投稿者「dipex-j」のアーカイブ

前立腺がんの語り

生検の結果、1本からだけがんが出たというので逆に困ってしまった。しばらく様子を見るか?それとも早めに治療した方がいいのか?と悩んだ

冷静にですね「1本だけ出ました。顔つきはいいです」と、まあ、いうことで伝えてくださいましたね。
で、1本だけというのは逆に困っちゃったんですね。これがね、2本、3本出て、ああ、間違いなく何ミリかの大きさのやつがあるよということでしたらば、ためらわずにいろんな治療に進めたわけですね。1本だけということは、これ、何ミリぐらいのがんがあるんだろうかと。大きさ的にね。で、何ミリぐらいのがんがあるんだろうかと言ったときに、1本だけ?もうしばらく様子を見たほうがいいんじゃないか。何年間かね。うーん、あるいはもう、やっぱり早めにやっちゃったほうがいいんだろうか、むしろそこで悩みましたね。はい。

前立腺がんの語り

生検の結果、6か所のうち1か所がん細胞が出てきて、「幸いにして1発あたった」という医師の説明に、自分でもそう思った

検査をしましたら、まずその(がんの)疑いが濃いということになりまして、今度はより詳しいやつを、何か鉄砲みたいなやつを肛門から撃って、それでそれから、何かその、がんの細胞を、あるかどうかを検査するということになりまして、7月10日と11日ぐらいですか、2003年の。で、入院しまして。検査を受けました。で、その発射された銃が6発だったと思います。6発のうちのたった1発だけがね、引っ掛かりまして。「これはがん細胞だ」「(がん細胞が)ある」というようなことで、「がんですよ」という診断を受けました。まあ、先生いわくには、「もしこれが6発撃って、1発もかからなければ、がんでないというんですが、幸いにして1発当たりましたから、おかげでがんが見つかりました」と。私も実際、そう思いました、ええ。

前立腺がんの語り

生検の結果を聞き、初めはあまりピンとこなかったが、本を読んだりして12本中9本の的中率というのは、かなり危険なんだと認識した

で、がんセンターで検査をした結果、検査をしたのが、がんセンターに最初に行ったのが10月ぐらいだったと思いますけれども、12月にその生検の結果が出まして、そこで、まあ割合…危険な状態だということを認識しまして。で、初めあんまりピンとこなかったんですけどね、実はね。先生が「12月26日で僕は年末最後の仕事です。で、年末のプレゼントとしては大変いただけないプレゼントなんだけれども、こういう結果でした」というお話で。そのときあんまりピンとこなかったんですけどね。で、まあ、いろいろ話を聞いたり、本を読んだりしてみると、やはりかなり危ないなというか、殊に、生検が最初で12本中9本というような的中率というのはかなり高いんですね。だからこれは、最終的にはやばいんだなということを理解しました。

前立腺がんの語り

生検後の夜の痛みがひどかった。尿道カテーテルの挿入部がずきずき痛み、抜いた後も血尿が出たり、1週間ほど排尿痛がひどかった

ほら、おちんちんの管を挿したまんまですね。で、「あれが夜中、痛むか分かりませんよ」言うたら、まあ本当、その通り痛み出して、ズッキンズッキンでね。あの痛みは、本当…。で、「痛んだら、それこそボタン、そこ押してください」すぐ睡眠薬か何か、鎮痛剤か何か知らないけれど「しますから」という。で、そうなると、また安心して「ああ、こりゃ辛抱せにゃいかんばい」って思いながら、ずっと辛抱、辛抱しながら、もういよいよこれは辛抱しきれんと思ってボタンを押した。ほれからね、あのときは30分ぐらい看護婦さん来(き)なはれんやった。もう夜中で。多分、当直の数が少なかったんか、患者さんのあれが、コールが多かったんか、知らんけども。あんとき、あの30分はきつかったですな。で、それから後、管を抜いて、それから後1週間ぐらいかな。おしっこするときの、もちろん血が出るし、あの痛み。あれはもうとてもじゃねえが…。
1週間ぐらいたって、出血がせんようになってからは、もう別段。まあ、痛みは若干ありますけどね。辛抱しきれんような。また尾籠(びろう)の話になるけど、男の場合は立ってションベンしますわね。ところが、もうあのときだけは、辛抱たまらん。もうしゃがんで、座って。横のタオル掛けと、これ、こうしてから。それでも、ションベンせんと太(ふて)え目に遭うしね。うん。横見たら、赤いやつが出てて。

前立腺がんの語り

生検中は麻酔をしていたので痛みはなかったが、翌日少し痛みと血尿があった。だがそんなにひどいものではなかった

生検というのは1泊2日の入院検査になるわけですけど、入院検査で下半身麻酔をかけまして。で、病院によって違うんですけれど、私の病院では12カ所から前立腺に針を突っ込んで、細胞を採ると。その12の細胞の中がどういう状態にあるかを、がん細胞があるかどうかを調べると、そういう検査です。1泊2日です。

――痛みとかはいかがでしたか。

あの、手術中は痛くなかったんですけど、下半身麻酔のせいで。翌日、やはり痛みは感じますし、退院してきたあともちょっと血尿も出ましたし、まあそういう状態で。ですけど、そんなにひどいものではありませんでした。

前立腺がんの語り

自分が知る中で1、2の痛い検査だったから、前立腺の組織を取ると言われたときは一番ショックだったけれど、実際は全然痛くなくて驚いた

まあ…がんがわかったとき「前立腺がんの検査をしましょう。組織を取ります」というふうに言われたとき、私、これが一番ショックだったんですよね。「ええっ!」って。何がショックかと言いますと、私がやってきた細胞診の仕事の中で、穿刺(せんし)細胞診といって、針を刺してね、臓器に。それで細胞を取って検査すると…もうだいぶ前のことですけれど、前立腺がんの穿刺細胞診って針を刺してやるのを、臨床の先生と一緒に、私が細胞を診る方を担当してやったことがあるんですけど。そのときの患者さんの痛がりようは、本当に普通じゃなかったんです。私が知っていた範囲の中で1、2の痛い検査。「ええっ!前立腺穿刺、組織取るんですか?」「今はそんなことないですよ。ちっとも痛くも痒くもないですよ」。でも私はあのときの、当時の患者さんの痛がりよう。それが信じられないくらいに本当に痛くも痒くもない。チクッとしたときに、子どもがおもちゃの銃を、連発銃を撃つみたいな形で…5回、6回か。6箇所取ったんです、私の場合。だから6回、そういうおもちゃの鉄砲を撃ったようなパチンパチンパチンというような連続音が6回して、痛くもなんともなくて組織を取ることができて、診断を受けられたのは、私本当にびっくりしましてね。あー、こんなに痛くなくなったんだと。でも痛くなくなったというのは前立腺のそれもそうですけど、患者として考えると、今の医療というのは本当に痛くなくなりましたよね、いろいろな検査がね。私の意識の中は古い、もう20年も前のね、前立腺の穿刺の…。まあ、これで組織が取り終えた(のか)というほどの進歩。それにはね。患者になって実際に、自分自身が一番痛い検査だと認識していた検査がね、痛くも痒くもなくて終えられたというのは。本当に医学の進歩に対してね、本当にありがたく感じましたね。

前立腺がんの語り

生検はもっと簡単だと思っていたが、案外そうではなかった。全然痛みはなかったが、カチンという音が気持ち悪かった

細胞を採って検査をするっていうことも、私は最初簡単に思っていたんです。ところが案外そうじゃなくて、入院をして、お腹の中をまあ空っぽにして、下剤はかけられるやら、まあ食事もしませんですわね。そして検査の日を迎えたんですけど。まあ検査は、実際にはどうやってるかはよくわかりません。お腹の向こうにこう、布(きれ)がかかっていましてよくわかりませんが、前立腺って、普通まあ栗より大きいくらいのところを、先生がおっしゃるには12等分して、そこから1つずつ細胞を採ると。そして検査しますよということだったんですね。それで、その主治医の先生は院長だったんですけど、それから直接作業するドクターと2人で話をしながら、私はもう下半身麻酔されていますから、何か採る器具を挿入されたって、全然痛みも何もありませんですね。それで、ただそれを入れて採る瞬間に「カチン」って音がするんですね。それが何かこう気持ちが悪くてね。そうしてそれを、まあ12回音を聞いて、やっと済んだかと。そうしたらその採る作業をするドクターが、それぞれ1つの細胞を採ったやつを、1つ、何て言いますか、入れるガラスの瓶のようなものに入れましてね、そいつを12本見せてくれました。で、こうやりますと細胞がちゃんと1つずつ浮いてるんですねえ。まあそういうのを見せて、これで検査しますからということを言ってくれまして、それでまあ、その日は帰ってきたんです。

前立腺がんの語り

会陰式で生検を受けた。麻酔が効いていなくて、顔全体から脂汗が出た。死ぬほど痛くて、信じられない思いをした

その後、針生検といいますかね。生検が行われて。前立腺の試料、サンプルを採ってくるわけなんですけれども。あれもやり方が後でわかりましたけれどもね。直腸の中に、ブローブいうんですかね。それを突っ込んで針で採ってくるやり方とですね、それからあと、会陰からバチンと、鉄砲の先に針が付いてるようなやつで打ち込んで採ってくるやり方と2種類あるんですけど。私の場合はなぜかですね、その会陰からのやり方でやられたわけですよね。これは非常に痛いんですよ。で、結構、通常のやり方でやられた方の話も読んでたら、痛いと書いておられる方もネットでは見つけてたんですけれど、そう大したことないという具合な表現もありましたんで、あまり気にはしてなかったんですけれども。受けるとですね、もう死ぬほど痛いわけですわ。で、これがですね、まあ、ほかの病院の例というのは、あんまりたくさんは知らないんですけれども、検査するのも、まあ、若い看護師さん1人は横に付いてくれましたけれども、実際やるのはその先生1人で、まあ麻酔科も何もそういう先生はおらないわけですよね。まだ非常に…30ちょっと過ぎぐらいの、お若い先生なんですけれども、その先生が1人で麻酔注射も打って、1人で全部サンプルの採取まで、皆やられたわけですけど、麻酔が全然効いてないわけですよね。全然効いてない形のまま次々やられて、こちらが痛い痛いと言うもんで、後、局所麻酔といいますか、外から麻酔をどんどん打たれるんですけど、7本、8本ずんずん打たれるたんびに、まだだいぶ痛いんですね。で、サンプル採取が、結局11本私の場合、採ったんですけれども、7~8本ぐらいまではもう死にそうに痛くて、最後の数本だけやっと麻酔が効き始めて比較的落ち着いてきたと。だから、打ち方が悪かったのかですね、その麻酔の効く時間が待てなかったのか、ちょっとよく分からないんですけれども。もう…声はなんぼ我慢しても、あの、顔全体から脂汗がにじみ出るといいますかね。顔が青うなって脂汗がだあーっともうべとべとに出てくるぐらいの痛さなんですよね。こんな検査は駄目だぞと。やはり患者をつかまえて検査するのにですね、まあ、どう言いますかねえ、野戦病院でね、そういう麻酔も何もないときにやるんだったら別でしょうけれども、普通の病院でやっぱりそういう検査をして…というのはちょっと信じられない思いでしたですね。

前立腺がんの語り

生検が非常に苦しかった。細胞を採る、その一つ一つが痛かった。腹の中にピストルを撃たれるような感じ

まずね、検査で直接苦しいのは、さっき言った…前立腺に、見えないですけど、肛門から前立腺の部位に、その細胞をパチンと採るんですね。その一つ一つがものすごいんですよ。「ぎゃー!」って言うぐらい。それ、当然麻酔するんでしょうけど。酒、タバコ、からいもの好きだったからなのか知らないけど、あまり麻酔効かなかったみたいなんですよ。バチーンバチーンって。で、その都度、もう…何ていうんだろう。腹の中にね、ピストルを撃たれるような感じですよ、まさに。その検査自体がピストルと言うらしいからね。本当、そんな感じでしたよ。それが10個でしたからね。10個バチーン、バチーンって。5つやった後、もうあんまり苦しそうなので、看護師さんが「もう半分あるけど休みますか」と言われて「いや、休んでもまた同じこれやるんだったら、もうとにかく失神してもいいから、すぐやってくれって、終わってくれ」って言ってね、その10発が本当大変だったですね。で、もう終わった後、ぐったりしていましたからね。まあその検査の大変さ。

前立腺がんの語り

直腸診を受けた後に、生検をしないと確定診断は出来ないけれど、触った感じで表情が厳しい、立派ながんだと言われた

で、泌尿器科に伺いまして、で、まあ直腸診を受けたんですね。そしたらもう1発で「あー…」とかっておっしゃっていて。もうもちろん診断が…触診が終わった後、すぐですね、呼ばれて、そこでもういきなり告知がありました。「生検は採っていませんので最終確定診断ではないけども、もうはっきり、がんです」と。「がんだと思います」と。で、「異常にがんの表情が悪い」とおっしゃいましたね。あのー、人相って何かよくおっしゃるようなんですけど、前立腺の場合こう。「人相が悪いです」と。で、「立派ながんですね」っておっしゃいましてね。で、「この状態だと、もう末期だと思います」という話がありました。で、「念のため生検はするけども、そういう状態だと思います」と。もう…だからまあ、いきなり告知があったということでね。びっくりはしました、もちろんね。びっくりしました。
あの、生検をしないと、最終的には確定診断はできないけども、触った感じでは、これは表情が厳しいと。表情って確か言い方をされたんだと思うんですけど…触ったときのね。非常に…「先生、表情って何ですか」って聞いたかな、確か。非常にゴツゴツしていて、それでね、がんのある程度、その性質というのが分かるんですと。非常に表情は悪い表情している、悪い表情しているって、厳しい表情しているって言われましたね。