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インタビュー時:40歳(2017年2月)
疼痛期間:8年以上
診断名:頚椎症。

首都圏在住の男性。パートナーとその家族と同居。勤務医を経て大学教員となる。脳性麻痺という生まれつきの障害をもっており、車椅子の生活である。書籍の執筆が大学の仕事と重なったことで、左側の首、肩、左手小指にかけての強烈な痛みと痺れが出た。自分の研修医時代をよく知る医師に診察を受け感情を吐露したことで、痛みが和らいでいくことを経験し、現在は当事者の視点から痛みの研究に取り組んでいる。

最近やっぱり外来でそれを徹底しているとすごく楽になってくるというか、外来がスムーズに進む。まあ、あの、当然患者さんの満足度も高いですし。意味を、意味は欲しいですからね、その…私も痛かったときに、何でなんだって思いますので。物語が欲しいというか、そこに解釈が欲しいですよね。むしろ、その解釈がないことが不安を引き起こすので。とりあえず痛みを取ってほしいっていうふうな感じに切り詰められちゃうと、ちょっと何か泥沼にはまってしまうような感覚がありますね。なので、外来の変化を一言で言うと有意味性でしょうか。症状の有意味性の強調でしょうかね。もしくは徹底ですかね。

なんか本当に、例えば、あの、お受験戦争に巻き込まれて、それを痛みとしてパンと経験するっていうお子さんも結構たくさんいらっしゃるんですけど。そうなると例えば、ちょっとしたケガとかをきっかけに慢性疼痛になっていくというときに、思春期外来ですよね、13歳とか14歳とか。ここが結構本当に主戦場というか。あの、何でしょう。いい中学に行く、いい高校に行く、そうしたら自分の人生はいいものになるっていう物語をずっと生きてきた子はたくさんいるわけですよね。そういう中で体が実は水面下で悲鳴を上げていたとしたときに、その、それが慢性疼痛として、ある年齢でバンと出たときに、えー、そうですね、その、さっきの破局化ですよね。つまり痛みを早く取ってください。そうしたら、もう1回勉強に戻れる、お受験に戦争に戻れるっていうふうに思う。その思考様式が破局化ですよね。
ところが、そうではなくて、それは何か自分の人生の筋書きを修正するサインなのかもしれないということを13歳の子に伝えるというのは、至難の業ですね。大抵の場合、親もいますので、そこには。あの、ご両親も、早く取ってくれと。そうしたらもう1回受験できるかもしれないというふうに、家族ぐるみでそういう物語の中にいるときに、今日話したようなことを伝えていくのは、ものすごく大変ですね。
なんかタイミングがあるなというか。その物語を書き換えていくタイミングみたいなのってどっかで、さっきのあきらめじゃないですけれど、どっかで疲れていないと。あの、だから、13歳で無理で、例えば20代後半とか30代になったときに、今日の話みたいなものに触れると、「ああ、そうか、なるほど」。私も3人目の、外来の先生に出会ったのが32歳だったんですけど、ちょうどいい案配だったなと思います。20代で体が痛くなって、これからというときにあの、同じ話を聞いても、もしかしたら変わらなかったかもしれないですね。なんかもう、そろそろ潮時じゃないですけど、そろそろ自分の物語を変えないとどうしようもないってどこかで思ってないと、そういうタイミングでないとなかなか、難しいなと思う。

私は: です。

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