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大腸がん検診の語り

1週間ほど前から色々な食事制限があり、前々日からはクリニックから検査食が送られてきた

―― 実際の、さっきのお話の中で、内視鏡検査そのものは、大変ではなかったっていうことだったんですけども。その前段階の色んな準備は、大変だったんですか?

そうですね。一週間ほど前から、色んな食事制限。繊維質の物は食べないとかですね。前々日あたりから、その検査のための、食事が、クリニックから送られてくるわけですね。それしか、食べてはいけないとか。そういうものがありますから。当日も、下剤を飲んで。前日の夜から下剤を飲んで、当日の朝も飲んで、それで、検査のところに行って、また、たくさん下剤を飲むというね。そういう、通常生活では、しないことをね、することになりますから。

大腸がん検診の語り

最初に内視鏡検査を受けた施設では、三日前から食事制限があり、肉やきのこといった繊維質のものは食べないように言われた

―― あのー、病院によって、その内視鏡検査の準備が、あの、どうかっていうのは違っているみたいなんですけども。えーと、今まで受けられたところはいつも準備が前日から食事制限がありましたっけ。

あのー、手術をしてもらった病院では、あの、前日から食事制限でした。で、あのー、一番最初に診てもらったクリニックでは、3日前から食事制限。…で、まあ、あの、お肉だとか、あの、きのこだとか、そういう繊維質のものは食べない…っていうのがありました。

―― やっぱり、当日の朝には、下剤を飲む。

えーとですね、あの、…その前の日の晩に下剤を飲むんですね。

―― ああ。

1回。で、また、その当日の朝から、あのー、2リットルぐらいの下剤を2時間かけて飲むっていうのが、はい。…結構、全部飲みきれない人もいて、あの、病院で浣腸とかって言われている人もいました、はい。

―― もう少し負担が軽くなれば…いいのにねっていう話は、いろいろ出ていますけど。

まあ、それはそうなんですけど、ただ、長いし、便がね、ないと、便がない状態で検査しないといけないので、仕方ないかなあという感じですね。

大腸がん検診の語り

内視鏡検査を受けるために、下剤をたくさん飲んだり、長い時間をかけてトイレに行かなければならないとは知らなかった(テキストのみ)

―― よく、内視鏡検査はその前が嫌だっていう方もいらっしゃいますね。

はあー。

―― 腸を空にするために前日。

ああ、もうすごく大変でした。

―― ちょっとそのあたりのことも。

あれを1本飲んで2リットルですよね、2リットルを2本飲んだんだっけ。あれ、もう忘れちゃった。あれがすごくつらかったです。あれを飲まなきゃいけないっていうのが、すごく、プレッシャーになっていましたね。だけど、1度も受けたことがないので、もう頑張って受けなきゃ駄目と思って。がんだったら困るでしょって思って受けました。

―― 腸をきれいにするお薬を、大量にね。多分2リットルだったと思うんですけど、それを飲まなくちゃいけないっていうのは、ご存知だったんですか。

いえ、行ってから知らされました。だから行けたんだと思います。全然分かっていなかったんです。「どんなことをするの」とも聞かなかったので、ただ内視鏡の検査があるんだなって。その前に、下剤を飲んで、それで腸をきれいにしてからっていうのを簡単に考えていましたね。あんなに長い時間かけてトイレに行ったりいろいろしたりして待たなきゃいけないとは思ってなかったので。今でもまたやるとなったら、それがすごい嫌ですね。でも、もう年だからやらなきゃなんないかなと思っているんですけど。

大腸がん検診の語り

検査前に手順を分かりやすく解説したビデオをみたことで納得して内視鏡検査を受けることができた(音声のみ)

―― 内視鏡検査を受ける前の説明っていうのは、どういった説明か覚えてらっしゃいますかね。

えーと……あんまり詳しくは覚えてないんですけど。(笑)えー、まぁ、(笑)先ほど言いましたように、胃の経験もあるもんですから、胃の検診は、ずっと、定期的にやってますんで。えー、まぁ、同じようなもんかなということと、それから、実は、あの、ビデオでですね、あの、検査直前で、ビデオがその病院にはございまして。それで、それを控え室で観て、どういう内容の検査だというのの、あのー…紹介がありますんで。まぁ、ある程度、そこで、何て言いますかね。あのー、納得して検査に入れたというのは、気はいたします。

―― その、ビデオで説明をするというのは、初めてうかがったんですけども、その内視鏡検査の説明のビデオっていうのはどういった内容なんでしょうか?

えーとですね。あの、やっぱり、最初からの、うーん…検査そのものの主旨の説明があって、それで、実際の行動ですね。どういう順番で、どうやって検査をするか。それから、現実に、その内視鏡が中に入っていった状況等ですね。ちゃんと、あの、わかりやすくビデオ化されたものですね。そうですね。10分かそこらのあれじゃないでしょうかね。…この病院は、もう、それも、胃も大腸も、両方ありますしね。

―― 胃には胃の、あのー、胃カメラの、用のビデオがあるんですか?

はい、あの…。

―― あの、説明ビデオ。

実際の説明ビデオがありました。こう、あの、(笑)一緒に、大腸と胃と同じような方がおりますんで。胃のものとか大腸のものとかですね。

―― それ、中を通っていくって、今、おっしゃいましたけども、まぁ、通すとこういうものが見えますよっていう腸の中の映像も、その中に入っている。

あのー…あの、ちょっと、胃のほうがよく覚えてるんですけども、完全にね、それは、もう、胃の中を内視鏡が入っていくあれをですね。

―― ああ。それ見られて、どう思いましたか?

ちょっと(笑)あの…覚えましたけど、恐怖感も覚えましたけど、まぁ、逆に言うと、安心感も出てきたっていうような感じがしますね。逆に。まぁ、信頼感みたいですかね。

―― それは、こういったビデオをちゃんと用意して、患者に見せてくれる病院に対する信頼感ですかね。それとも、検査に対する信頼感。

やっぱり、検査そのものに対する信頼感と、うん、そうですね。病院っていうか、ドクターに対する、まぁ、信頼感も、自ずと出てくんでしょうかね。

大腸がん検診の語り

大腸内視鏡の検査を受ける際、医師から突き刺さるような痛みはないと言われた

で、人によってはね、僕、やったその仲間でもね、こう内視鏡がこう腸の中でこうくねって入れていくでしょう。その曲がったとこにいくときにどーんとおなかを突かれるような感じ、あれが、嫌やったとかね、…言う人がいますね。

―― それは、お医者さんから前もって、あのー、何か、こう説明はありましたか。

ええ、ありますよ。

―― 痛いかもしれないとか。

ええ、突き上げられる感じがあるかも分からないよ。……その突き刺さるような痛さとかそういうのはないから安心しなさいよとかね。

―― それはないからっていうことですかね。

大丈夫ですよと。……ま、一番いいのは、あの、「自分のね、いっぺん、おなかの中をね、その画面で見るのもいいんじゃないの」って、先生、言ったからね、「そうですね」と。

大腸がん検診の語り

内視鏡検査をしてポリープが見つかったらその場で切除していいかどうかなどの説明があり、同意して検査を受けることにした

―― で、えーと、そちらで、あの、精密検査を受けられたっていうことなんですけれども、その検査を受けるにあたって、その検査の方法であるとか内容について、どういうご説明を受けられましたか?

ええ、あのー、内視鏡によるですね、あの、検査になって。で、あの、その中で、もしも、ポリープとか、そういうものが発見された場合にですね、えー、そのまま、あの、要するに、取り除いていいかどうか。そういう色んな説明がありましてですね。まぁ、同意しまして、受けることになりました。

―― あのー、まぁ、中には、内視鏡検査に対する、こう、不安を持っている方もいらっしゃると思うんですけれども、内視鏡検査については、あの、受ける前に、そういう、何か、こう、痛そうだなとか、何か、そういうのはありましたか?

いや、あのー、まぁ、有名な、あの、クリニックだったんでですね。それで、えー、実際、受ける時には、あのー、麻酔でですね、あの、寝てる間に終わってしまうよということだったので、あまり不安感はなかったです。

―― 実際、受けられた時の、それほど、こう、あの、痛みとか、何か、こう、違和感とか、そういうのはあんまり。

あ、まったくありません。はい。

大腸がん検診の語り

ポリープ切除後は念のため毎年内視鏡検査を受けた方が良いと言われたが、費用の問題もあり、考えられない。便潜血で陽性になり勧められれば受けるかもしれないが(音声のみ)

あー、「ポリープ切った結果は良性でした」と。あ、「悪性じゃありませんでしたよ」というレベルです。で、やっぱり同じく言われたのが「やっぱり1年に1回ぐらいは、あの、検診をされたほうがいいですよ」ということは言われました。

―― その検診っていうのは内視鏡での検診。

そういうことです、はい。

―― そうすると、この次どうされますかね。その、普通に、会社の、あの、便潜血をやらないで、もういきなり内視鏡って。

あのー、それは今ちょっと考えにくい…まあ、あの、ただで医療、そういうの受けれるわけじゃないので。1回の検査で、えっと、数万した*と思いますので、そんなに余裕がある生活してませんので。はい。

―― そうすると、今度また、まあ来年あったら、まず便潜血を普通に受けて、で、そこでもう、なんともなければ、まあ内視鏡はいいかなっていう。

そうですね。実はあの、こちらに来てからも、春、だいたい春にやるんですけど、健康診断ありまして、その時は、それでは引っかからなかったんで、まあそのまま、何もなかったということでやってますけど。まあ、そこでもし、また血便が出てるということで、まあ産業医の方とお話した結果、もう一度やったほうがいいですよ、っていうんであれば、ちょっと考えないこともないかな、というレベルですね。

大腸がん検診の語り

詳しい検査がいいので、内視鏡検査を検診としてやっている

えーと。まあ、あの、年齢がそれなりなので、えー、当然ここ十数年ですかね、人間ドックは毎年受けてます。まあ、あの、時々空いちゃったりするんですけどね、できるだけ受けるようにはしてます。
で、人間ドックって言ってもいろんな種類はあって、いろんなかたちありますよね、パターンが。で、その中で、ま、たまたま、あの、家の近くにあるところが、えー、内視鏡をきっちりやってるっていうので評判だっていう話を聞いたので、じゃあ、やるならばきっちりやったほうがいいな、ということで。あの、普通の人間ドックだと、胃だとバリウム飲んで、で、あとは検便があるとかですよね。で、それが、胃カメラと腸カメラをやってるということなので、じゃあそれは、そのほうがいいんじゃないの、という。ま、なんですかね、あの、できるだけ詳しい検診のほうがいいな、というふうに思ってそれを受けてます。それをずっと続けてる状態ですね。

大腸がん検診の語り

兄も父もリンパ肉腫というがんになったが、自分は多発性硬化症になったので、がんにはならない気がする。なるとしたらリンパ肉腫なので検診を受けてもしょうがない(テキストのみ)

―― ご自身が、あの、さ、先ほど、えーと、ご家族の方でも、ちょっとがんになってらっしゃる方、いらっしゃるっていうことですけども。自分もなるんじゃないかっていう気持ちは、でもどこかにある。

いや、まあ、わたしの場合、もう逆にならないんじゃないかっていう自分、気がしますよね。ていうのは、同じその免疫システムの異常が、あの、兄と父の場合は、要するにがんという格好になったんですけれども、わたしの場合は、逆に、その、多発性硬化症の、要するに、その自己免疫反応なっちゃったんだっていう可能性がありますからね。

―― じゃ、もうならないんじゃないか。

いや、だから、なったらなったで、もし、その、例えば、た、あの、その、リンパ肉腫になった場合ですね。要するにた、助かる確率、非常に低いですからね。
あの、やっぱり、もう今さら検診受けてもしょうがないなっていう感じが、どうしてもしてしまいますからね。血液と、あ、他の、あの、値は、ずっと正常なんで、あとはがんだけ、心配すればがんだけなんですけども。がんは、その、要するになるとすれば、あの、リンパ肉腫だろうから、これはもうしようがねえやっていう感じですよね。

大腸がん検診の語り

大腸がんについて、自覚症状がないこともあるが、自分はならないだろうという気持ちから受けてこなかった(テキストのみ)

―― で、ええと、受けたことはあります?

あ、ないです。

―― ない。で、その、あの、理由について少し教えていただきたいんですけれども。

あ、理由、理由は、やっぱ、あの、まあ、「怖い」っていうのもあるかもしれませんけれど、やっぱ、あの、自分としては「多分、がんにはなってないだろう」「大丈夫だろう」っていうことで、受ける必要はないと思っています。

―― それは、あの、自覚症状が全くないと、そ、そういった意味ですか? それとも、

そうですね。自覚症状もないし、別にあの、あの、そういうことはないだろうと。

―― あの、たとえばね、あの、障害を持った方で、その、介助の方が同行するのがちょっと、まあ、介助を頼むのも大変だし、病室に入ってもらうのも大変だしっていう、それで受けられないっていうような声も聞いたことあるんですけれども、えー、どんな感じでしょうか、ご自身は。

まあ、あ、ぼ、僕の場合は別にあの、介助の方が付いて、あの、まあ、一緒に確認してもらったり、話を聞いてもらったりするのは別に、自分としては差し支えはないと思ってます。そのほうが、まあ、1人で聞くよりは不安が和らぐっていうのもあると思うので。

―― そうすると、その、筋ジスのほうで通っている時にも、介助の方がずっと付いて。

そうですね。付いてますね。はい。

―― あ。そうすると、がん検診も、じゃあ、介助の方の都合とかそういうことで受けないというわけではない。

そうじゃないです。自分の考えです。