インタビュー時年齢:75歳(2012年12月)
常用薬の副作用(胃潰瘍)の予防薬の治験(第3相・プラセボ対照試験)に参加。
首都圏在住。長年通院している病院で、狭心症治療薬(バイアスピリン)の長期服用中で胃潰瘍になったことがある患者を対象とする治験のポスターを見て、自分が役に立つことがあればと思い、参加を決意。2010年から約1年間参加した。薬が増えることに苦痛を感じることもあったが、治験に参加していることの責任感もあり、やめたいと思うことはなかった。

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プロフィール詳細

三田さん(仮名)は首都圏在住で、現在は妻と二人暮らしをしている。現在の病院に通院する前から、異型狭心症で、今の主治医に診てもらっていたが、主治医の異動をきっかけに三田さんも転院し、1997年ごろから現在の病院に通院している。お世話になっている病院で役に立てればと思い、2006年ごろより病院のボランティアをするようになった。治験について知ったのは、病院に掲示されたポスターがきっかけだった。「狭心症の治療のためにアスピリン(バイアスピリン)を長期間服用しており、さらに胃潰瘍になったことがある患者を対象としている」という条件に自分自身が当てはまると思い、さっそく主治医に相談した。長年にわたり通院していて、親しみのある病院に対して感謝の思いがあり、自分が役に立つことがあればと、迷わず治験参加を決意した。家族には参加するよ、と報告をした程度であった。治験薬は海外では既に使われている薬であり、日本で使えるようにするための治験と説明を聞いたのも、安心材料のひとつであった。

治験参加期間中は定期的な血液検査や胃カメラ検査を受けなくてはならなかった。当初、胃カメラ検査に苦痛を感じたこともあったが、徐々に慣れていった。定期的に検査を受けていることは人間ドックをやってもらっているような感じがして、きちんと身体のことを診てもらっているので、かえってありがたいと感じた。また、飲まなければならない薬が増えたことを苦痛に感じることもあったが、治験に参加すると決めたからには、自分には責任があるという思いにつながっていたので、治験参加を辞めたいと思うことはなかった。治験が治療でないことはよくわかっていて、プラセボを飲むグループになるかもしれないこと、また治験が新しい薬を世の中に出すためには必要な手続きであることも十分に理解していた。途中、自分がプラセボのグループかと思ったこともあったが、だからといって辞めたいと思うことはなかった。

毎月の来院時に対応してくれた治験の担当者(臨床研究コーディネーター:CRC)は親切な人で、説明も詳しく、丁寧に対応してもらった。CRCとの出会いはよい経験だったと思う。また治験に参加したことによって、新しい薬の開発に向けてどのようなことが行なわれているかを知ることができ、知識の幅が広がったことにも満足している。

治験への参加を検討するときには、自分が役に立ちたいという精神が必要であり、謝金を目当てに参加するのはよくないことだと思う。治験について十分な情報を得て、自分で納得して参加することが大事である。治験に関わる医療者は、親切な対応や丁寧な説明を心がけて欲しい。

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