インタビュー内容テキスト

あと、意外だったのはですね、うちの息子。息子から逆にがんというものが、こういうものだっていうことを逆に言われてですね、あの、それは多分、大学の専門分野がそういう専門分野だったから、そういう理論的なことを言って、わたしを落ち着かせる。わたしもどちらかというと、理系の人間ですから、あの、理論的なことと思って、あ、そういうことなのかということで、意外と、そこで納得して。次の対する対応を、に、もっと積極的に対応するようなことをしなきゃ駄目なんだということを、あの当時大学…何年生だったんだろう、2年生ぐらいだったのかな。あの、応用生命のほう専攻していたんですけどね。だから、それは、ウィルスでも何でもなくて、自分の組織がそういうふうになる、なって変形、突然変異があって。そして、それがそういうふうに現われているんだ。それは、それに対する対応をしなきゃならないんだということで、何ていうか、教えられたというか、ま、それが唯一の救いでしたね、わたしにとっては、はい。

―― 息子さんの、その「自分の細胞が変形して突然変異になるんだよ」ていう説明を聞いて、そのどんなお気持ちになられたんですか。

だから、あの、どちらかというと、このがん告知を受けた人間というのは、どうしてなんだ、なぜわたしだけが、何万人何十万人何百人…万人もいるのに、なぜなんだ、なぜなんだ、なぜなんだが頭の中がうずまいているわけですよね。ですけども、息子の話からすると、誰でもなに、なりえる性格なもので、毎日毎日、今、まあ、いってみれば、6兆個(※60兆個の言い間違い)の人間のつかさどっている細胞がある中で、3000から5000ぐらいのがん細胞が出ているんだと。それを、人間のいろんな機能でもって、異物と異なる、普通と異なる組織だということで、攻撃をしてそして、あの、やっつけている。それの繰り返しが、あの、人間の体の中ではおこっている。その、やっつけるための免疫であるとか、いろんな、それを司る、ビタミンであるとか、酵素であるとか、あと、いろんなバクテリアであれ、あるとか、そういうものが複合的になって、えー、まあ、生きているんだと。
だからそれが、即、あの、死に至る過程の中で、死期を早めるということはあっても、人間が何が平等だと言ったら、あの、どんなお金持ちでも、どんな貧乏な人間でも、どんなに恵まれた待遇の者でも、そうじゃない人間でも、みんな平等に訪れるのは死であって、その死に対する恐怖が、生きている者として、当然いつか体験しなきゃならない。その体験しなきゃならないのが、きっかけはがんというきっかけで、親父の場合は、そのきっかけの中の一つにすぎないんだというふうな考え方で、今後これに対する、どういうふうに対応していったらいいかということを、医者と相談しながらしていかなきゃならないんだということを、こう…何ていうか、変にこう説得されるような言い方をされてですね。
今、思うとそうですね。多分、あの、理屈では、自分でもそんなこと言われなくても、分かっているんですよ。あの、理屈では。で、それを、他人から言われても、多分、ほんなことは分かっているぐらいですんだと思うんですけども。まさか、息子からね、そんなこと言われるとはつい思っていなかったのが、あの、うーん、まあ、言い方は、こういう言い方ではなくて、あの、もっとし、静かな、わたしがそれこそ、病、あの、病院のベットの上でいるときにそういうふうな、あの、言い方をしたもんだから、なおさら、こう、そういうね、雰囲気というかそういう環境の中で、そういう話をされたもんだから…だと思うんですけどね。今、思うと。はい。

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