インタビュー家族42

インタビュー時:43歳(2019年11月)
関係:娘(実母、祖母を介護)
診断時:母62歳、娘38歳、祖母88歳(3人家族)

20年ほど前に、娘(一人娘)は起業し実家から独立した。2015年頃から母の異常行動に悩まされ、ピック病を疑うも、母の激しい抵抗に遭い受診させることができなかった。ほどなく母は万引で警察に保護され、起訴・裁判を経て、前科一犯となった。裁判後に入院した病院の精神科で、前頭側頭型認知症で大脳皮質基底核変性症*の疑いがあると診断された。そのような中、祖母が2019年の夏に脳梗塞で倒れて認知症が進み、現在は、母と同じ特別養護老人ホームに入居している。
難病支援センター「大脳皮質基底核変性症」の項を参照

インタビュー家族41

インタビュー時:43歳(2019年1月)。
関係:長女(インタビュー時70歳の実母を介護)
診断時:母70歳、長女43歳

2018年5月、元気だった母の食欲がなくなり、7月に大腸ポリープが見つかる。衰弱がひどく切除できず、総合病院に入院。幻覚やせん妄も見られ、老人性うつの疑いで同月、精神科のある病院に転院。10月にレビー小体型認知症と診断された。仙骨の褥瘡と発熱により、半年の間に5箇所も医療機関を変わることになった。認知症の母を主に支える家族は父で、兄や自分は独立して近くに住んでいる。9月には自分も下血し、潰瘍性大腸炎と診断された。

インタビュー家族39

インタビュー時:63歳(2017年3月)
関係:次女(実母を介護)
診断時年齢:実母89歳、次女53歳

2001年頃、当時84歳の実母と同居していた兄弟の転居をきっかけに、自宅近くの軽費老人ホームへ母を呼び寄せた。脳梗塞の後遺症で認知症の兆しがあった母は、89歳で症状が悪化(アルツハイマー型と診断)し、介護老人保健施設に入所となる。以後、老健と在宅とを往復しながら、夫と協力して母の介護をしている。在宅のたびに状態が悪くなる母をみて落ち込み、在宅は無理だと悩む一方、勤めに出ていないのに老健を利用する葛藤も抱えていた。

インタビュー家族35

インタビュー時:49歳(2012年10月)
関係:次女(実母を介護)
診断時:実母78歳、次女49歳(インタビュー家族36 の次女)

2011年に実母がレビー小体型認知症と診断を受ける。父・母親と3人暮らし。次女は慢性疾患(線維筋痛症)があり、療養のため仕事を退職した。体調がすぐれない時がある。隣接市の姉夫婦も通い介護をしてくれている。母の希望もあり、近所に病名を伝えたが、受け入れられ、嬉しかった。母は介護認定3で週2日デイサービスに行っている。

インタビュー家族34

インタビュー時:62歳(2012年9月)
関係:長女(実父母を介護)
診断時:父81歳、母80歳で診断されたのは長女52~54歳の頃

2002年に2世帯同居の実父が脳血管性認知症の診断を受け、2年後にレビー小体型認知症と判明。同じ頃、実母もアルツハイマー型認知症の診断を受けて、しばらくひとりで2人の介護をしていたが、父の脳梗塞をきっかけに母は有料老人ホームに入所。2006年秋、父は肺炎で入院中し、そのまま帰らぬ人となった。その後、母に腎臓がんが見つかったが、本人の意思もあって手術はせず、2011年秋に自宅に引き取り、亡くなるまでの3カ月間、在宅で看取った。

インタビュー家族32

インタビュー時:37歳(2012年9月)
関係:長女(実父を介護)
診断時:53歳(実父)、長女23歳

1998年父が53歳で脳出血となり、片麻痺が残った。当時、両親と一人娘である長女の3人暮らし。認知症になるかもしれないと主治医に言われたようだが、知識もなく聞き流していた。4年後に母ががんになり、代わりに父の面倒をみることになるが、父の認知機能は悪化し、長女もパニック症候群になってしまう。ぎりぎりの状況で公的サービスを導入。現在、長女は結婚し家を出て近くに住み、両親をサポート。父はデイサービス週6日、ショートステイ月2回利用。

インタビュー家族30

インタビュー時:34歳(2012年7月)
関係:長女(実父を介護)
診断時:実父64歳、長女27歳

1997年父が56歳で脳梗塞となり、退職。 一人娘である長女と両親の3人暮らしで、19歳から生活と介護を支えてきた。しかし、2005年に父がアルツハイマー型認知症と診断され、状態が悪化。母も体調を崩し、長女は介護離職した。経済的にも追い詰められてうつ状態となり、一時は死を考えた。今は週1回のデイサービス、1~2カ月に1回のショートステイを利用しながら在宅介護中。

インタビュー家族25

インタビュー時:50歳(2012年5月)
関係:三女(実父を介護)
診断時:実父68歳(70歳で逝去)、三女42歳

1995年に脳梗塞を発症。実父の言動から認知症を疑い、病院をいくつか受診したが、なかなか認知症と診断されず、2004年に脳血管型認知症との診断を受けた。父親は失語があり、母と2人暮らしで、娘3人は独立していた。看護師・ケアマネジャーである介護者は当時、夫と2人暮らし。週末通って介護を手伝っていた。平日はデイサービスを利用し、母が介護していたが、父は嚥下性肺炎を繰り返して70歳で逝去した。

インタビュー家族23

インタビュー時:58歳(2012年5月)
関係:三女(実母を介護)
診断時:実母86歳、三女53歳

2008年に実母がアルツハイマー型認知症と診断され、アリセプトの内服を始める。実母は長男夫婦と同居の3人暮らし。三女は通いで日曜日を担当。主に認知症の実母を支えている家族は同居の長男の嫁であるが、通いで次女も分担し、時々四女も手伝う。デイサービスを週3回利用。ホームヘルパーの資格をもつ次女、送迎は長男や次男と、家族で協力し問題解決してきた。

インタビュー家族20

インタビュー時:55歳(2012年1月)
関係:長男(実父を介護)
診断時:実父88歳(89歳で逝去)、長男54歳

2010年に実父がアリセプトを内服していたことを知る。父親と2人暮らしだった長男は仕事を休み、嫁いだ姉の協力を得て、自宅介護を開始。しかし夜間の排泄介助の多さに限界を感じ、有料老人ホームに入所。帰宅願望が強く、一旦退所し、精神科病院へ入院したが、拘束され、やせ衰える父が心配になり、他の施設を探した。やっとグループホームに入所できたが、肺炎を起こし、4カ月の闘病の末、逝去した。

インタビュー家族19

インタビュー時39歳(2011年11月)
関係:長女(実母を介護)
診断時:実母54歳、長女29歳

2002年に実母が若年性アルツハイマー型認知症と診断され、アリセプト内服中。長女は結婚後すぐに夫の転勤で関西に転居。1歳の子どもがいる。母は再婚相手の義父と妹(次女)と3人暮らし。一時、母の嫉妬妄想が悪化し、妹は限界を感じて家を出てしまった。その後、長女(介護者)一家は再び関東圏内に転勤になり、月1~2回の遠距離介護ができるようになった、妹もいまはまた戻ってきて、再び母や義父と同居している。現在、母は週2日デイサービスを利用。

インタビュー家族17

インタビュー時:65歳(2011年10月)
関係:長女(実母を介護)
診断時:実母76歳、長女51歳

2008年に実母がアルツハイマー型認知症と診断される。当初、母親は実家で次女と2人暮らしで、日中デイサービスを利用していたが、病状が進行して日中一人にしておけない状況になる。2011年より長女宅へ呼び寄せて、母・夫・息子の4人暮らしが始まる。長女は自営業。週3回デイサービス利用。

インタビュー家族11

インタビュー時:65歳(2011年3月)
関係:長女(実母を介護)
診断時:実母75歳、長女51歳

1998年に実母がアルツハイマー型認知症と診断される。長女はもともと実母・息子と3人暮らし(実父死亡、夫と離婚)だったが、息子の独立を機に、自営の仕事をするために母と離れ、遠方で独り暮らしをしていた。母が診断されてから遠距離介護を2年したが、身体がもたず母親を呼び寄せて同居する。その4年後にはグループホームへ入所、一時退所させて同居、現在は介護老人保健施設を利用。

インタビュー家族10

インタビュー時:56歳(2010年12月)
関係:長男(実母を介護)
診断時:実母83歳、長男54歳

2007年に実母がアルツハイマー型認知症と診断される。アリセプト内服中の母は独居。介護職を専門として勤務している長男が週末に1泊して遠距離介護を行っている。主として介護の実務を行っているのは県内に住む姉で、週5日通って介護している。ショートステイやデイサービスを利用しても、週1日は母親が1人になってしまう。将来を考え、入所を勧めたいが、姉が反対している。母親も入所を希望しており、時間をかけて姉を説得中。

インタビュー家族09

インタビュー時:48歳(2010年10月)
関係:次女(実母を介護)
診断時:実母80歳、次女46歳

2008年に実母がアルツハイマー型認知症と診断され、2人暮らしで自宅介護をしている。母は週4回デイサービスを利用している。次女は企業の健康管理センターに勤務。診断を受けた当初、症状を悪化させたくない気持ちから、母に脳トレや機能低下防止の体操等を強いてしまったが、母の気持ちになって考えられるように変わろうとしているところである。嫁いだ姉がいる。

インタビュー家族06

インタビュー時:58歳(2010年9月)
関係:次女・嫁(両親と義父を介護)
診断時:実母81歳、実父87歳、義父85歳(89歳で逝去)が診断されたのは次女が54~56歳の頃

2006年に実母、2007年実父、2009年義父がそれぞれ脳血管型認知症になる。次女は元中学校の教員。義父・夫・長男の4人暮らし。実母の診断時、両親は2人暮らし。しばらくして三女が同居。介護は長女と3人姉妹で分担した。次女は仕事を辞め、3年間遠距離介護を行った。実父が認知症になった後は、施設を数カ所利用後、両親は夫婦で有料老人ホームへ入所したが、2年後に実父が逝去。その間に義父が認知症となる。現在は、入所の実母と、デイケア利用の義父の介護中。

インタビュー家族01

インタビュー時:61歳(2010年2月)
関係:長女(実父母を介護)
診断時:父82歳、母80歳が診断されたのは長女が54~56歳の頃

2002年に父親が脳血管型認知症と診断され、2年後には母親もアルツハイマー型認知症と診断された。ともにアリセプトを内服しているが、母の場合は父よりも進行が急速だった。発病当時、両親は2人だけで暮らしており、長女は隣県に住んでいたが、遠距離介護を行うためフルタイムからパートへ仕事を変えた。さらに次女・三女が仕事を変えて実父母と同居することになり、2007年からは4人で暮らしている。週3回デイサービス利用。