投稿者「dipex-j」のアーカイブ

前立腺がんの語り

全摘 術後、継続的にPSAを測っている。症状はなくとも値が高くなったら注意が必要なので、2~3ヶ月に1回測ることは大事だと思う(テキストのみ)

あの、PSAは測ってます。最近はPSAはほとんどゼロなんです。つい先週、じゃない、今週だ、5日前に測りましたけども、PSAはゼロでした。手術後ずっと0.03とかゼロとかいうことで、出ておりません。だから、手術した後で、あの、PSAだけは必ず測ってないといけません。それはまあ、多分手術される先生はおっしゃると思うんですが。症状はなくともPSAが高くなったらやはり注意するということは大事だと思いますね。どのぐらいの間隔で測ってるかどうか分かりませんが、最初は3月に一遍。2年たてば、1年に一遍でいいよというふうに言われましたんで、専門家から。だから、1年か2年の間は2~3ヶ月に一遍ずつPSA測られたらいいと思いますね。それは大事なことだと思います。

前立腺がんの語り

知人や親戚に勧められてアガリクスの錠剤を飲み始めた。問題(※)が起きて製造中止になったが、残っている在庫を量を減らしてのみ続けている

最初はね、私が入院をして、で、近所の同じ町内の方の、奥さまも入院されて、その旦那さんとわたしが懇意にしていただいたときに、今のアガリスク(※)っていうキノコの話がありまして。そのときに、そのアガリスクの、煎じた薬をたくさん飲むといいという話をまず聞きましたね。で、それで、最初、紹介されましたけど、あれ(煎じたもの)、半端な量じゃないですよ、その飲むのが。だから、わたしは、そんなの飲めませんから、といって。いろいろ話を…皆さん、わたしのことを心配して、兄弟だとかいろんなところから情報を入れてくれましたんで。その中に、一つ、アガリスクのその錠剤の、発売元があるからということで、それを紹介されて、で、それを、一応、とりよせるようにして、それを飲みはじめましたね。
それが、今の治療(放射線とホルモン療法)を中断しているとき、病院でその時に(=入院中に)、それを紹介していただいて。治療を中止している間に、少しずつそれを飲むようになりましてね。病院の先生には何も一切、知らせてませんけど。で、飲むようになりました。それは、何錠かという、向こうの、発売元の指示がありましたけど、わたしはわたしなりに自分で判断して、ま、この程度だったら飲めますよ、ちゅうことで。それを飲み続けていましたらね、そしたら、まあ、そのあと治療始めても、全然、その食べれなくなったっていうことは、ありませんでしたね。
だから、それは、まあ、いいのか悪いのか分かりませんけど、ずうーっと、今もって続けていますけどね。一時期、アガリスクの、あの問題が、あの新聞なんかに載りましてね、製造はもう中止していますから、もう今は、その薬はありませんので、もう、今は、うちにある在庫だけですけど。それは、ずっと飲み続けていましたね。ええ。だから、それが、よかったとは思いませんけど、自分自身に、それが「いい」と思って―今の薬も、小麦粉も一緒だっていうこと言われることがあるけど―思って、それを続けるっていうことも、一つの何となく自分に安心感を与える、一つの手かもわかりませんね。人間なんてそんなもんかなと思いながら、今も少しずつですけど。ま、量は全然違いますけどね、そのころの量と、ほんと。で、高いんですよ、非常に。うん、その薬っていうか漢方薬がね。高いけど、ま、それはそれでしょうがないと思いながら、うん、それで元気になれたかも分かりませんので、ま、それを続けていますけどね、今は。

※しばしば「アガリスク」と呼ばれますが、正しくは「アガリクス」(カワリハラタケというキノコのラテン語の学名に由来する)です。

前立腺がんの語り

免疫細胞療法も受けてみたいが、大きな大学病院では専門性が高くなって横の連絡がなく、患者の希望に対応してくれない

免疫療法もね、積極的にやるようなスタンスでね、泌尿器科の先生方は忙しくてすぐできない。大きな大学であればあるほど、その、専門性が高くなって。その辺に、わたしは、期待しているから、わざわざ行ってるんであってね。で、そういうふうな希望を申し上げてもね、なかなか、やっぱり保険が効かないからとかさ、いろいろやっぱり、ほかの科の人たちに、あの、横の連絡してお願いすることも、まあ、したくない…しづらいんでしょう。したくないというよりも。だから、そういう大学側の考え方、理念というかね、患者側に立ったやり方も、それぞれ、やっぱり、もうこの際だから、いろんなことをやってもらいたんだけれど…なかなか。

前立腺がんの語り

公立病院の医師は代替療法自体を否定するものではないとはいいつつも、標準治療以外は勧めない。小さな病院のほうが対応してくれるらしい

女房の場合、かかりつけ先生にも、あの少し相談したことがありますけども。ま、手術する前、前後は、やめてほしいけども、あとは、決して、それを否定するもんではないよ、代替医療自体はですね、あの、否定するものではないよということは、先生も言っていただいたわけですけども。やっぱり、特に公立病院の先生ですもんで、確立した医療以外のことは、勧められないというようなね、ご意見でした。
もうそれは、やっぱり、それ以上は――大きな病院ですもんでね――言えないかなとは思ったんですけどね。そいでこちらから、相談していくにも、やはりあの、インターネット見ていると、小っちゃい病院って言ったら失礼ですけども、開業医の方が、メーカーの依頼を受けて、その、要するにフコイダンを使って、まあ事実、ある程度の実績も挙げているよっというような、ネットでの情報ですけどね、そうは感じているですけれども。やっぱり、大きな病院になると、細かい、そんな代替医療のことまでは、まず、無理だと思いますし。

前立腺がんの語り

主治医にサプリメントについて相談したら、効くわけないよと言われてしまい、自分の判断でするしかないと思った

こういうふうにね、「サプリメントあるんですけども、これを飲んだ場合は問題ないですか」とかね。そしたら、「そんなもんは効くわけないから」っていう形で、「ああ、そうですか」って。で、一応は、こう、相談してみたんだけれども、そんなもん、最初から頭ご(な)しに「効くわけない」という感じで言われたから、これは自分の判断でしなきゃいけないなと思って、自分の判断で、うん。うん。大体もう、ほかの人にこう言って相談すると、大体「そんなもん効くわけない」と。「逆に今の薬がね、状態が判断がしにくくなるから飲まないでくれ」って言われるほうが多い。うん。
そういう西洋療法だけでというか、がんこな先生というか、そういう理解をね、これはもう、自分の要するに治療法に関して、要するにデータが分からなくなるからそういうふうに言われるのかもしれないし。どういうふうにね、その、今後…。そういう併用してやること自身がね、絶対こんなもんは良くないとかね、やっぱりいろいろなとらえ方があるから。この辺をどういうふうに、もしくはね、あの、がんになった人がね、どういうふうに西洋療法やってて、それで副作用ばっかり出た場合、じゃ、自分としてどういうふうにして対応していっていいのかとかね。その辺もすごく思うんですけども、そういうふうにサプリメントというと、大体拒絶されるほうが多いんで、先生にどういうふうにね、もしくは「こうやって薬と一緒にね、併用して飲みたいんですけど」って言った場合に、なかなか、オーケーというか、いうのはとられにくいのが現状じゃないかなと思うんですよね。

あの、今のかかってらっしゃるその先生には、サプリメントのこととかっていうのはお話しされてるんですか。

だからもう一回、最初に話したから、それ以上余計なこと言う必要ない。また怒られるだけの話だから、言ってないですよ。で、「数値が下がってきたね」って、「ああ、ありがとうございます」って、その、そういう形で。で、ちょっと「数値が上がってきたね」って言ったら、「ああ、そうですか、はい」っていって、で、その辺を自分でかみ砕きながら、ああ、そうか、あれは1ヶ月間薬やめたから、こう、数値がちょっと上がったのかなとか、そんな程度で。

前立腺がんの語り

代替療法は、医学的に証明されていないものが多いし高額なので、そういうものの話を持ってこられるとご免被りたいと思う

もうそういうの(代替療法)は、全然、信じないことにしてるんですよね。もちろん、あの、お金もかかりますからね。ああいうの、何かこの医学的に証明されてないのが多いですからね、やっぱし。キノコかなんか知りませんけど、ああいうのも医学的にはちゃんと証明されてないのに、やたらにべらぼうに高いお金払って。で、効いたか効かないか分からないような、そういうのは全然、もうもともと興味がない。
まあ、あのー、温熱療法とかなんかやる人もいますね。僕のホームページに書いてきた人も、いろんな温熱療法で、まあ確かに温熱、高い熱でがんは死ぬわけですから、いかにその前立腺に近いところをあっためている、どんなふうにあっためるとかね、何かやっていました。でも、よく、あの、テレビやなんかも時々やりますけど、あのう、岩盤浴かな、熱い何か岩の上でね、寝てたりして、ああいうのが何か効くとかいう話はね、聞きますから、まあその、あれは一理あるのかなと思ったりしているんですけどね、ええ。そこまで行くのに、お金かけていく…ねえ、行くのもどうかなと思ったりして。
やっぱり僕の、何ていうかな。やっぱ科学的に検証された治療法がいいということで。まああの、僕が前立腺がんだと聞くと、いろんなその、この木を煎じて飲むといいとかいろいろね、持ってきてくれるんですよね、こういっぱい。まあそういうのもいいのかもしれませんけど、やっぱり面倒くさいしね、いっぱい飲まなきゃあかんし、やっぱしあれは御免被りたいですね(笑)、ええ。いろんな話もね、これがいい、あれがいいっていうような話も持ってきてくれる人もいますけどね。まあ、大体その続きませんよね。煎じ薬もね。まあほかの病気にも効くのかもしれませんけどね。なかなかですね、そういうのは。

前立腺がんの語り

漢方の効果は否定しないが、儲け主義で売っているようなサプリメントは反対。食品で補うのが一番だと思う(テキストのみ)

僕は漢方は否定しないんですけど、サプリメントっていうのは、もう特に反対なんです。必要だったら、医師の指導を受けて飲むべきであってね。一般にもうけ主義で売っているサプリメント、絶対に使わないほうがいいですよ。そんな無駄遣いすることないと。大学病院でもね、漢方をやっているお医者さまもいらっしゃるから、効果があると思いますからね。ただ、亀甲を粉にして何とかいう変な薬もありますから。ビタミン剤なんかは果物だとか、雑穀だとかね、そういうビタミン含まれている食料品で、補うのが最高であってね。薬で補うと悪い副作用がありますよ。あの、胃を使わないでね、薬だけでやったら、胃はね、もう要らないと思って吸収しなくなると聞いたんですけど、やっぱり胃はね、あるんだから、こき使うべきですよ。

前立腺がんの語り

がんで死ぬとしてもやることは皆やったと思いたい。免疫細胞療法はとても高いが、乳がんの妻には、土地を売ってでも受けさせてやりたい

ただ 、その、手術方法の選択以外にですね、やっぱり、これ代替医療のまあ、西洋医学にも、とにかく、ちゃんと手術してちゃんとやられたのに、毎年、何人かの方が亡くなってみえるですね。ほとんど、がんで亡くなっている方、たくさんありますわね。そういう方に、はたして、その方々が、ほんとうにまあそれでいいよ、仕方ないよって亡くなっていくのか。それとも、まあ、中には、こういういろいろ代替医療をやることはみんなやったんだと。悔いのないそのがんとの闘いで、ま、あのー、満足はないんですけども、やることはやったんだということで亡くなってく、私は、そういうふうに、もし、がんで死んだとすれば、そういうふうにありたいと思っておるんですけども。
たとえば、がんでも、やっぱり、再発の確率がなければ安心していますけれども。私の前立腺のほうでも、まだ、全然ないわけではないし、私自身。家内のは特に、乳がんは特に再発の可能性が高い病気みたいに聞いていますんで。そういう点でも、やっぱりね、あの、ああしてやればよかったこうしてやればよかったと、あの、なっちゃってから、やるよりは、今、例えば、無駄でもいいので、やっぱり…あの、危険があれば、それにできる範囲でやろうというのが、あの…。やっぱり、私としてはまず思うんです。ああ、ああしてやればよかった。お金がちょっと足らんなんで、あの、かえってやれなんだらあかなあとか。あの、まあ、お金全然ないですよ、正直。でも、これ120~130万かかるんですね。この例えば、この病気で、このNK細胞(免疫療法)。これでも、確率、可能性は、あるみたいですね。それでも、あの、この土地売ってでもやってやろうかなとそんなふうなに感じているんですね。

前立腺がんの語り

500万円かけて免疫細胞療法を2クールやって効果がなかったが、保険が効くホルモン療法でPSA値が一気に下がった(テキストのみ)

免疫細胞療法いうのはね、自分の血液を採って、で、免疫を活性化させて、あれは2週間ぐらい…1週間か2週間ですかね…活性化させて、で、また戻すわけです。高いですけどね。これね、1回やるのが36万円ぐらいかな。それを1(ワン)クールが何回やったかな。8回かな。8回かどうか、忘れましたけどね。まあ、それを2(ツー)クールやりましたけどね。

1回が36万円で、それが8回かける2ってことですね。

そうです。8かける2。全部で500万ぐらい払いましたかね。ですから、先生、笑ってますよ。そのー、今の町の医者がね。「うちに来たら、うちのそのね、ホルモン療法は、保険も利くし、安いんだから。ね、まあ、無駄とは言いませんけども、高いね、あれ払いましたな」と。
「15さんは、このね、ゴールデンスタンダードっていうのがここにあるんですよ」って。「ね、ホルモンがあるんですよ。それをやらないで、ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる、外側ばっかりね、お金かけてね、まあ、金持ちだからいいと思いますけど、ぐるぐるぐるぐる回ってるだけですな」と笑ってました。だけど、反対はしません。「まあ、自分の納得いくようにしたらいいじゃないですか」ということで。だけども、下がらんかったですね。で、今、下がったのがカソデックスか。

前立腺がんの語り

免疫細胞療法とは採血した血液から分離した免疫細胞を培養して増やし、再び点滴で体内に戻すというもので、身体的負担は少ないがお金のかかる医療だ

免疫細胞療法というのはですね、がんに対抗する細胞というのが、いわゆる白血球の中にあるTリンパ球いうのが、がんをたたきつぶすものなんですけども。いろんな説ありますけども、人間の体っていうのは1日に3,000個から5,000個ぐらいがん細胞ができてくると。それを免疫細胞がたたきつぶしていたわけですけども、老齢化とか、あるいはそういう食べ物だとか、そういういろんな理由によって免疫細胞の力が衰えたときに、その、がん細胞が病変をすると。で、それが目に見えるようになるにはやはり10年ぐらいの歳月がかかるわけですけども、そういう衰えた免疫細胞を活性化することにおいてがんと戦わせようという理論ですね。
採血は20ccぐらいとほんのわずかですけども、20cc採ってそれを分離すると、白血球の中に免疫細胞が入っているわけですから、それを分離して、それを体外で2週間かけて培養することにおいて数も増えて、それから活性化するという状態にして、2週間たって培養に使った薬剤を全部洗い落として、余計な菌が混ざってるとかそういうのを全部調査して、きれいにしたものを30分ぐらい点滴でですね、戻すという治療なんですけども、キレのいい治療ではない。抗がん剤みたくがん細胞が急激に小さくなるとか、そういう治療ではないですけども、あの、患者さんの負担にならない治療、体の負担にならない治療。
副作用はまず基本的にないです。あの、軽い発熱とかそういうのはある場合もありますけど、ほとんどないです。そういう治療ですね。ただ、その、やはり2週間もかけて培養しますんで、しかも、これは全部一人一人違いますから、一つ一つの培養に全部人の手がかかってますんで、あの、そういう意味において非常にお金のかかる医療ですね。だから、患者さんが増えたからといって、治療費が安くなると、そういうことではないんですよね。
ですから、免疫細胞療法は副作用がないけども、お金がなくなるのが唯一の副作用ですと僕はよく言うんですけども。・・・1(ワン)クールというのは、2週間置きに、あの、治療をして、6回で1クールというふうに一応言っておりますけども、1回が大体25万前後なんですよね。そうすると、1クールですと、150万から。治療というのは何種類かの治療がありますから、ま、大体150万から200万ぐらいが1クールですね。