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インタビュー時年齢:24歳(2019年8月)
障害の内容:肢体不自由(脳性麻痺)
学校と専攻:大学・人文科学(2014年度入学)

関東地方在住の男性。脳性麻痺で上下肢に障害があり、介助用車椅子を使用している。小中高は普通学校に通った。大学では英語を深く学びたいと思い、人文科学系の学部に入学した。翻訳ゼミに所属して翻訳をしたり、論文を書いたり、ゼミ仲間と外に出かけるなど、在学中は勉強だけでなく、とても多くの経験を積むことができた。現在は、自立生活センターで当事者スタッフをしている。

語りの内容

あと…、ゼミといえば、ゼミ論文もあったんですよ。ゼミ論文。はい。それを書くのも結構、僕、自身、結構大変でしたね。あの1万字とか書くので、その、母親に、ここを翻訳して、翻訳した文章を口頭で言って書いてもらったり。
僕がやったゼミ論は、あの……、ある本があって、本で翻訳者が違うとこういうふうに、日本語も違ってくるんですよというのを比べるゼミ論を書いたんですよ…。で、それで、それをやるのに結構な時間かかっちゃうので…、まあ、3カ月、4カ月ぐらいかかりましたね。で、結構大変でした、あのときは…。他の人も結構ゼミ論、大変だって言ってましたね。

――その同じ本の翻訳者が違うと、どういうふうに違ってくるかっていうテーマは、こう、ご自身はどうしてそれを選ばれたんですか。

あの…、そうですね、あの…、その…、うーん……、えー、その、何か、その前…、前の、そのゼミ…、前期のゼミの、前期、後期とあるんですけど、前期のゼミのときに先生が、こう翻訳者によって全然変わるんだよっていうのを、俳句だったかな、俳句で紹介してて、ああ、こんな違うんだって自分で感じて、それで他の文学作品だとどう違うんだろうっていうのに興味が湧いて、それをゼミ論文にしました。

――その「大変だった」っていうことだったんですが、こう具体的に、もうちょっと具体的に言うと、どんなふうに大変でいらしたんですか。

まず僕自身が本の、もとの本を読まなくちゃいけないので、そこを本を読むのにも時間がかかる。僕、すごく緊張するし、ね。
で、その本を読むにも母が付いて、本を、もとはどんなやつというか、なんなので、母も…、一応家事とかもあるし、家族のことも、やんなきゃいけないから、うん、どうしても、その、時間が制限されてしまうので、そういうところでなかなか進まない、そこも大変でしたし。
あとは、何でしょうね。あとは、そうですね、もう僕はこう、僕は、英語で言っても母が分かんなかったやつは、スペリングを言ったり、ゆっくり。例えば、例えば、ね…、何だ、happyとかっていうのもつづりが分かんないと書けないじゃないですか、代筆できないじゃないですか。だから、僕はh・a・p・p・yとかって言って…、言ったりしていたので、僕も結構、スペリングで言わないといけないのは大変でしたね…。
あとは、そうですね。そう、あとは…。あとは本を読んで、で、ここが違うなと思っても、この何、何ページの何行目が違うって言うんですけど、その何ページ何行目っていちいち言わなきゃいけないから、その伝えてから書くのにちょっと時間がかかるので、そこもやっぱり時間がかかるポイントで大変でしたね…。あと、あとね、論文のね、論文のルールっていうのもあって、例えば、ここ、そこが…、引用したら、引用の何ページ…、引用って書くとか、そういうルールとかも割りと、厳しかったんで…、そことかも、直されたりとかあったんで…、大変でした。

私は: です。

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