投稿者「dipex-j」のアーカイブ

乳がんの語り

ホルモン療法の副作用で、体がザワザワする感じで落着かなくなって、人に突っ掛かりそうな気分になった

やっぱりその出ているべき女性ホルモンを一気にバっと止めたので、よくあるその更年期症状というのが出まして。で、私はその更年期について、まだ自分はまあそんな年じゃないっていうのもあったので、親からもまあ友達からも全然聞いてなかったので、どういう症状が出るかが全然分かんなかったんですね。で、一応本とかでは調べてたんですが、出方もその人によって違いますって書いてあったので。
で、私の場合はまあその注射を打って、2日目か3日目の夜なんですが、まあパソコンに日記を書きつつしてたらば、突然すごい何ていうんでしょうね。こう体がこうザワザワする感じで落ち着かなくなりまして。
まあよくいう、ここで誰かがちょっと何か気に入らないことを言ったら、こっちも突っ掛かるぞ!みたいなね、そういう感じになったんですよ。なので、そばに主人が、まあ連れ合いがいたので、これはまずいと思って、「いや、何かね、すごい変な感じがするから、悪いけど1人になるわ」って言って、お風呂入りに行ったんですね。で、まあお風呂入りに行って、まあ10分、そのときは10分か20分ぐらいで、落ち着いたんですけれども、何なんだろう、これと思いながら、次のとき先生に言ったらば、「まあもしかしたら、その副作用かもしれない」って言われて。

乳がんの語り

ホルモン療法開始後2週間目くらいから、頭痛や関節痛や手のむくみなどいろんな症状が出たが、次第に副作用は減っていった

あとはホルモン治療して、2週間目かそのぐらいにすごい頭が痛くなったんですね。もともと、私、頭痛とかはあんまりしたことがないというか、ただ、まあ目が悪いので眼鏡が合わないというので、まああったんですが、それでもないのにすごい頭が重たい感覚が出てきたりとか、あとは、両手両足首がすごい節々(ふしぶし)が痛くなったんですよ。で、本当に寝て起きて、まあベッドなんですけれども、足を着くときにそーっと着く感覚。で、立つのにそーっと立つ。で、まあ階段を降りるのに手すりにつかまりながら降りるっていう感覚なんですね。で、えー?っと思って、まあそんな副作用があるのかなあと思ったんですが、まあ本とかいろいろ見たらば、やっぱりそういう副作用が出ている方がいらっしゃったので、まあ大丈夫かなと。ただ、やっぱりそれを調べて分かるまでは、え、これずっと一生? と思ったんですね。
で、次のときに先生に聞いたらば、「いろんな副作用は出ますが、半年たてば落ち着きます」って言われたんです。で、へえーとか思いつつ、まあ両手両足の、何て言ったらいいか、そのこわばりも分かってからは朝起きたときに、もういろんな、あのう、柔軟体操とかするようになったらば、だいぶ楽になって、それも1カ月か2カ月で落ち着いて。それが落ち着いたと思ったら今度は何て言うんだろう。
突っ張り感ですよね。両手の。何ていうの、手のひらがこうすごい、何かむくんでいる感覚があって、まあそれも起きて動きはじめると、まあ30分か1時間するとすごい、楽になったんですけれども、まあ本当に次から次へといろんな症状が出ました。だけど、何か毎日、そういう中でも、いろんなことをやり始めて、自分がまあ抗がん剤が終わっているので、いろんなこう日常の生活に戻り始めたとき、まあ仕事は戻ってなかったんですけど、だんだんだんだんやっぱりそれに慣れてくることで、本当に、副作用は減ってきました。

乳がんの語り

肺などの臓器に放射線が当たらないよう、照射位置をきめるのに、手術した側の腕を上げた状態で身動きできずに40~50分かかった

最初のときに、先に放射線治療を受けてた友達からも、聞いてたので、まあすごい安心して受けたんですけれども。放射線治療って最初に、その当てる場所、内臓に当ててしまうと大変なこと、肺が近いので大変なことになるので、CTを受けて、当てる位置を決めるのに40分から50分身動きできないんですよ、腕を、自分の患肢を上げたままで。まあその話は聞いてたんですが、私の場合どうもその方よりも1ヶ所多いので、その人が1回に当てられる量みたいなのが決まっているらしくって、その計算するのにすっごい時間がかかって、人よりも10分か15分長かったみたいで。もう、1人、放射線を当てるその部屋で待たされて。なーんも、ずっとしびれるし、動いちゃったら、またやり直しになっちゃうからって、そのとき思ったのは、私みたいに、まあある程度若い人はいいけれども、子どもだったりとか、お年寄り、年配の方はこういうのは大変だろうなあっていうのがありましたね。もっと楽に、簡単にできないのかなあっていうのがそのときちょっと思いました。

乳がんの語り

便秘で痔になりつらかった。抗がん剤の副作用とは知らず、先生に言わなかったが、下剤を処方してもらえばよかった

ただ、あと、ちょっとつらかったのは、やっぱり、腸のほうの動きが悪くなるので便秘気味になるんですね。で、それが私はまさか副作用だとは思わないので、先生にそれを言わなかったから下剤はもらわなかったんですよ。で、まあ自分のほうで、こう冷たいお水飲んだりとかそういうふうにしてたんですけど、やっぱりそれはちょっとつらかったですね。まあ痔(じ)が出るとかそういうふうになって、あとで友達に聞いたら、友達はあとから抗がん剤やったので、「いや、下剤もらったよ」って(笑)。先生は、こちらが言わない限りはそんな症状が出てると思わないので、わざわざね、「下剤出しましょうか」とは言ってくれないんですよね。だから、何かあったらば取りあえず先生に言ったほうがいいんだなっていうのは思いました。あんなつらい思いするよりは、言って、やっぱりその抗がん剤飲んでても大丈夫な下剤っていうのもあるだろうし、
うん、そこは自分の中でまさか副作用とは思ってなかったので、その知らないっていうことがちょっとマイナスのほうに行っちゃったかなっていうのはありました。

乳がんの語り

体力が落ちて治療できなくなると思い、抗がん剤治療中は食べられるときに食べられるものを少しずつでも食べるようにし、できるだけカロリーの摂れるものを選ぶようにした

抗がん剤始まって、受けたその日は、午前中、大体、お昼に行って、2時ぐらいには終わるんですが、家に戻ってきてからは、夕方までは全然何にも、「ええ? 全然気持ち悪くなんてならないじゃない」って、自分の中では思ってたんですが、夕方ごろからちょっとムカムカし始めて、「えー」と思って、そのうち、もう、本当に、あんまり下手な動きすると吐くかもという感じになったので、大体抗がん剤を受けたその日の夕飯は何かを買ってきてもらう。で、なぜだか抗がん剤やっているときにおいしく食べれたのがハムサンドだったんです。マヨネーズの味がすごい良かったのか、で、ハムもすごい食べやすくてなぜかね、ハムサンドはね、すごいおいしくいただけて。で、友達に言ったらばやっぱりそうだって言ってたんですね。
だから、量は食べれないんですけど、本当にもう自分が食べれるものを少しずつ食べるということは、すごい必要だなあと思いました。やっぱりさっきも、言ったように、体力。食べれないっていうことは体力も落ちちゃうので。そうすると、せっかくの治療も続けられなくなるということで、それだけはすごい頭の中にありましたね。だから、回数は多くなくても、量は少なくなってもいいから、最低限のものは食べようっていうことはすごい頭にありましたね。で、なぜだか梅干しがすごい食べたかったです。
で、毎日、食べて、私ってこんなに梅干し好きだったかしら?って(笑)、思いながら、まあ後で抗がん剤が終わってみるとピタっと(笑)、あんまり食べなくなってしまったんですが、あとは、やっぱり量が食べれないので高カロリーのものですよね。量が少なくて高カロリーのものっていうと、結局チーズとか、牛乳とかヨーグルトとか、ああいうたんぱく質のものをよくやっぱり食べるようにしてましたね。
で、その吐き気なんですけれども、その夕方から大体4日目まで続きました。で、なぜだか4日過ぎるともう、気持ち悪いのが治って、次の抗がん剤を受けるのが1週間後なので、2日間は、おいしくいただけるので、そのときにもうできるだけ食べて、その4日間食べれなかった分を補ってましたね。

乳がんの語り

術後しばらくの間、温かいものを飲むと手術した側だけに温かさが伝わるということがあったが、ネットで調べたら同じような経験をしている人がいた

術後、なぜか温かいものを飲むと左側だけがすごいそのあったかいのが伝わってくるのがすごいよく分かったんですね。何なんだろうと思ったんですが、まあしばらくしたらば治まったんですが、先生に聞いたときに、「いや、食道のほうの神経は切ってないけれども、まあ、あのう、検査しますか」って言われたんですけど、「まあ大丈夫だから、あの、いいです」って言って、ねえ、胃カメラとかそんなの飲むの嫌だし、「いいです」って言って、後でね調べたらば、やっぱりそういう経験されている方がいて書いてあって。あ、いるんだ、そういう人とか思って。そこら辺はやっぱり、ああ、まあインターネットとかパソコンが使えたので聞けて良かったなあっては思いましたね。

乳がんの語り

ただのリハビリではつまらないと思ったので、フラメンコを習い始めたり、わざと高いところに食器を置いたりして工夫をした

あと、あのう、やはり、左腕が、まず右腕よりは、多少はこう上がりにくいっていうことがあったので、何かリハビリをしなければ、ただ、家で、腕上げてのリハビリはつまんないと思ったので、じゃあ、両手上げられるのはと思ったときに、やはり仲間が「フラメンコやってみない?」っていうことで。「ああ、それならば、取りあえず見に行ってみるね」ということで、見学行って、あ、両手も両足もこれはボケ防止にもなるわということで。で、踊ることも、あの学生時代にちょっとやっていたので、ああ、面白そうだねということで、あの、やりました。やっぱり、あの、ずっと続けるためには、何か楽しみながらじゃないとできないなあというのは感じましたね。で、その踊るっていうことで、自分が意識しないで、その手を上げたりとか、体を動かしたりっていうことができたことは、本当に、まあ今も続けているんですけれども良かったなあと思っています。
あと、やはりその、まあリハビリだけっていうことじゃないっていうことで、日常の中で入れなきゃっていうことで、実は食器を、自分がちょっと手を伸ばした位置で取れるという場所に、食器、普段使う食器を置いて、毎日の中で、右手ではなく左手で取るということを、あの、するようにしました。
やはりそのおかげなのか、人よりも、あのう、手の上げるのはすごい不自由なく、あの…、できるようになったと思います。

乳がんの語り

腕の付け根や傷口の周辺に突っ張り感があったが、数ヶ月したら慣れた。ただ、5年経った今も気圧の関係で傷口が重たく痛むときがある

で、あと、えー、温存しているんですが、やはりまあ傷口はこう凹んでますよね。ということで、こう、すごい腕を下ろしたときの違和感があったので、「すごい気になるんですが」って言ったら、「まあ一応、まあ手を動かすために大胸筋?でしたね、筋肉は残しているから、まあそのうち慣れるよ」って言われて。確かに、3ヶ月ぐらいしたらば慣れましたね。
で、あと、その、やはり切っているということで、ていうことは、皮膚と皮膚が減っているので、こう突っ張っているわけですよね。で、最初のころに、腕に1本、こう何か筋…だから手首から、その傷口まで、腕の付け根まで、1本何かこう引っ張られている感覚があって。で、それが、うーん、何なんだろう?と思って聞いたらば、別に、あの、「まあ静脈炎ではないし、神経は切ってないから大丈夫だと思うよ」と言われて、あ、そうかって。そこの、ね、ちょっと不安だったんですけど、先生に言われたことで安心して。
で、それがなくなってきたと思ったらば、今度はやっぱり腕の上げ下げをすることで、今度、傷口の下ですよね、このあたりがすごい皮膚が張ってきたんですよね。で、痛くて、何なんだろうと思ったんですが、まあ考えてみたらば、今までになかった動きを筋肉も皮膚もされているわけですよね。だから、それに慣れるまでやっぱり突っ張っているのかな。で、それがなくなったらば、また次の下の部分が痛くて。まあそこまでになったらば、もう体も、ある程度皮膚も伸びたのか、慣れてきたのか、あの全然痛さはなくなって、ああ、良かったなあと思って。で、やはり人間の体っていうのは、本当に慣れるんだなあと、すごいなあということは、病気になって実感しましたね。
で、あとは、時々、まあ今もそうなんですが、傷口が重たかったりとか、痛むときがあるんですね。…ちょうどそうですね。気圧が、えー、だから、天気が悪くなる半日ぐらい前ぐらいにちょうど痛くなるんですよね。で、ああ、そうかと思って、まあそのうち良くなるのかなと思ったんですが、どうも5年経ってもなってますので、まあこれはしょうがないかな。一生の付き合いかなとは思っているんですが。

乳がんの語り

本当は10日間で退院できるはずだったが、元気なのにドレーンから出るリンパ液の量が減らないので退院が延びた

で、そうですね。それでずっと、その治療、あの、さっきも言ったように、本当は10日間で、まあ普通は退院できるっていうことだったんですが、その目安っていうのがそのリンパ液が20…20CC、1日20CCになるまでっていうことだったんですね。どうも私はそのリンパの液、量が多いらしくて、なかなかならなくて。でも、あの、何にもすることがないので元気なんですよ。やっぱり内臓じゃないので、乳がんって。普通の、胃とかだったらば寝てなきゃいけないとかあるんでしょうけど、乳がんって元気なので。一見、何でもないのに、何で入院してなきゃいけないのかなあっていうのはやっぱりありましたね。で、まあ看護師さんに「まだかなあ」とか聞いたときに、やっぱり先生に聞いてくれて、「いや、あのう、量の減らない方はいませんから」と言われて、「そうかー」と思って納得したんですけれども。

乳がんの語り

あとで後悔したくなかったので、治療についてやるだけのことはやってみようと思った

で、結局はその放射線治療もして、まあ抗がん剤もやって、現在、どれが効いたかはよく分からないですけれども、うん、そのとき、そのとき、先生から言われたっていうのもありますが、自分でそのちゃんと治療法を選んだっていうことがあるので、これだけやったら再発したとしてもそれはしょうがないと、いう感じはありますね。ただ、本当に言われたのは、「もう抗がん剤っつうのは、がん細胞も叩くけど、自分本来の体もすごい傷つけるからやんないほうがいいんじゃないの?」っていうことはいろんな方に言われたんですね。だけれど、私は、「まあ途中で駄目だったらやめるけれども、後で再発したときにあの治療をやっておけば良かった、これやっておけば良かったっていう後悔はしたくない」、ということで、「取りあえずそのときにできる治療は、私は全部やるつもり」と言って、やりました。