そうやね、(病院に)4週間ほどおって、まあ退院したんです。退院してからもまだオシメをしとって、まあ尿漏れが少しあったんでね、オシメをしとって、しかしまあ非常に僕は元気になったから、遊びに、遊びにいうたらあれやけど、出て行ったり、それからグラウンドゴルフも寄してもらうようになって。だけど長くできんから、皆さんみたいにね。途中で腹部が痛くなってえらくなって、へたばる折もあったんじゃけど、ちょっと休憩って言うたら「まあやめりゃあええが」みたいなことも言われよったけど、うん、ほんでもやっぱり動くことが良かったんかもわかんないですがの、(手術が)済んだあとね、けど尿漏れで、オシメが2へんぐらい買ったかな、そやから1カ月ぐらいは続いたと思います。だんだん出んようになって、良くなったんですけど、今度は良うなったと思うとったら、なんかした拍子にちょっと尿漏れがあったりね。うん。あれが大変じゃったですねえ。だからあの、遠くに行くバスや、旅行はオシメしていったり、しよったんです、うん。なかなかそれがねえ、良いように、自分の思うようにいかなんだ、けども自分で思ったら、あんまり皆さんのようには悪くはなかったとは思うとんですけどね。うん。まあ順調にいって、手術したのが良かったと思っとります。
投稿者「dipex-j」のアーカイブ
少しくしゃみをすれば出るとか、それから、特にお茶をたくさん飲む、で、食事をした後、そのときに何キロか歩くということになると少し漏れてくるというので、日頃から漏れてもいいような下ばきというのもかなり売っておりますので、そういうものは着用せざるを得なかったし。まあそういう形で退院はいたしました。
その尿漏れのことについてもうちょっと話をいたしますと、一番困ったのはゴルフをやった時ですね。で、ゴルフの時でまあ例えば食事をしてビールを飲んだりしますと、これはもうコースへ出ますわね、そうするとコースハーフ回るっていって、9ホールあるんです。そうするとね、もう2ホール目ぐらいの時ぐらいにとてももうトイレに行きたくてしょうがない。で、大体そんなに9ホールのうちでトイレが置いてあるのって1つぐらいなんですよ。そしたらそこら辺の山の陰に行ってしなきゃいかんというようなことで、とうとうそれが嫌で、もうゴルフはもう早々に辞めることになりましたけど、今でもやればそんな状態になるかと思いますけど、そんなに今は、ご飯食べたあとでも、そうですね、何キロも歩けば少しぐらい出てくる。そうするとそういう下ばきと、それから尿漏れのこうパッドみたいなのがありますね、そういうようなものをしておけばなんとか行けるというくらいの状態ではあります。
でね、入院中、あの、尿のどれぐらいたまったかを検査してですね。朝になって一番たまったのは250cc。で、非常にこれはよくたまったということでですね、巡回してくる医長に、泌尿器科の医長に話したんですよ。そしたら、「そんなに喜んでも駄目だよ」と、「前立腺がんの治療というのは、一歩前進三歩後退」と。一歩前進三歩後退。案の定、その次は、ああ、もう100ccたまるのがやっとで、それでたまったと思ったらね、ほとんど全部出終わったと。そういうことですね。一歩前進三歩後退っていうのはね、非常に僕はいい言葉だと思ったね。そのときは若干このやろうと思ったけどね。せっかく250cc、大体、300ccぐらいたまればね、それでもう本当にこれおしっこ、おしっこ、おしっこと、何か300ccぐらいが非常に適正な量なんだけども、ちょうどペットボトルの小さいやつね、あれが280ccだとか、330ccだとかね、ありますけどね。あれぐらいがたまれば大体いい。うん。
はい。尿管が取れましたのが、えー、多分5日目だったと思いますね。で、それから2日間ほどしますと…。まあ、正直言いますと、尿管が入ってますと、まあ、その、元気なときに考えるほどの違和感ではなしに、5日間も入ってますと、もう、そりゃあ不便はありますけど、結構、快適っていうか、もう普通なんですよね。
5日間入ってますとね、日常の生活っていうのがそれに慣れてしまうんですね。で、おしっこをしてるかどうかっていうのも、正直言って分からないです。で、聞きますと、膀胱から、こう、吸い出すような感じで、常にこうたまらないように、何かこの気圧の関係で、こう柔らかくこう吸い出してるようですね。そうしますと、そういうのに慣れてしまうわけです。
そうしますとね、それを抜きますと、それが5日めですね。5日目から7日までの間は、何かこう、尿をしたい、おしっこをしたいという感じがどういう感じであったかというのが、自分では何か分からなくなってるわけです。感覚が取り戻せないというんですかね。自然にずーっといってたので、もうそのままのほうが楽だというか、何か、もうその感覚が全然こう分からないと。それがもう正直なとこですね。
で、7日目ぐらいからですね。「ああ、これや」と。「こういう感じだな」というのが、やっぱり分かってきまして。で、夜はもちろん、何ですかね、3回ぐらい、行っておりましたが、ちゃんとたまって、で、したくなったら起きて、こう行くと。ただ、その間のもれがあったり、ちょっとベッドから立ち上がるときに、力を入れるともれがあったりといいますかね、そういう部分はあります。また昼間の間にですね、「ああ、トイレ行きたいな」という感覚を、あそこの括約筋のところが、感じるようになる感じになるまでに、自分自身がどういう感じかなというのを取り戻すのに時間を要したと。ですが、まあ結果論ですけど、その感覚が取り戻せますと、それ、まあそんなに、心配されることはないと思いますね。ええ。
5日目には、今度は、尿管(尿道)に入ってました管、これが、抜けることになるんですが、その前に、尿管(膀胱留置カテーテル)を、使って、逆から造影剤を膀胱のほうに230ccほど、入れられます。それは、反対からずっとそういう造影剤が入ってきてるということで、何か膀胱がちょっと膨らんでるという感じは、します。で、レントゲンを撮っていただきまして、尿道と膀胱の間に、縫った部分のもれがないかということをチェック、されまして、で、泌尿器科の先生が「大丈夫だ」ということを、まあ言ってくださいますと、その尿管が抜けます。
尿管っていうのはどういうふうにやるのかなと思ってましたら、やっぱり尿管の先に風船みたいなものがあって、それが膀胱の中でちょっとだけ膨らんでて抜けないようにしてると。で、「その風船を切りますから」と、で、ずっと抜かれますと、今度は尿がもう、垂れ流しというんですか。全く止まらないという感じ、感じですし、実際にもそうです。
まあ、実際そのときには、聞いてましたら、実際そのような場面に遭遇しますと、「ええ!?これで元に戻るのかな」というのは必ず感じられると思いますが、まあでも、そのときは先生の、言葉を信じるしかないと思います。で、そのときに、あれ、何ていうんですかね。尿もれ、尿失禁体操というのをいただきまして、で、それをひたすらこうやるという日々でございました。
それで、帰って1週間ぐらいは、まあ、どういうんかね、管をはめとったから、今さっきも言ったように管の痛みがたまにあった、寝た折に、反対に寝たらいいんだけど、管のあるほうに寝とったら、これがよじれるようになって、それでいい折もあるけど、たまにその管が詰まって、曲がって…ねじれて、詰まる、尿がね。それで痛くなって目が開く。あれがだいぶんありました。それで、1週間ぐらいは、「先生、痛い痛い」、「看護婦さん、痛い痛い」って言いよったんですけど、まあ自分なりに考えて、管に、曲がっとる管が曲がらないように自分でこう紐を付けて、それからこの腰にこう、ぶら下げたん。そうしたら曲がらんようになって、うん。先生が、「おお、いいことをしとるなあ」って言われて。それから良くなったんですがね。それまではもう寝返り、まあどっち打つかわからんけど、行った折に、これね、案外長いんで、これがねじれるのがな。それで痛かった。それで、どうしてもおえんいうことでもう、紐を途中から括って、吊ったら良くなって、うん、それがまあ1週間ほどね。あれから楽になった。
で、一番辛かったのが、尿のカテーテル、あれ入れるんですね。で、全摘ですから尿管(尿道)をこう切ってるんですよ。で、それを繋ぐためにどうしてもこれは外せないし、あとで聞いたんですけど、普通のよりもちょっと大きいのを入れてる。で、それが僕は辛かったんでね(笑)。で、まだ取れないのかまだ取れないのかって、お医者さんに言ってたら、「もうちょっと待ってくださいね、1週間ぐらい、もうちょっと10日ぐらい待ったほうがいいかもしれませんね」とかいうことだったんで、看護婦さんは、「痛いやろね、もうでももうすぐよ、結構大きいのをしてるようですよ」とか、具体的に言ってくれる。それで一度その取れかかったんですね。でも「これ取れるんじゃないのか」と。でも「ちゃんと風船を入れてるから引っかかって取れませんよ」って言うと安心をするわけで、こう、まあ、患者にあまり心配をかけないためにおっしゃらないのかどうかわからないんですけど、僕にとっては、「いや、こうしてこうしてるからこうなんですよ」って言われたほうが、あの、不安がなくてよかったのかなっては思ってます(笑)。
うーん、さっき言ったように、そういうあれはないんだけど「ちゃんとつながっているよ」この、いわゆる、切って、膀胱の尿管(尿道)がこうバチンとこう繋いだ、あれが「ちゃんとなっていますよ」って言われたから、こう、出てないよっていうのでいいんだけど、さっき言ったように、やっぱり、尿もれっていうのが、いったいどこまで(続く)かなとは思ったんですけど。ああ、これ大変だな。ま、直通ですから、これ、大変ですよね。うーん。だから、そういうあれだけですね、だから、もう、しょっちゅう、サッとこうトイレに走ったり、道路でしたときも何回かありますよ。うーん。うわあっと間にあわなかったりさ。その、おしめは、当時はしていたけど、ま、そんなの出る量が違うからね。みんな、オーバーフローしちゃうわけでしょう。うーん。だから、へえ、と思ってさ。そのうちいろいろと自分なりに考えて、まあ、その肛門を閉めたり何だかんだして運動をしたけれど、ま、自然に今のところは、そっちのほうの尿漏れはなくなりましたね。ええ。
――落ち着くまでは、4年かかったっておっしゃってましたね。
うん。
――うん、その最初のころは、やっぱり量がほんとはんぱなく出てしまって。
最初だよな、あそこに行くのも、もう、「あった!我慢できない」、シュバッて行ったりさ。(笑)それが現実だから、これ、まあ、しゃないなと思っていますけど。そりゃ、そうですよね。溜めるあれがなくなったんだから。まあ、膀胱はありますから、これが「うっ」といっちゃうんだからさ。もう、それは、しゃないなと。それは、もう、先生からね、「こういうことはありますよ」ということは聞いとったから、それは、もう自覚して、あれしましたから。なんでもないですね。
――あの、出るっていう感覚もよく分からなくなっちゃう感じですか。
いや、自然に出ていますよ。グアッとこう我慢、出るったらぐっとこう我慢、ま、この、あれ、ま、分かっていると思うけど、お尻のぐっとやれば止まるけれど。あんときは、自然にスッとこういっていたんですね。だから、「あらっ」ていうので、うん、いつの間にかここがべちゃべちゃになっちゃって、「あらっ」と思ったりすることが何回かありましたね。うん。
結局、あら、便所がね、止まらなんだんよ。結局、あれ、あら、前立腺したら、やっぱり膀胱のほうが触っちゃうかいうて、便所ら、出てんの分からなんだもん、最初。もうたらたらたらたら出てんのが、あれ、おもしゃいな(重たいな)って下見たら、たらたら。ちょっとシャワー浴びるようになってきたら、もうそんなんであって。ほいで、退院するときでも、もうやっぱり、もう、こう、つんまいてる(出ないようにする)っていうんかな。こうしてやなんだら、うっかりしたらもう漏れるんです。ほいで、「それは何でえよ」って先生、言うたんは、結局、そのー、「膀胱の傍(はた)の前立腺を取ったときに、筋肉、こう閉まる、まあ、弁っちゅうんかな(外尿道括約筋のこと)。そこがやっぱり触っちゃうさけに、やっぱり具合悪いんで、まあ、治ると思うけども、ほうやけども、一生治らん人もあります」って言われたんよ。うん。ほうやけども、おおかた3年あまし、やっぱり、あらー、かかったわ。
――3年経って、ちょっと……。
うん、3年経ったんで、経ってから、まあ、わりかた、漏れがなくなったけども、それまでやっぱ、あらー、漏れたんですわ。
――はい。で、実際、その手術を受ける前にも説明もあったと思うんですけども。その、ま、副作用というか、そういった、手術を受けたあとに出てくるそのいろんな後遺症とかっていうのもあったと思うんですが。お医者さんのほうから
は、どんなふうな説明がありましたか。
はい、はい、あ、例えば、尿漏れとかですね。あと、ED関係ですね、そんなことを一応説明ありましたね、はい。
――で、それは、いかがでしたか。実際、その手術を終わったあとで。
やはり、あの、大半の人が経験すると思いますけども、尿漏れはやはり、その個人差ありまして。やはり、わたしの場合は、ほんとに順調で、もう、そうですね、1ヶ月(*)位から、尿漏れっていうのはなくなったんです。ええ。それは、個人差あると思いますよ。
――その、ご自身の場合には、尿漏れは1ヶ月(*)くらいでなくなった。
うん、だから、先生もすばらしいなということで、お話になられていましたね、はい。
――それは、まあ、尿漏れに関してのそのケアというか、こういうふうにしたらいいですよっていう指示はあったんですか。
あ、ありましたね。そのわたしの場合は、正直言いまして、初期ですから、その筋肉ですね、その筋肉が、全部切除しなくて、残しときましたということをお話しいただいたんです。だから、ほんとに、全部、あの、何ていうか筋肉ですね、その、尿漏れの筋肉、防ぐ筋肉ですね、それを残しておきましたんで、皆さんよりもすごくその…何ていうかな、「尿漏れのほうは早く治ると思われます」というのを先生から言われた。
(*)音声では「1週間」とおっしゃっていますが、ご本人より「1ヶ月」との訂正がありました。