あの、(闘病中の)子どもがいたんでねえ、痩せました。とにかく、痩せました。もう、手なんかしわしわですよ。このへんがしわしわ。人の前出て、腕まくるのがみっともなかったです。痩せちゃって。
―― 看病で。
看病と自分の病気で。ええ、その「がんのおそれがあります」っていうのを聞いただけでね。ああ、弱ったな、子ども残しておれががんにかかっちゃてどうしょう、どうしたらって。やっぱり、あの、ストレスはたまりますね。それで、実際、子どもも、あの、今度、逆に子どもが父親を励ますように。で、あの、毎日、あの、朝起きて、あの、おしっことったりご飯食べさせたりしていて。それで、体を動かしたりすると、「痛てえよ」ってよく言うんですよ。急に動かしたりなんかすると。「どこが痛てえんだ」っつうと、「お父さん、前立腺が痛てえんだよ」なんてよく冗談言いましたけんどね。子どもが冗談言いました。だから、逆に子どもが気ぃ遣いましたね。だから、あの、やっぱりね、あの、そういう、それを、子どもが寝ていて、私がある程度のストレスがたまっているというのは分かっていたんですね。子どもが分かっていたんです。だから、あ、これはなるべくそういうのは言わないほうがいいなと思って。