インタビュー時年齢:54歳 (2021年1月)
感染時期:2020年10月
背景:首都圏在住の女性。看護師。医療系大学教員。3人の娘(全員20代)と4人暮らし。

週末に発熱、頭痛、筋肉痛があり週が明けるのを待ってかかりつけ医を受診。PCR検査を受けて新型コロナウイルス感染症と診断され、ホテル療養を希望し発症から4日後に入った。37度台の発熱、頭痛、全身の痛みが強かった。6日間のホテル療養後、自宅で4日間療養した。仕事への復帰後数日して再度発熱、頭痛、倦怠感が出現。薬を飲みながら仕事を継続したが、症状が強かったため、通勤にタクシーを利用したり職場に近いホテルに宿泊したりして完全に体調が戻るまでには時間がかかった。

語りの内容

――そうすると、まあ、もう少し日常生活のことも含めてなんですけど、COVIDになったことによって失われたものと、それからその、失われてしまったので、それが戻ってきてほしいと思うものと、戻ってこなくていいよって思うものとあるのかなっていう気がするんですけど、その辺り何かこう、思うとこがありましたら、お聞かせいただければ。

失ったもの。あんまり、そのー、失ったとか戻ってきてほしいとか、そういうことはあんまりないかな。うん。かえって、私としてはなんかすごくこう、うん、こういう、これからCOVID、このCOVID-19に限らず、きっとこれからも新しい感染症って言うんですかね、新興感染症は、もう次から次へと出現してくる可能性のほうが、私は高いと思っています。

それこそ新型インフルエンザが出たのが、多分10年ぐらい前だと思うんですけども、ま、大体10年スパンぐらいでこれまでも、スペイン風邪もその、インフルエンザ、一番最初のスペイン風邪のときから、ずっと、10年20年単位でどんどんどんどん新しい感染症が出てきていて。それこそその度に、まあ、たまたま日本は島国だったから、そんなにこんなパンデミックで大変なことにならずに済んでいただけで、世界、地球上ではもうそうやって起こってきているわけだから。

これからもどんどんそういうふうになっていくし、これだけIT技術が進歩したのも、なんかそういう必然性が、あったんじゃないかなっていうふうに思うぐらいなので、まあ、これからはそういうものに対応していきながら、こう、もっとこう、こう、自分自身みたいなところをもっとしっかり持っていくというか、それはでも、すごく古代からの原点回帰なのかなっていう、逆に。すごーく、それか、はるか古代の昔ってのはやっぱり、多分、個がかなりもっとしっかりしていて、だからこそ、もっと人と人とが手を取り合って、つながらなくちゃいけないっていう意識が生まれてきていたわけだから、そういうところに寄与していくんじゃないかなっていう、思っていて。

なんか最近はその個が逆に薄れて、すごく「みんなでみんなで」みたいな、そういうふうになっていたからこそ、なんかこういうふうに、全体がこういうふうになってしまったときに、誰も何も決められないでっていうふうな状況に。なんか1人1人がちゃんと自分で考えて、自分で自分の行動をこう決めていくっていう、自分で自己責任を持っていくっていうことができて、初めて人と人とってつながれると思うんだけども。そこがやっぱり今まではなかったような気がするので、これをきっかけに、そういうふうなところが広まっていくといいんじゃないかなというふうには思っています。

私は: です。

(アンケート結果の扱いについては個人情報の取り扱いについてをご覧ください。)

認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。

ご支援
ご協力ください

モジュール一覧