インタビュー時:56歳(2012年8月)
関係:妻(夫を介護)
診断時:夫58歳、妻53歳

診断される1年ほど前から夫の異変を感じていたが、2009年に前頭側頭型認知症と診断される。夫と介護者、娘と息子の4人暮らし。その後、夫はコンビニなどのトイレからトイレットペーパーを持ち帰ることが続き、2012年警察に保護されたこともあった。なるべく夫の習慣に合わせて対応を工夫してきた。現在は若年性認知症の人を受け入れるデイサ-ビスに週5日通っており、夫に合った対応をしてくれているので、嬉しく思っている。

語りの内容

…あれいつだったでしょうか。あの、前回のインタビューの朝、一番行ってほしくないところに、その、お店の開店前に入っちゃって、保護されちゃって。で、インタビューのあと、わたしも気分転換もあって、主治医の先生のとこに主人と一緒に行ったら、薬を処方してくださって。その、どうしてもこれをしなければっていう、この強迫行動を抑える薬を飲んでいるんです。あの日がくぎりでもあり、やっぱり、完封しょうとわたしは絶対封じちゃおうと思って、それで、あの日、お風呂に無理やり入れて、脱いだズボンのポケットに入っていた鍵を取り上げたんですね、たまたま。そしたら、それからは、鍵がないと出かけなくなって。…ですから、主人が、うっかり出て行っちゃうってことは、今、あんまり、ないんです。あの、外であっという間にいなくなるっていうこともなくなって、ちょっと助かっています。

―― その強迫行動を、和らげるお薬って何ていうお名前のお薬ですか。

パキシルっていう薬ですね。で、それのジェネリックで、パロキセチン、それは本来は、精神的な強迫神経症の人たちのお薬なんだそうですね。例えば、手洗いが止まらないとか。お風呂に何時間も入るとか、そういう人たちは、やめたくてもやってしまう。で、主人はそういう葛藤がないんですけども、ま、お医者さんは、とりあえずこれもやってみましょうっていうことで、パロキセチンを1日1回処方して出してくださっていますけども。SSRIっていう類いですね。で、合計三つ(メマリー・抑肝散・パロキセチン)を、今、飲んではきてましたけども。8月21日にそのSSRIが増えたあとは、すごく、主人のテンションが下がってしまって、何かやっていても、急にこう寝ちゃうんですね。で、デイサービスでも、はしゃいでいたと思ったら突然眠っているというので、また1週間後ぐらいにお医者さんのところに行って、二つ目に出した抑肝散というのを今やめてみています。

私は: です。

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