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インタビュー時年齢:52 歳 (2021年3月)
感染時期:2020 年10 月
背景:罹患時首都圏在住の男性。会社員。単身赴任中。
せきや微熱のため会社を休み在宅で仕事をしていたが、38度を超す熱が出たため発熱外来を受診した。レントゲンを撮ると既に肺が真っ白だった。最初に紹介された病院では血中酸素濃度が80%を切ることもあり、より高次の病院に転院することになったが、チューブが折れて酸素が吸入できていなかったことが判明。転院先ではICUに入ってレムデシビルの投与を受けたが、気管挿管することはなく、数日後には一般病室に移った。退院後は順調に回復し、後遺症もなく職場復帰している。
語りの内容
ええと、まずですね、最初にその異常を感じたのが、ええと、外が結構雨が降っていて、寒くて、で、ちょっと、取引先との絡みで、屋外で、えー、大体30分ぐらいちょっと待つことがあったんですよ。で、それが午前中なんですね。ま、電車に乗ってですね、帰るときにも特に問題はなかったんですが、その夜に、ちょっと、あの、ま、体がぽーっとするなというような感じになってですね。ただ、あの、特に、まあ、風邪というような症状でもなく、あの、気にもして…そんな気にもならない、あの、お風呂上がり的な、なんかその、ぽーっとしたような感じになったのはちょっと覚えてるんですよね。
で、それで、土日を、ま、過ごさせていただいて、会社に行く前には必ず検温をしているので、検温を行って、えー、36度2分ぐらいだと思ったんですけどね、ま、特に問題ないというところで、会社に行きました。で、その頃に、ちょっとなんか、あの、軽くせきがでるような感じだったんですよね。で、その日も、まあ、特に問題なく、ま、ちょっと帰りに風邪薬でも買っておこうかというので、えー、風邪薬を買いに行きまして。まあ、ちょっと、調子悪いというか、あの、ちょっと風邪の症状的には、ちょっと、「あ、これ、風邪ひいちゃったかな」みたいな、そのような感じになってきたんですけど、熱はないんですよね、ただね。
で、味覚症状、味覚障害もなく、そのときに言われていたその倦怠感っていうのもなくてですね。えー、「まあ、コロナじゃないだろう」っていうふうには思ってたんです。で、まあ、コーヒーを飲むと味がしないとかっていうようなその報道もあったので、えー、コーヒーを飲んで味があることを確認して、あ、味覚障害もないから、まあ、ちょっと、金曜日に寒かったし。この時点でちょっと寒かったんですよね、ずっと。で、えー、寒かったので、まあ、そういったことで体調ちょっと崩しちゃった、崩しちゃったのかな、なんていうふうに思ってはいたんですが、夜にちょっとせきが、ちょっと重くなってきたなっていうふうに思ってたんで、(翌日の)朝にですね、熱を測ったら37度ぐらい熱があったんです。
それでも、まあ、一応出社できる基準37.2度だったので、あ、これ、もしかしたら熱、これ、出社できないなと思って、ま、出社はその時点で諦めたんですけど。もう一回熱を測ってみると36度8分なので、まあ、まあ、37度2分には到達しないなというふうに思っていて、そこの、その日は休んだんですよね。
インタビュー10
- 寒い屋外で仕事をした数日後、軽くせきが出始めた。味覚障害もなかったので風邪薬を飲んでやり過ごしていたが、37.2度の熱が出たので会社を休んだ(音声のみ)
- 初期症状は風邪より軽い感じで、無症状に近い。気づかずに撒き散らすのは無症状の若者たちだと思っていたが、自分も無症状世代だったことに驚いた(音声のみ)
- コロナは夜の街で感染するものというイメージが強かった。今のように飛沫のシミュレーションなどはなかったから、昼間だったら大丈夫という意識があった(音声のみ)
- 部下8名が濃厚接触者と判断されPCR検査を受けた。初診料の自己負担分は自分に負担させてほしいと伝えたが、「明日は我が身なので」と遠慮された(音声のみ)
- 今夜がヤマと言われてもさほど苦しくなくて、人はこんなにあっさり死ぬものかと思った。ヤマを越えたときには周囲に対して「感謝しかない」という心境になった(音声のみ)
- 入院時の血中酸素濃度は86%ほどで、ひどい肺炎と言われた。ヤマ場と言われたときは、考え事をすると酸素を使うと思ったので、極力頭を使わないようにした(音声のみ)
- インフルに比べれば発熱は大したことはなく、2日ほどで下がったが、とにかくへとへとで、歩くのもやっとなほどのものすごい倦怠感に襲われた(音声のみ)
- 社内で感染事例があり、陽性と分かる前から出勤停止で様子を見るというルーティンができていた。復帰後も会社の配慮が手厚くあって、ありがたかった(音声のみ)