投稿者「dipex-j」のアーカイブ

前立腺がんの語り

免疫細胞療法を受けてみたいが、ワンクール100万以上かかる。家族に何も残せないのに、わずかなお金すら自分のために使わせるのは、と悩む

免疫細胞療法とかっていうのがあります。免疫力を高めるために1回、えーと、血を抜いて、白血球ですね、リンパ球なんかを活性化させて増やして、数を増やして外で培養して戻して、強制的にその、えーと、体の中のそのまあ、自己治癒力、まあ中心である白血球の力を高めようということですね。それは、副作用もないし、えーと効く方と効かない方はあるので、保険適用になっていませんね。
だけど、ほかに方法はないんですよね、もう緊急避難的に今は実はそのこともやりたいと思っているけど。ワンクールっていうか、もうある程度、ある程度効果が出るまでやるには、やっぱり最低100万から200万単位のお話ですよね。だからねえ、えーと、がん患者のその真実、もう何も残せない状態で、さらにその今、わずかなお金を自分のために使わせることがね、どうなのかって、やっぱり悩みますね。だから、最初はもう、もうお金がね、宝くじでも当たったら、買っていますけど(笑)、まだ。買ったりしています。宝くじ当たったらやりたいと思うけども、うーん…ねえ、宝くじ当たらないとやりにくいなあと思ってあきらめてましたね。
でも、さっきちょっとお話ししましたけど、家族に思いを残さないということを考えると、まあ100万円、最初のワンクールだけでもね、もうやったほうがいいのかなというのが、もう迷いながら考えているところですね。だから、えーと、まあ今、100万円、小さいお金じゃないけども、まあ、今の世の中でいうと、まあどうにかこうにか、皆さんにとっても何とか出せる範囲、100万円ぐらい出せるかも分からない…ですよね。出せない方ももちろん、大変な方もいらっしゃる。でも、それで仮に治らなくてもね、家族がやるだけやったという思いが残るんであれば、まあそれでも、それでも効かなくても、やった価値はあるかなとかって、そういうことを考えますね。で、やろうかなとかなあって、今、迷いながら思っているところですね。まだ、まだ迷っていますけどね。

前立腺がんの語り

重粒子線治療は先進医療に位置付けられていたので、入院費などは保険が利くが治療費に314万かかった

重粒子線はですね、治療が314万、それプラス入院費だとか、あの、そういうものは保険利くんです。重粒子の場合、入院費だとかほかの治療は保険利くんです。ただ、その重粒子という部分に関してはお金が、保険利きませんから、314万円というお金がかかる。それは1治療ということですから、例えば私の前立腺の場合は、20回、週4回で5週間、20回やりましたけども、例えば、肺がんなんかの小さいがんですと1回だけです。1回の照射でなくなりますから、それでもやっぱり314万です。

前立腺がんの語り

手術を受けたが、高額療養費制度を利用したので、何とかなった。その場合、月はじめに入院するようにして、1ヶ月で退院できると安く上がると思う

あの、高額医療制度っていうの、高額医療何とか制度っちゅうのがあって。
先にもう最高額、収入で決まっとる。普通の人で8万なんぼかな…をもう、から上へ行かなくて、ほれで、申し込みのときに融資か何かの…融資って何で融資になるんかなって思ってたんだけど、結局、100万ぐらい1回の手術でかかっとるんよ。ほんなら、昔は、それを払って、立て替えて、結局8万で済むから、後の92万が返ってくるっちゅうのやけど、今はもうかかった、その人の最高額を払えば済むっていうのがあったから。だけえ、それでしたから。ただ、(入院が)2ヶ月にまたがったからねえ。ほれで、そのときちょうど無職だったから、一番安い5万5000円ぐらい、1ヶ月。それで、差額ベッドのない部屋頼んで。だから、もちろんその、おしめとか、そんなのはもう自分で売店で買ってくるやん。だから、食事代と、それから寝間着代のあれとか入れて、1ヶ月に5万なんぼぐらいだったかな。6万ぐらいで済んだから、2ヶ月で10万か11万ぐらいやろ。だけえ、何とかなりました。うん。
だけえ、前立腺がんの場合は進行が遅いから、まあ、病院の都合にもよるけど、大体3週間ぐらいやから、月初めに入って月末までに出ると1ヶ月分で済むんで、かなり安くあがると思いますよ(笑)。うん。
だけえ、小線源はもうずーっと(予約が)つかえとったけえね。で、(自分の場合は)その間にもう手術で入ったけえ、よかったけど。病院によってはもう…。だって、1週間に1人か・・・ぐらいしか手術できんじゃない、午後からしか(手術)せんからね。それでもやっぱり2~3時間かかるしね。だけえ、もう4人おったら1ヶ月先になるやろ。だけえ、それをちょっと調節してやね、1ヶ月2ヶ月遅らしてでも、月初めに入院して、手術して。だけえ、普通の血液採るのはね、通えばいいんだから。で、実際、入院するのは月初め。ほして月末までに退院すると。そしたら、一番安上がりになる。これはいい情報だと思うよ(笑)。うん。

前立腺がんの語り

病院から勧められ高額療養費の事前申請をしていたので、治療費の立て替えもしなくて済み、がん保険にも入っていたので負担は感じなかった

――ご自身の場合はどうでしたか、経済的なご負担というのは。

あのー…は、ありませんでしたね。あの…入院費は、ま、貯金を充ててましたし、ま、健康保険が、今はですね、今までは1回組合員、保険の組合員が立て替えるような格好で払いますよね、3割。で、そのうち高額分はあとから戻るようになってるんですが、今はですね、まあ同時にそれができるようになってるんです。で、病院側の方から「こういう書類がありますからどうですか」って言う、言われましたね。で、それをやると、もう高額負担をしなくって、立て替えなくていいって言ったほうがいいのかな、立て替えなくて払えばいいわけですから、そういう意味ではずいぶん楽にはなりましたし。幸い私もがん保険に入っていたもんですから、それがまあ、あとにはなるんですけどね、まあ入るからなっていうことで、気持ちの上でも楽でしたよ。

前立腺がんの語り

ホルモン注射はビックリするほど高額だった。内服薬と合わせると毎月2万円以上かかるとなると、他の病気もあるし、年金生活ではなかなか…と思う

一番びっくりしたのは、そのリュープリンという注射ですよね。あれは1ヶ月に1本っていう感じでするということだったんです。その1本がね、3割負担で、その当時、1万7,000円ぐらい。3割負担で1万7,000円ですから、1本、何万円するんですかね。で、3ヶ月持つやつもあるんですよね。それは、だから、3倍近くしたらしいですわ。で、そのまあ製薬会社が、その薬だけで何百億円かもうかったっていう話があるくらいですから、まああれなんですけど。でも、まあ、あと、薬だと、あの飲む薬カソデックスと、注射のリュープリンだけですから、まあずっとその調子でいくと、まあ月2万とかね、2万5,000円とか、そういうことがかかるんですよね。だから、まあ毎月それだけかかるとなると、まあほかの病気もありますから。あのー、年金生活ではちょっとなかなかっていう感じですよね。

前立腺がんの語り

新幹線で通院して放射線治療を受けた。交通費はかさむけれど、全て保険適用されている治療法だったので、今の医療制度には助けられていると感じる

そうですね。私の場合には、まあ、入院…治療費からすべてこう、保険が適用になってるもんですからね。でまあ、通院のためには、新幹線で行き来しますもんですから、結構、交通費はかさむんですけども。まあ、3ヶ月に1回ですからねえ。で、特にそのサプリメントに、余分なお金は使ってませんしね(笑)。まあ、医療制度っていうか、この保険制度には、まあ、助かるなと思ってますね。

前立腺がんの語り

日常の習慣は何一つ変わってない、診断後2ヶ月でスポーツクラブで泳いでいた、これは入院して病人にならなかったからだと思う

それからあとは、そうですね、食べるもの、それまでの私の日常の習慣、そういうふうなものは何ひとつ変わっていません。相変わらず、もうあの出血があって、なんかして、まあ1ヶ月ぐらい休みましたかね。もう2ヶ月目には同じようにゴルフに行き、スポーツクラブで泳ぎ、やっぱりこれは病人にならなかった、入院しなかったからだと、まあそんなふうに、自分では思っておりますね。

前立腺がんの語り

気功の先生にストレスが病気に一番悪いので、本当にお酒が好きなら特効薬と思って飲みなさいと言われたので、お酒はやめてない

うーん、そうね、何だろう。やっぱりこう、その、それも気功の先生に言われたんだけども、要するに、肝臓がんでも、肝臓がんだったら、普通は酒を飲んじゃいけないって言われますよね、医者が。ね。でも、その気功の先生は、本当にお酒が好きだったら、ね、あのー、特効薬として飲みなさいって。それが救いでしたね。よし、おれはもう助かったと思った。あ、がん細胞、あ、じゃない、特効薬いただきますって言ってね。あのー、いつも、ビール飲むときに、うん、感謝して特効薬をいただくと。やっぱりストレスがね、すごいね、いけないと思う。だから、僕は、がんになっても何しても、病院以外だったらビールでも何でもやめなかったし。何とも、あの、飲んだら大変になるとか何とも何にも思わなかった。うん。

前立腺がんの語り

痛くもかゆくもないので、がんのために何かを食べたりお酒をやめたり、ということはない。病気のことを考える前に遊ぶことを考えている

だから、うん、僕は思ったけど、今、痛いこともかゆいことも何もないからと言いながら、もう帰りしな、病院から出たら、もうけろっと忘れてます。一切考えることないし、またそれのための、何々食べたらいいとか、何々飲んだらいいとかっていう話がありましたけど、それも一切やってません。

はあ。じゃあ、あのう、がんにかかられたからということで、こう生活、食生活が変わったりとか、なんか、そんな…。

それはないですね。

ないですか。

はい。お酒も飲みますしね。やっぱりずっとスポーツ、ゴルフの打ちっ放し、それとマウンテンバイクね。で、走っておりましたしね。で、実際に僕が本当に前立腺がんにかかっているんかな?ということをふっと考えることがあります。なぜ、こんなに健康なんかなと思って。そういうものがありますね。ですから、まああのう、こういう病気にかかられた方が、全てが僕みたいな方々じゃないと思うんで、まあそれぞれのね、あのう、生活の中にいろんなものを背負っておられる方もおれば、単に病気を持っておられる方もおられるでしょうし。あのう、なんですけれども。まあ僕はその、とにかく次の日、予約で決まったら、ふっと思い出すだけで、それも下手したら晩に思い出して、明日、朝行かんならんっていって思い出すぐらいで…
人生ね、自然が、川が流れるようにね、逆らっても流れます。どーしてもそれに勝つことできないですわ。ねえ。せめて、僕が今まで勝った言うたら、タバコぐらいですわ。やめら、やめたんがね。昔、だから、だから…どうですかね。やっぱり前立腺がんのためにっていう食べ物とか、あるいはそういうふうなものを考えたことは一度もないです。僕がもしも考えたとしても、女房が忘れて作らしませんわ。うん、けろっと忘れてますわ。
そう、あのね、病気のこと考えるんやったらね。その前に遊ぶことを考えたらいいと思います。これが一番ベターやと思う。病気のことを考えるとね、あのう、こもってしまうでしょう、人間。外へ出ることもおっくうになってくるでしょう。ね、ついつい、何も、何すること、何することもおっくうになってきて、自分はただ生きているいうだけになってしまいますよ。だから、取りあえず、あのう、目標を作って出る、いうこと。もうこもったら、もうこれは、もう病気を引きずってしまうと思うわ。内臓の奥まで引きずってしまうと思う。歩いたり何だり楽しいことを目標に前へ前へ行ったら、中から向こうへがんを放り出していくわ。あんたにあげるわ、ほら。うん。

前立腺がんの語り

ストレスのない生き方が必要だと思ったので、家庭の中で努めて笑顔でいるようにしていると女房もそれに応えてくれる

やっぱり、その、免疫力を高めていくために一番必要なことは、まあ、ストレスを感じないっていう、ストレスのない、あまりストレスに襲われないような、そういう生き方っていうのが日常生活の中で必要なんです。やっぱり家庭の中で、あの、やっぱりそのストレスが、特に夫婦関係なんかでね、やっぱりストレスがあっちゃいかんなというふうに思うもんだから、だから、もう作り笑いでもいいから笑顔で(笑)。これ、いいっていうじゃないですか。あの、作り笑いでも笑顔のほうが。努めてね、やっぱりそういったことで、あの、明るく過ごす必要があるなぁというふうに思いましてね。
で、まあ、それとやっぱり、そういうことを置いといても、こう日常生活がやっぱり笑顔が多い日常生活のほうが、やっぱりQOLの高い生活だっていうふうに…。まあ、その、与えられた、限られた時間ですからね。つまらんことでね、目くじら立てちゃいかんなっていうふうに変わりましたです、私がね。ただね、やっぱり女房、当然、それに応えてくれますですわね。まあ、私がいつもこうしかめっ面してがみがみがみがみ言わなくなったことが、まあ、彼女にとってもプラスになったのかなっていう(笑)。そう思いますね。