だから、そのー、看取りとか、正直言って、看取りって怖いんですよね。妙に、妙にというか、あのー、実際、自分の父親の死に目にも会えなかったんですけど、そのー、元気な肉親が、何ていうかな、物と化していくっていうか、すごいショックなんですね。うん、そういうのを、覚悟はいつもあるんですけど、心の中に。ただ、在宅んときに、それって何かちょっとつらいというか。それか、ちょっと悪い言い方したら、施設にいるときに、もしそういうふうになったときに、何か客観的に見れるというか、そういう思いもあるし。あのー、何ていうかな、私の場合、うちの場合というか、在宅に戻っても、私の夫に対する気遣いっていうのがいまだに母にあるもんですから、何ていうかなあ、そういう意味でも、母にとっての在宅って、ちょっと幾つになっても気遣い、気兼ねというか、があるのかなと思ってます。
――今は、そのー、ご自宅にいるときのほうがすごく不安っておっしゃいましたよね。で、もうそれが不安だからこちらにお預けしたいって。でも、逆に、前のときにはちょっと、別な、お近く、ご自宅に近い所の老健で、肺炎になってしまったってことがあったというのもありましたけど、そういう何かこう、預けることでの不安っていうのはありますか。
ああ、預けることについては、正直、今は不安はないです。ないですっていうか、母もまあ、100歳を超えましたし、それこそ、私の甥に、えーと、介護支援専門員の者がおりまして、あの、それこそもう、90歳を超えたらいつ、その、突然死じゃないですけど、亡くなってもおかしくないんだよみたいな話を聞いたことがあるので。それこそ、あの、今日は元気で、いろいろ、まあ、普通に会話できてたものが、朝亡くなったり、そういったことも不思議ではないと思ってるので。まあ、それがたまたま、その、老健さんで亡くなるとか、病院で亡くなるとか、在宅で亡くなるとかあるにせよ、こういうとこに入れるってことの不安っていうのはほとんどないんですね。