プロフィール

インタビュー33

診断時:45歳
インタビュー時:50歳(2008年9月)
首都圏在住。乳頭の裏側にある5cmほどのしこりを発見して受診。2003年夏、左乳がんと診断された。知人の紹介で出会った放射線科医を主治医として、自分でよく考え、調べた結果、無治療を選択し、自分が計画したように5年を過ごしてきた。その間、骨転移、肺転移、がん性胸膜炎が見つかる。現在は往診と訪問看護を受けながら、1人暮らし。

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語りの内容(テキストのみ)

(乳がんとわかってから)長い期間、友達である人に、連絡を取って、そこから治療法の選択ということが始まったんです。たまたまその人は、とても近しいお知り合いに乳がんの方がいらして、その方の先生は「とても主治医がいい方なので、ご紹介したい」というふうに言ってくださって、「ともかくその先生の本を一冊買いなさい」と、で、「読んで、ある程度の知識をつけてから診察に行きなさい」ということだったんですね。
それで、診察に伺って、その時点では、先生に、「どんな、あの、治療法を勧めてくださいますか?」というふうにお聞きしたら、「化学療法でまず小さくしてから、部分的にくり抜き療法」というふうに勧められたんですね。
それから、先生の本を読んでみると、結局、一番いい治療法というのは無治療で何もしないことだっていうのが、その先生のご意見だということが分かったんですね。西洋医学の先生なのに、放射線科ですから、不思議に思われる方もあると思うんですけど、要するに、がんの中には、がんは転移したら死ぬというのはもう確実なことだけれども、がんの中には、初めから転移するものとしないものとがあって、で、初めから転移するものは、抗がん剤をかけようと、手術をしようと、放射線をかけようと、もう転移して死んでしまうもので、転移しないがんというのは、もともと転移しないんだから、何もしなくても、大きくならない。だから、命に別状はないというのが、その先生が長い間勉強されたり、治療されたりした結果、たどり着いた結論ということで。私は、その後、その先生以外いわゆる、正統派というか、抗がん剤をしなさいとか、手術をしなさいという先生方の本も読んだけれども、どうしても一番最初に読んだ先生の意見が一番、論理的な整合性がとれているような気がして、それで、先ほど話した友人たちとも相談した上で、彼らも、その先生の説が一番、信ぴょう性があるように思うという意見だったんですね。
で、まあ、一応、何て言うか、私たちは、ものを調べたり、勉強したりすることが、職業なものですから、自分たち、それでご飯食べてきているわけだから、何て言うか、調べ落としがあるとか、理解、し間違いがあるというふうに思えなかったんですね。
それで、じゃあ、この先生を主治医に、というふうに考えて、それから、その先生に、「主治医になってください」とお願いして、で、「あなたがどんな選択をするとしても、よく考えて決めたことだったら、最後まで僕はあなたのことをみます」というふうに言っていただいて、で、そのときに、「転移のことなんだけど」って言われまして、「まあ、6割は転移すると思う」って言われたんですね。ということは、するかしないかしかないわけですから、するほうが多いんだというふうに思って、もう私は最初の段階で、自分は転移するというふうに思って、それから過ごしてきました。

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