診断時:19歳
インタビュー時:52歳(2017年9月)
主な発症部位:小腸
関東地方在住の男性。妻と子ども二人。
学生時代に発症し腸管破裂で緊急手術をした。その後は腸閉塞で緊急入院したこともあったが、全体的には落ち着いた状態が続いて、その間に結婚をして子どもも二人もうけた。しかし、45歳のころから悪化し、直腸に管を入れて便を流すドレナージをやったり、レミケードを試してみたりしたが、結局直腸がんが見つかり摘出手術をし、その時同時に恒久的人工肛門にした。術後はクローンの方は寛解が続き、現在は普通に食べることもできている。

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プロフィール詳細

 高校を卒業して予備校に通っている頃に発症して、血便が出たり痔ろうになったりしたので、いくつかの病院に行ったが、なかなか診断がつかず、メンタルな問題とか過敏性腸炎とか言われた。翌年大きな病院で小腸造影をやってようやくクローン病の診断がついたが、当時は治療として栄養剤とサラゾピリン(*1)くらいしかなく、一旦は寛解したものの、その後しばらくして腸管が破裂して緊急手術となった。その後は落ち着いて大学も卒業し就職し、32歳の時に結婚して子どもも二人生まれた。その間も肛門病変は続いていて、腸閉塞を起こして救急で入院したこともあったが、おおむね順調な生活が続いていた。

 しかし、45歳のころ体調が崩れだし、それまでの薬だけでは対処できなくなったので、当時出てきたレミケード(*2)をやってみたが、狭窄がさらに進行してしまい使えなかった。また肛門が狭くなってしまって排便がうまくできなくなったために、ドレナージといって直腸に直接管を入れて便を流すという方法をとった。1年半くらい続けたが、それを一生続けるわけにはいかないということで、セカンドオピニオンも取りながら色々検討しているうちに直腸がんが見つかり、結局直腸を切除することになった。それが46歳の時で、同時に恒久的人工肛門を作った。

 手術後のベッドの上でストーマパウチ(*3)を見ていると、これから先この姿でどう生活していくのか途方に暮れてしまった。最初の頃はパウチが外れて便がもれてしまうなどの失敗もあったが、その時手術をしてくれた病院のケアがとてもよかったこともあり、だんだん取り扱いにも慣れて、今では普通に生活をしている。また、人工肛門にしてから、なぜかクローン病の方は落ち着いており、最近は食事はなんでも食べられるようになった。また、がんの方も手術から5年がたち、医者からはもう心配はいらないと言われている。

 19歳の時に主治医から「これは大変な病気だから」と言われて、その後33年間クローン病と付き合って来た。確かに病気自体は治らないし、色々大変な面もあるが、人生総体で考えれば7割くらい元気でいられればいい方ではないかと考えている。同病の若い人にも、それほど悩まなくても普通に生活できるし、結婚して子どもをもうけることもできるということを伝えたい。

*1 サラゾピリン:(一般名:メサラジン)クローン病の基本薬
*2 レミケード:(一般名:インフリキシマブ)生物学的製剤(抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤)
*3 ストーマパウチ:ストーマに貼り付ける便をためるための袋

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