投稿者「dipex-j」のアーカイブ

前立腺がんの語り

免疫力を高めるため野菜中心の食事に変え、「冬眠期間」と考えて付き合いも控え、規則正しい生活習慣に変えたところ、PSA値が下がった

この、がんだということを、告知されまして、まあ、根本的には、自分の免疫力をやっぱり高める必要があるんじゃないかなと。まあ、これは自然に、自分自身で、思っておりまして。
で、そのためにはということもありますが、まあ、今まで、お酒を時々飲んでましたが、全く、お酒は飲みませんし。それから食事もやっぱり肉食とか、やっぱりレディーメイドの食事をやってましたが、まあ、これは家内の協力もありますけど、ほとんど野菜中心の。それから五穀米っていうんですか。あのー、まずいご飯を食べたり、ヨーグルトを、食べたり。
それから、まあ、生活の習慣を、規則正しく、6時に起きまして、お昼ご飯12時、夕食は5時、で、9時に寝ると。で、野球もそんなに遅くまでは見ないというふうな、非常に、健康的な生活を、しましたことと。まあ、そのー、会社の友人との交際とか、あるいは、その付き合いは、まあ、元気になるまで控えようということを、まあ、考えまして、そのように、過ごしましたですね。友人のほうは、私ががんだということを聞きますと、まあ、彼らもそういう人とどのように接したらいいかということが、本当はやっぱりちょっと、手探りでわからないんだろうと思いますが、私自身の、まあ、冬眠期間っていうんですか、自分自身のために、非常に規則正しい生活を、しようというふうに心掛けたことが、PSAの、まあその下落に、つながったというふうには思いますね。ええ。

前立腺がんの語り

毎日30種類ぐらいのものを少量食べるようにしている。自分の体が要求するものを敏感に感じ取る能力が大事だと思う

それから、やっぱり食事療法ですけども、まあ確かに、あの、菜食を多くする。まあ玄米食にするとか、まあいろいろ、いろいろあると思いますけども、私は30種類ぐらい、大体毎日食べるようにしていまして。まあ普通言われるように、肉食よりも魚(さかな)類。まあ、あの、いろいろ食べますけれども、あの、少量を、少量を食べる。あの、午前中全く食べることができない状態に、今、おりまして。朝起きてから、大体起きて、4、5時間たちませんと、こう、食べるとうまくいかなくなる。やっぱり細心の注意を払わなきゃいけないと。その細心の注意は、やっぱり自分の体の中の要求するものが何なのかということを敏感に感じ取る能力といいますか。それが患者にとっては非常に大事なことなんじゃないかなあと思っているんですけども。

前立腺がんの語り

たまたま見たテレビ番組で、がん予防の食事として玉ねぎの味噌汁が紹介されていたので、自分を実験台にして効果を試している

それで、たまたま、あのー、何かね、テレビの、みのもんたのお昼の何か番組で、結構、夏ばて防止にはあれがいいとか、それからがん予防にはこういう食べ物がいいとか、いろいろ言ってたでしょう。そのときに、たまたま見たのに、がん予防の食事方法を見て。で、それをしてみたら、数値が落ちてきた。うん。うーんと、2、3ヶ月、半年ぐらい。
そして、また0.027からね、0.005まで、元のゼロ近くまで落ちたから。で、安心してやめたら、また今度、検査行ったら、また(0.0)22まで上がってたから。それでまた先月―今月からか、またその予防に効くっちゅう食事を。食事っちゅうか味噌汁だけどね。それを今始めて。やけえ、来年の1月に検査があるんで、それまでにまた(0.)005まで落ちとれば、その結果かなっちって思っちゃおるんやけどね。だけえ、今、自分で実験台になって、自分で実験してる。うん。
タマネギの中くらいかでかいやつの半分を、結局、スライスして、味噌汁にして食べるんだけど。だけえ、味噌汁の具やけえ、なるべくスライス、薄くして。ほれで、まな板の上で広げて、空気にさらすんだって。それで、30分ぐらい。そうすると、何とかいう効果のある、何か知らんけど、が、倍増。だけえ、あれと一緒。ヤマイモでも―ヤマイモやない―納豆でも100回混ぜれとかいうのと同じようにしたら、何かがね、同じ理屈で、スライスして30分おいて。そして、あと―あんとき、確か40グラムって言うたような気がするんやけど―大根。これぐらいに輪切りして、皮むいて、それも具になるごと。それはもう短冊みたいに切って、ほれで一緒に煮て、味噌汁に。それを味噌汁にするだけ。うん。味噌汁にして食べれば。だけえ、大根との相性で、何か、その、がんを抑える予防の何かがあるのと、味噌汁もがん予防のあれがある、効果があるってね、いうやろ。
ほれで、それぞれに結局、何とか博士とかね、料理の先生とかが、やっぱそういうのを発見して出しとるけん。そこそこ、まあ、あの、「あるある」みたいにでっち上げもあるやろうし、どこまで本当かは分からんけど。ただ、試してみたら、俺なりには効果があったんで。

前立腺がんの語り

玄米は農家と年間契約してレンゲ草を田んぼにすきこんで作るレンゲ米を取り寄せ、自分で炊いている。野菜は妻に頼んでジュースにしてもらう

えー、玄米菜食は私だけ、あのー、玄米は私だけ。玄米、ずっとやってますよ。あのね、この辺にね、この近方なんですけど、私の住んでるところからは、車で15分かぐらいのところにね、あのー、レンゲ米をね、栽培してる農家がありましてね。で、実際に現場も、ちょうど時期には行って見るんですけども、あの、レンゲで肥料は使わない。農薬ももう非常にこう厳しく制限してましてね。…それを契約、生産農家と直接契約しましてね。で、なくなると買いに行く、なくなると買いに行くっていう。そういう年間契約してるんですよ。年間どれくらい欲しいっていうことで、で、まあ、ずっとそれを、あの、食してます。その、玄米についてはね。従って、厳密にやってますね。
で、ちょっと2月のときに、あの、出血があったと言いましたけども、その後1ヶ月かそこらは、やっぱり玄米はちょっと繊維が多すぎるんでどうかなっていうふうに、まあ、自分の判断なんですけどもね、ちょっとやめましたけどね。また安定してきたんでもう復活して食べてます。
自分で炊きますよ(笑)。自分で洗ってね、あの、やります。でまあ、圧力釜を自分で使って、それで炊いて。まあ、そういうことで、結構、それは管理厳しくやってますよ。外食はちょっとね、まあ、無理ですけども、まあ、もし玄米食ができるところがあったら、それをなるだけ食べるようにやってますけどね。がんにはいいっていうじゃないですか。
まあ、肉はあまり食べないですけどね、お魚はよく食べますよ。で、もちろん野菜は、あの、菜食のほうはかなり、あの、まあ、家内にもちょっと負担かけてるんですけども、毎日ね、えーと、400ccぐらい、自分ところで、あの、キャベツだとか、まあ、そういったものを使ってジュースを作るんですよ、毎朝。で、起きると、そのミキサーでね、ジュース作って、ずっとそれをもう飲んでます。これもう、もうがんが発症する前から食習慣になってたと思うんですけどもね。かなりの量のジュースを飲んでますね。それ以外にも、もちろんサラダだとか、それから煮物だとかで、お野菜をできるだけ食べるようにしてますよ。
もともと好きなんですかね、あのー、あれが。その、お肉の脂っこいやつがもともと好きなんですけれども、もう、まあ、ほとんど今は、脂っこいやつは取らないようにしてますですね。

前立腺がんの語り

末期の患者にとっては食事療法はたくさんあって迷うし、作る人にも負担がかかるので、がん患者のためのレシピ集があったらいいと思う

ただ、食事療法はいっぱいあってですね、すごく患者として迷いますよね。あのー、食事療法自体は続けていく困難さ、そのどういうふうにメニューをする、作るだとか、作り方の問題だとか、毎日どうするのとかっていうこともありますし。食事療法もいっぱいあるので、まあゲルソン(療法※)がいいのかね、それから、えーと、まあ薬膳(やくぜん)がいいのかね、それから、マクロ(ビオティクス)がいいのかね、どれとったらいいかって、まず迷いますよね。
それから、実際に作るのは、私の場合は男でしたので、家内が作ってくれるわけですけど、作る人の大変さもありますよね。うん。だから、そこで、例えば、例えば、えっとゲルソンを取ったときに、えーと、どういうメニューにするかというのは、とてもそのことを組むのが大変みたいなんです。大変なんですね。食事のおかずをどうするかみたいなね。
減塩、えーと、基本は本当は塩抜きです。塩分をとらないっていうことなのね。だけど、塩分をとらないで、味をどうするのかとかって、本当に難しいんですよね。で、しかも続けていくのは、とても。あまり厳密にやると食欲なくなっちゃうし、どうするかっていうことがあるわけですね。例えば、そのメニュー1つ、今はいろんな料理番組があって、インターネットで検索すると、レシピがポンっと出てきます。とても便利な世の中ですね。
だけど、がん患者が迷う食事の作り方とか、レシピ集なんかは、ポンっとは出てこないんですね。これは、その制度、システム的にはできるわけですよね。まあどなたか頑張って作っていただくか、国がサポートしていただけるかちょっと分からないけども。そういった意味で、その栄養学を学んでいる方たちだとか、専門にされる方、それから、えーと、料理の専門家もいらっしゃいますよね。作り方のね。おいしくて、しかも栄養があって、それが料理法、いろんな料理法の中でこう選択していくとレシピ集がこう出てくるみたいなね、ものをつくっていただくと、患者と家族にとってみたら、とても助かりますね。本当にそれはね、大変です。毎日のことなんで、大変なことだというふうに思います。

※ゲルソン療法とはドイツの医学博士マックス・ゲルソンが開発した食事療法で、無塩食、油脂類と動物性蛋白質の制限、大量の野菜ジュースの摂取などにより、免疫力を高めようとするもの。

前立腺がんの語り

尿路変更術を受けた後しばらくして前立腺から出血するようになり、今は週に1回輸血を受けている。それでも排尿の痛みを取るためには手術しかなかったと思う

そのあとに出血が、また出まして。それは尿じゃ、尿路変更というのは、えーと、身体障害者になっています、4級の。で、もちろん、膀胱から出ません。今、出血が出るのは前立腺からであって、それは膀胱に貯まって尿管から、尿管から出血が出るということで、今、出血が止まらんっていうことで、月に1…いや1週間に1回の輸血もしています。
最初わたしも、せっかく、まあ最初、五体満足で生まれてきたもんですから、ま、手術とかそういうやつは拒んできました。でも、最終的に排尿、排便するときにすごく痛みがありまして、その痛みを取るためには、もう手術しかないということですね。今は別に、尿のほうは、もう何の心配はないですけども、今度は、前立腺が大きくなって、で、前立腺からの出血だけです。それを一応、先生に問い…聞きましたら、今の主治医では、もうどうしょうもできませんと、その出血は、もう仕方ありませんということだったんですけども、自分なりに、まだ別ないい方法あると一応、今、模索しているところです。

前立腺がんの語り

前立腺の大きさが20倍になり、尿路(※)に障害が出て、痛みと血尿が止まらないので、尿路変更術をうけ、膀胱に尿が溜まらないようにした

そのあとに、また出血が、今度は出血が、血尿が出まして、で、血尿が出たんです。出て、今度は一応、止血剤とかいろんな…試したんですが、1ヶ月以上止まりませんでした。その後一応、検査しまして、もうあとは、どうせ、腎臓のほうにがんが大きくなってふさがってしまったら、あのー、…(尿が流れるように)尿管(※尿道カテーテル)の先頭を、膀胱まで入れないかんということと、あとは、前立腺が今、約面積として20倍大きくなっています。そうしたときに、膀胱のほうの出口と入口をふさいでしまって、尿が、逆…ま、逆流といいますか、こう、腸…体の中を、毒素が回って、腎臓とかいろんな、あの、そういう病気をおこすと。そうなったら、もう駄目ということで、一応、選択肢として、尿路変更という手術をいたしまして、尿路変更していっときはよかったです。

――尿路変更の手術について、少し教えてくださいますか? どこにどういうふうに管が入っているとか。

はい。尿路を変更というのは、腎臓から膀胱につながっている尿管を膀胱んとこで切ります。それを、今度は背中のほうに、その尿管が通っていますんで、それをこっちヘソのほうですね、正面の方に引っ張って持ってきます、2本とも。それで、そこに、小さな管が通っていまして、穴が開いています。そこに、ステントというて、管を入れて、そこから尿が出ます。だから、尿路変更というのは、膀胱に(尿が)入っていません。
で今現在、尿、尿としては、腎臓のほうの、ほうとしては、異常もないし、きれいなもんと言っていました。で、この前自分で、ま、パットと言いますけども、尿がたまる袋、パットと言いますけども。それを交換するときに、やっぱりどうしても、まあ、素人だったもんで、慣れてなかったもんで、漏れたせいか、そのアンモニアですね、尿というのは。アンモニアのせいで、皮膚がただれて、ちょっと痛かったんですけども。うん、でも自分で、何もかもできなきゃならんということで、今、自分で交換、マスターできています。で、そうですね、一晩で、約500ccですか。尿が貯まりますけども、その袋の中は、あの、ま、100ccも貯まったらパンクしますんで、なるべくは、その袋から管を通して、大きな袋に入れることになっています。

――普段っていうのは、その小さい袋のまんま?

そうです。それで、あの、小さい袋が一つありまして、今度、またどっか遠出とかいうときには、その袋から今度は、足につけるものがあります。まだそれは、そういう遠出したこともないし、してませんけども。それやったならば、約、そこの4時間5時間は、もてるらしいです。今は、もう2時間もたてば、その腎臓からも、尿が袋に貯まって、2時間に1回はもうそれを排出せんことには、えーと、パンクして周りから漏れるっていうことですね。でもそれは、自分なりに大体、勘で分かります。

――じゃ、重みとかを感じるんですか?

そうですね。で、やっぱし、1日の出る、尿が出る時間っていうのは、もう大体は、自分なりに分かります。

前立腺がんの語り

診断から14年目に血尿が出て抗がん剤を始めたが、1年半で医師から「もう打つ手がない」と言われ、緩和ケアを選択した

初めて血尿が出ました。そのときに、すぐ病院に行って、主治医に話したところ、もう、抗がん剤治療ということになりまして、抗がん剤を打ち始めて、血尿が1回止まりました。そうしているうちに、また、血尿が出て、抗がん剤治療を約1年半年ぐらい続けました。そのあとに、その後、もう、抗がん剤治療が効き目がないということになりまして、一応、先生、主治医のほうからは、「もう、打つ手がありません」と一応言われました。それで、家族、開いて、家族会議開いて、インターネット見て、がんを、ホスピスというとことで、一応、痛みを取って、緩和ケアということを知って、そこで約半年間、がんと付き合って、がんと共存できるような治療方法という選択になりまして、そこで…免疫療法とか、それから、サプリメントならびに、まあビタミン剤とかいろんな、あの、方法で、約半年間痛みも消え、体も調子も、よかったんです。

前立腺がんの語り

最初はPSA値が500だったのが、ホルモン剤でどんどん下がり、車椅子だったのが歩けるようになり、その後普通の生活ができるようになった

そのうちに、マーカーがどんどん下がり始めまして、えー、最初は500だったんですよ。ええ、で、それが、どんどん下がり始めまして、下がってきましたんで。で、整形のほうは以前として、大事にしなさいということで、コルセットそれから首のカラーは、両方とも固定しながら、まあ、おうちではね、それほどでもないけど、診察に行くときは、ちゃんとしていきましたね。ええ、でも、うちでね、それしていると、筋肉が衰えるかなと思いながら、はずしてね、勝手にですよ、やっていましたね(笑)。それで、もう、毎月通院していましたけど、そのうちに、2ヶ月に1度でいいですよとかということで。もう、どんどん、うーん、禁じられていたことが、えー、いい、いいじゃないですか、おうちの中で歩いてくださいとか。でも、車いすから離れることもできましたし、で、今では、車も乗ってもいいですよということも言われましたし、ま、先生のほうも、特に、これは、気をつけてくださいということは、ま、ゴルフはちょっと控えなさいというぐらいで、もう激しいスポーツとか、重い物を持ったり、ということだけは控えていますけど。まあ普通の生活が、できるようになったということで、大変喜びながら、今は人生を楽しんでおります。

前立腺がんの語り

退院して半年後に痛みが和らぎ、軽い痛み止めに変わった。歩けるようになると生活が全く変わり、1年半で痛みは完全になくなった

――で、あの、痛みが実際、こうやわらぎ始めたのは。

そうですね、退院する2週間ぐらい前かな。ええ。ま、そのころからは、痛みもあの、徐々にやわらいできて、で、モルヒネの量も少しずつ減ったみたいですけど、その辺は、わたしも詳しいことは分かりませんけど。退院するときも、痛みはありましたし、退院後も、そのモルヒネをいただいてましたからね。で、それから、あの、痛みが全くなくなってから、車いすを下りて少し歩いてみるかという、うちの中ですね。で、歩いてみるかということを、言われたのは、1年半ぐらい経ってからですかね。はい。

――1年半経ってようやく、痛みが全くなくなった。

もう、そのときは、全くありませんでしたね。

――で、それまでは、モルヒネのほうもずっと使われていたんですか。

あの、モルヒネはなかなか出してくれませんので、で、もう、10ミリグラムぐらいになって、で、それを退院後半年ぐらい…いただいたかなあ?で、もう、痛みでも、耐えられない痛みじゃないんですよ、もうその頃になったときは。で、もう、定期的に、あの、受診しますんで、で、「どうですか」って言われて、「ああ、少しありますけど」ということで、もう今の、本来のモルヒネじゃなくて、痛み止めの軽いのですか、うん、そういうので補っていましたね。はい。だから、モルヒネ使ったのは、退院してから、半年…ぐらいかなあ、うん、出してくれたのは。あれなかなか薬局で出してくれませんので。あの、そういう看護婦さんの指示で、あの、もらってくるということで。が、病院のほうも、多分、その痛み止め、ほかの痛み止めだったら、全然問題ないと思うんで、痛みが小さくなったときに、ま、それに替えられたと思いますけど。ま、それから、どんどん痛みがなくなりまして。もう、おうちの中で歩けるようになりましたんで。その全っ然、 生活が変わりましたね。はい。