インタビュー内容テキスト

私は告知を受けた段階で、主人と二人で取り決めをしたことがあるんです。乳がんになったものの、私、息子が二人いるんですけども、関東のほうに、離れた所に所帯を持ってまして、年に2回ぐらいしかこの田舎には帰ってこないんで、私が乳がんになったって言ったら、すごいショックを受けると思ったんですね。それで、私でも、乳がんに対する知識は、ほとんど皆無といっていいほどないものですから、「がん」っていうとやっぱり「死」、もう駄目なんだっていうふうなことも感じてましたんで。息子たちにそういうこと言うことによって、息子たちがどんなに心配するだろうと思ったもんですから、主人と、息子たちには話さないでおこうと。私は多分、死なないと思ったんですね。先生のご説明や先生のお話を聞いたときに、この先生、信頼できそうだとやっぱ思ったものですから。でも、人間は、一度は死にますよね。100%死亡率ですよね(笑)。ですけども、そんなにこの手術で死ぬことはないとは思ったんですね。だから、息子たちには言わないでおこうと。
8月でしたので、息子たちが東京からお盆に帰ってくることになったんですね。「帰ってこなければいいのにな…」(笑)と正直思ったんですね。この毛のない頭と、慣れないウィッグをしている私の姿を見て、まあ多少、副作用もありましたので、吐いたりもしてたんで、多少、体調の悪い日もあったりして。抗がん剤治療して2~3日すると体調がちょっとしんどくなったりしてたんですね。で、それもまあ、慣れてくるとサイクルが分かるもんですから、日常生活にはさほど支障はなかったんですけど。でも、息子たちや孫が帰ってきたときに、ばあちゃんがしんどそうにしてたらちょっと困るなって思って、帰る日がちょうど抗がん剤の治療日と重ならなければいいなぁと祈るような気持ちで計算をしておりましたら、ちょうど外れてたので、ほっといたしましてね。
 で、帰ってきたときにはウィッグを付けて。息子が言いました。「どうしたの、母さん、その頭は」「ええじゃろ? だんだん毛が薄うなってなあ」ということでね、大笑いしながら。孫がそのかつらを取ったり付けたりして遊んでいましたけれども、まあ、とにかく知れなくって、息子たちはお盆に帰省をして、また東京に戻っていきました。

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