インタビュー時年齢:24歳(2019年3月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)、電動の車椅子使用
学校と専攻:大学・表現学部(2013年度入学)
関東地方在住の女性。脚本家になる夢を持ち、視野を広げたいと思って大学進学を決めた。言葉による表現に関心があり、「表現学部」を選んだ。卒論で関心のあるテーマで論文を書きあげたことは、大変だったが楽しかった思い出。ゼミ仲間ともいい時間が過ごせた。現在は、大学で学んだことを活かしながら、広報のアルバイトを行っている

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プロフィール詳細

あやの(仮名)さんは、脳性麻痺による全身性の肢体障害。電動の車椅子で生活している。中学や高校で劇やミュージカルが好きになり、脚本家になりたいという夢を持つようになって、大学進学を考え始めた。また特別支援学校で学んでいた高校の時に、自分は結構話ができるのに障害者手帳の等級だけで重度のグループに入れられたことがあり、勝手に決めないでほしいと思った経験から、もっと視野を広げたいと思って大学進学を決めた。学部の選択は、文章で人に伝えることが好きだったので、「表現学部」を選んだ。
入試は推薦入試で、小論文や面接の練習などは、高校の先生にサポートを受けた。
大学への通学については、最初1か月ほど母親が介護休暇をとって送り迎えをしてくれた。制度的に通学や学内での介助にヘルパーを使えないため、しばらくは通学に有料でヘルパーをつけていたが、練習したら一人で通学できるようになったので、2年生の後半からは一人で通学するようになった。
授業で配慮してほしいことは、大学側から学生自身で教員に依頼するように言われていたので、予め紙に書いて各担当教員に渡した。具体的なサポート内容には、授業中にICレコーダーを持ち込むことを許可してもらうことや、試験時間の延長、試験のレポートへの変更などがあった。
もともと、言葉で表現することに関心があったため、卒論では、“若者言葉”について研究した。卒論に取り組んだゼミでは毎週発表会があり、他の人の意見を聞いて、初めて気づいたり、他の人の見解に考えさせられる経験がとても楽しかった。研究したことを論文にまとめることは大変だったが、充実していた。また、4年生の時はゼミのメンバーが10人ほどいたが、仲間との飲み会も楽しかった思い出の一つ。
学生生活では、昼休みが50分しかなかったため、昼休みを挟む2,3限両方の授業をとっている場合は50分間で食事とトイレを行う必要があって大変だった。また、バリアフリートイレが全ての建物についているわけではなく、移動に時間がかかったことや、図書館の通路が狭く、通り抜けが難しいなどハード面のバリアを感じたこともあった。
自分は大学で学んだことで、視野や世界が広がった。大学時代は、自分が今まで知らなかったことに出会うことを通じて、それより前の自分とは違う視点を持ち、違うものの見方や考え方ができるようになるという成長を感じた時期だった。現在、自立生活センターで広報のアルバイトをしているが、チラシ作りや口頭での説明の際も、常に分かりやすい表現をする工夫をしており、大学で学んだ様々なことが今の仕事に活きている。
行政は、障害のある人が学生生活を送るにあたって学内で必要なヘルパー制度を充実させてほしい。また、これから大学進学を考える人には、たとえ失敗してもそこから学べるので、まずは挑戦することが大事だということを伝えたい。とにかく学ぶことを楽しんでほしいと思っている。

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