の部位の筋力が弱くなり、現在は歩くことはできるが、走ったり階段を上ったりすることは難しい状態。小中高と一般校に通い、大学時代に生命科学を学んだことをきっかけに、研究を通じて自分の病気の仕組みを解明したいと考え、大学院に進学した。博士号を取得後、iPS細胞を用いた研究を続けている。海外旅行が好きで、これまでに全部で46か国を訪れている。

セーターを着た男性の肩から上

理工系インタビュー05

インタビュー時年齢:42歳(2020年9月)
障害の内容:肢体不自由(下肢障害)・手動車椅子を使用
学校と専攻:大学・芸術学部写真学科(1996年度入学)

関東地方在住の男性。生まれつきの骨形成不全症で、幼いころから車椅子で生活してきた。小中高と一般校に通い、大学では芸術学部で写真技術を学んだ。卒業後印刷会社に就職し、13年間働いた後、ユニバーサルデザインに関心を持ち、今の会社に転職。現在は、障害者向けの製品の研究開発に従事している。同一労働・同一賃金をモットーに、必要なところは周囲の協力を得ながら、仕事に打ち込んでいる。

理工系インタビュー04

インタビュー時年齢:40歳(2020年9月)
障害の内容:脊髄損傷による肢体不自由(下肢障害)・手動車椅子使用
学校と専攻:大学・工学部(1998年度入学)、大学院・応用化学(2002年度入学)

関東地方在住の男性。20歳のとき自動車事故で脊髄損傷となり、車椅子の生活になり1年休学の後、復学。成績優秀だったにもかかわらず、第一希望の研究室に入ることができず、就職活動でもいくつもの企業に断られるなど、多くの壁に直面した。現在の職場は希望する研究職で受け入れてくれ、材料分野の研究では商品化につながる成果を出すことができた。今は会社の支援を受けながら、学生時代から続けてきたスポーツでも国際大会に出場している。

眼鏡をかけて車椅子に乗った男性

理工系インタビュー01

インタビュー時年齢:38歳(2020年1月)
障害の内容:多発性硬化症による肢体不自由(下肢障害)・電動車椅子を使用
学校と専攻:大学・理学部(2000年度入学)、大学院・理学系研究科(2004年度入学)、障害を負ったのは社会人になってから。

関東地方在住の男性。博士号取得後都内の大学で働いていた頃から異常を感じていたものの診断はつかず、米国で研究生活を送っていたときに歩行が困難になり、2015年に多発性硬化症の診断を受けた。一度は研究職を諦めかけたが、帰国後元の職場の上司に声をかけられて2016年に復職した。当初車椅子に抵抗感があって杖を使っていたが、翌年から車椅子を利用するようになり、現在は本業である虫の研究の傍ら実験室のバリアフリー化の研究を進めている。

インタビュー33

インタビュー時年齢:42歳(2019年10月)
障害の内容:重複障害(視覚障害(全盲)、上下肢の肢体不自由、てんかん、発話障害)
学校と専攻:大学・社会福祉系

九州地方在住の女性。未熟児で生まれ、視覚と下肢の肢体障害、てんかんがあった。また出生時から呼吸器が弱く声が出にくく、20歳頃からは発話はパソコンで行っている。高校までは視覚の特別支援学校で学び、大学は通信制に入学し、社会福祉を学んで社会福祉士の受験資格を取得した。卒業までの期間は15年ほど。32歳頃に先天性股関節不全症があることが分かり、現在は電動車椅子を使用している。

インタビュー29

インタビュー時年齢:24歳(2019年8月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・人文科学(2014年度入学)

関東地方在住の男性。脳性麻痺で上下肢に障害があり、介助用車椅子を使用している。小中高は普通学校に通った。大学では英語を深く学びたいと思い、人文科学系の学部に入学した。翻訳ゼミに所属して翻訳をしたり、論文を書いたり、ゼミ仲間と外に出かけるなど、在学中は勉強だけでなく、とても多くの経験を積むことができた。現在は、自立生活センターで当事者スタッフをしている。

インタビュー25

インタビュー時年齢:25歳(2019年7月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・教育(2014年度入学)

関西地方出身の男性。脳性麻痺による肢体不自由で、手動車椅子を使用している。小中高までは普通学校で過ごし、大学は特別支援教育を学べる大学に進学した。山の上にあった大学はバリアも多かったが、約2か月の教育実習も行い、充実した学生生活を送った。自分が当事者として感じてきたことをもっと深めたいと思い、現在は関東地方の大学院で肢体不自由者について学んでいる。

インタビュー23

インタビュー時年齢:22歳(2019年7月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・人間福祉学科(2015年度入学)

九州地方在住の男性。脳性麻痺による肢体不自由で、外では電動車椅子、自宅では手動車椅子で生活している。大学で社会福祉系の学部へ進学したが、大学側からの配慮が十分でなく、授業や実習、学生生活においてとても苦労した。だが、周囲の友人の大きな支えがあって卒業できたのは、とてもありがたかった。現在は社会福祉士の国家試験を目指して、勉強中。

インタビュー22

インタビュー時年齢:31歳(2019年6月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)・言語障害
学校と専攻:教養学部(2009年度入学)

首都圏在住の男性。脳性麻痺による肢体不自由で、言語障害がある。介助用車椅子で生活している。子どもの頃は、九州地方で育った。小中は普通学校。高校が通信制で、そこで自分の時間が持てたことが新鮮だったので、大学も通信制を選び、人文学を専攻した。大学では芸術系の科目がとても面白かった。趣味の映画やライブに行くためにヘルパーを探し、そのことがきっかけで、現在は24時間のヘルパーを付けて一人暮らしをしている。

インタビュー20

インタビュー時年齢:27歳(2019年6月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・社会福祉(2010年度入学)

首都圏在住の男性。小中は普通学校で過ごしたが勉強についていきにくく、いじめもあったので、高校は特別支援学校に進学した。大学では社会福祉を学び、社会福祉士の国家試験に3度目の挑戦で合格した。卒業後は自立生活センターで仕事をしており、1年半前から一人暮らしを始めた。日常生活では、大学時代に出会った聖書の言葉に強く影響を受けている。

インタビュー16

障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校:大学

首都圏在住の女性。脳性麻痺による肢体不自由(四肢体幹機能障害)で、電動車椅子を使用。障害のない子と同じように育てたいという親の方針があり、小中高と普通学校に通い、大学はパソコンを学べる学部に進学した。大学時代は、友人との他愛ない日常生活が、本当に楽しかった思い出がある。卒業を機に実家から出る準備を始め、現在は24時間ヘルパーを付けて一人暮らしをしている。

インタビュー12

インタビュー時年齢:23歳(2019年3月)
障害の内容:肢体不自由(第8腰椎骨折による両下肢機能障害)
学校と専攻:大学・看護学科(2013年度入学)

関東地方在住の男性。九州から関東に上京し大学生活を送っていたが、3年生の夏に北海道でバイク事故に遭い、脊髄を損傷して手動車椅子を使う生活になった。復学後の看護実習は、専属の教員についてもらって行った。就職活動では内定をもらえずに辛い時期もあったが、病院に看護職として採用され4月から働き始める。

インタビュー10

インタビュー時年齢:24歳(2019年3月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)、電動の車椅子使用
学校と専攻:大学・表現学部(2013年度入学)

関東地方在住の女性。脚本家になる夢を持ち、視野を広げたいと思って大学進学を決めた。言葉による表現に関心があり、「表現学部」を選んだ。卒論で関心のあるテーマで論文を書きあげたことは、大変だったが楽しかった思い出。ゼミ仲間ともいい時間が過ごせた。現在は、大学で学んだことを活かしながら、広報のアルバイトを行っている

インタビュー09

インタビュー時年齢:46歳(2019年3月)
障害の内容:全身性の肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・経済学部 (1993年度入学)

関東地方在住の男性。脳性麻痺による全身性の肢体不自由で、大学時代は歩行。その後は、電動車椅子を使用している。大学は30校ほど受けたうち、合格した1校に進学した。大学1年の時、米国留学で「障害学生」という考え方や支援サービスを知り、驚いた。在学中に他の当事者とかかわり、障害を持つ人の「教育」に関することを、一生の仕事にしようと決める。現在、日本で唯一の障害の種類を問わない全国的な当事者団体である「全国障害学生支援センター」の代表。妻と二人の子どもと暮らしている。

インタビュー04

インタビュー時年齢:41歳
障害の内容:全身性の肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・医学(1995年度入学)・大学院・医学系研究科生体物理学(2006年度入学)

中国地方出身の男性。電動車椅子を使用している。高校までは普通学校に通い、周囲に勧められて進学を決め、首都圏の大学へ進学した。同時に一人暮らしを始めて、「お互いさま」で友人の助けを借りながら生活を続けた。もともとは数学が好きだったが、人への関心が高まり、専攻は医学を選んだ。実習や研修では教科書通りにいかない身体である難しさを感じたが、そのつど周囲とのつながり方を考え、工夫と調整を重ねた。現在は大学の研究者。

インタビュー03

インタビュー時年齢:30歳(2018年12月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・社会福祉学(2008年度入学)

関東地方在住の女性。脳性麻痺による肢体不自由で、手動車椅子を使っている。高校までは普通学校で、社会福祉を学びに大学へ進学した。大学では寮で一人暮らしをした。勉強面では、試験時間の延長などの対応があった。在学中は、オープンキャンパスのスタッフなど3つほどサークル活動を行った。卒後は、社会福祉施設に就職した。

インタビュー01

インタビュー時年齢:35歳(2018年12月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・理工学部(2002年度入学)、大学院(2006年度入学)

関東地方在住の男性。脳性麻痺で自宅では介助用車椅子、外では電動車椅子を使用している。学生時代は両親と自分の3人暮らし。高校まで普通学校で、大学は理工学部に進学した。教員免許の取得を強く希望し、受け入れ可能な教育実習先を探した。卒業後は大学院に進学し、その後は、患者と医療者と社会を結ぶ社会活動に従事している。