※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
篭島充(かごしま・みつる)
循環器専門医、新潟県厚生連上越総合病院長
筑波大学医学専門学群を卒業後、佐久総合病院、信州大学を経て上越総合病院に勤務して、循環器内科、救急医療の分野で上越地域を代表する医師として診療に携わっている。
平成29年から同病院の院長に就任して地域医療に貢献している。
語りの内容
ーー皆さん気になるところは副作用なんですけれども、それはどんなものがあるでしょうか。
例えば、おしっこを出すお薬は、腎臓に負担をかけて腎臓の働きが悪くなるとか、おしっこ出過ぎると脱水になっちゃうとか、血圧下がっちゃうとかそういう副作用があります。
心不全の見通しをよくする大事な薬、患者さんにとっては効果が見えにくい薬っていうのは、心臓の負担を取るので、高い血圧を下げて全身の血管を広げますね。
ですから、そのお薬のせいで血圧が下がることがありますし、脈もゆっくりになることがあります。
例えば、今まで血圧が130~140だった人が、心不全の薬をしっかり飲むと普段の血圧が110、120ぐらい、人によっては100切るぐらいの血圧になることもあります。でもそれでいいんですね。
心臓の負担を取るためにはそのぐらいまで血圧下げることがあるので、人と同じ数字でなきゃいけないとか、本に書いてある数字でなきゃいけないと思わないでほしいんですね。
脈拍数も同じですね。心臓を楽にするには脈、少しゆっくりにしたほうがいいんですね。
ま、ゆっくりにし過ぎてもまた具合悪くなるので、おそらく安静にしてる時の心拍数は60から70ぐらいにしたいと多くのドクターは思うと思うんですけど。
その人の心臓の適切な血圧、適切な脈拍数、あるいは適切な腎臓の数字、適切な水分の量ということをぜーんぶ勘案して、医師が処方量を決めているので、その辺はドクターを信用していただいて。
一番注意する点、副作用としては、血圧が下がり過ぎて気が遠くなるとか、そういうことになったら困る。おしっこ出す薬が効き過ぎて腎臓の働きが悪くなったりすると困る。
あとは、それに付随してカリウムなんていうのが上がってくるといけないんですけど、その辺のことは通院するたびに採血とかいろんなことでチェックをしてるはずですので、あまりお気になさらないほうがいいかなっていう気がします。
循環器専門医・篭島充医師体験談一覧
- 様々な原因で心臓の働きが悪くなり、悪化と治療を繰り返しながら長い時間をかけて心臓の馬力が落ちてゆくのが心不全
- 高血圧の影響で心臓が弱ってゆく。また、高血圧、糖尿病、コレステロールが高い、喫煙などは動脈硬化につながり心不全となる
- ほかに心不全をきたす心臓の病気には心臓弁膜症、心筋症、不整脈などがある
- 先天性の心臓病は心不全の原因になる。子どもの頃、治療が行われるまでに受けた心臓のダメージや手術の後遺症が後年影響する
- 心不全では心臓が血液を送り出せないために起こる症状と血液が渋滞したときに起こる症状があり、心臓だと気づきにくい場合もある
- 体重増加、むくみ、息切れ、疲れやすさや食欲不振という症状が出たら、心不全の可能性があるので早めに受診した方がよい
- じっとしていても息が苦しい、血圧の急激な低下や上昇は心不全かもしれない。レッドカードと思ってすぐに受診した方がよい
- 症状を楽にする薬は効果が目に見えやすい。心臓の負担を軽くして心不全の悪化を抑え経過をよくする薬は効き目が見えにくいが大切
- 薬の効果と副作用は関連しているので、その人の適切な血圧、脈拍数、腎機能の値、水分量を勘案して処方量が決められている
- 一般に脈がゆっくり過ぎる人に必要な心拍数を保障するのがペースメーカ。逆に早くなりすぎた脈拍をとめる機能が付いたものもある
- カテーテルという管の中を通していろいろなものを心臓に持っていき、治療することをカテーテル治療という
- 冠動脈の狭くなったところを越えてその先までガイドワイヤーを通して風船やステントを持って行き、血管の壁を内側から押し広げる
- 最近は心臓弁膜症で、カテーテルを通して折りたたんだ人工の弁を持ってきて、替えたい弁の所で広げて留置する治療もある
- 心房細動では、細い電極のカテーテルを入れて心臓の中から心電図をとるように情報を集め、不整脈の信号が出ている部位を焼く
- タバコは何一ついいことはない。お酒は飲みすぎないこと。ストレスは血圧を上げて脈拍数を増やす方向に働き、心臓の負担を増やす
- 筋肉を上手に動かすことが心臓の負担を軽くする。楽にできて気持ちがよく、ちょっとだけきついぐらいの運動がいい
- 肥満は動脈硬化を進める。食べ過ぎて太ると心臓の負担が増えてしまうので、適正体重の維持が大事


